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第2章〜望編〜最終話〜新たなる旅立ち〜

お待たせ致しました。小説「ボクの希望」最終話になります。読んでいただけると嬉しいです。

ボク達が連絡を取り合うようになって1年半。

望ちゃんとちゃんと話せるようになっていた2004年10月。

ボクと望ちゃんの連絡は途切れてしまうことに。

理由はボクの携帯が壊れてしまったから。

もちろんボクの自宅の電話も親父さん達にしか教えてなかったためどうしようもなかった。

一応望ちゃんの事を気にしていたが、目の前の事(バイトや学校)に追われとても自宅の電話からは電話できるような状態じゃなかった。


そんなある日。

台風で外は大荒れだった。

昼の時点で学校が休みになり、18時にバイトが終わり家に帰ったら留守電に1件のメッセージが。

「相田と申しますが。浩一くん、このメッセージを聞いたら携帯の方に電話下さい。」


親父さんからだった。一体何だろう?そう思いボクは電話をかけてみた。


「もしもし、親父さんどうかしたんですか?」


「いや、望がそっちに行ってないかと思って電話したんだけど。」


「えっ?でも望ちゃんボクの家知らないはずですよ?」


いやちょっと待て、職場は教えた覚えがあるぞ。

「とりあえず店の方見に行ってみます。見つかったかどうかはまた連絡します。」


ボクは急いで店に戻った。

そして店の前から中を見渡してみる。

しかし望ちゃんの姿は見えない。

あと、時間が潰せるところといえばファーストフードコート位しかない。

ボクは地階食料品売り場に下りてファーストフードコートに向かった。

やっぱりこんな天気なのでほとんど人は居なかった。


しかし、隅の席に一人の女の子が。


望ちゃんだ!


「この台風でバス動いてないで?」



後ろから静かに声をかけてみた。


「!?」



ビックリしてこっちに振り向いた。


「お兄ちゃん?」




「ごめんな、携帯が壊れて連絡できんで。」



正直これが結構久しぶりな会話かもしれない。


「それならそうと電話してくれたら良かったのに。私と話すのが嫌になっちゃったのかと思ったよ。」


「いやぁ、ホンマにごめん。別に望ちゃんの事が嫌になったわけじゃないから。」


「で、どうしてここが分かったの?」


「あ、そうそうその話や。親父さん達がめっちゃ心配してたで。ちゃんと連絡入れとかな。」


「あっ。忘れてた。どうしよう、怒られるかな?」


「じゃあボクの方から親父さんに連絡入れとくわ。」


そして望ちゃんの携帯を借りてとりあえず無事だということを報告した。

ただ問題なのは、台風の影響でバスが動いてないためどうやって帰るかだ。

タクシーに乗れるだけの金があったら良かったのだが、今のボクの手持ちじゃ全然足りない。

「どないしよっか?バスが動くの待ってたら多分明日になると思うよ。」


「じゃあ歩いて帰ろっか。」


「うん。じゃあ気を付けて帰りや。」


こういう状態になったのは一応ボクに責任があるのでもちろん望ちゃんを家まで送るつもりだったけどちょっとからかってみた。

「えっ、こんな状態でか弱い女の子を一人で帰らせるつもり?」


「(笑)そんな遠回しに言わんでも素直に送ってって言えばいいのに。もちろんちゃんと送っていくよ。」

何故この時気付かなかったんだろう。

親父さんに車で迎えに来てもらえば良かったことを。

その当時はそんな事を考えてる余裕もなくボク達は歩いて帰ることにした。

普段なら結構交通量の多い前の通りもこの日に限って言えば皆無に等しかった。

そんな中を普段ならバスで20分で着く所を1時間半かけて帰り着いた。途中ボクの傘が戦死した。(笑)


家に帰り着いたのが午後の8時半だった。

もちろん明日もバイトなので出来れば早く帰りたかった。しかし、隣で望ちゃんが説教を食らってるのに帰るわけにもいかず、ただひたすら望ちゃんのフォローをしていた。まぁボクが悪いのだから当たり前なのだが。

そして20分後。話も終わりボクらは望ちゃんの部屋で久々にゆっくりと話をした。未だに色々な悩みを抱えてるらしく、話をしたいそうだが、ボクの携帯の復帰時期が分からないため自宅の電話番号を教えて、週1で電話することになった。

本当は2日に1回位が良いそうだがボクが却下した。

そしてボクは明日バイトのためその日は親父さんに送ってもらい自宅に帰った。

そして次の土曜日。

バイトが終わり、家に帰ろうと店を出たボクを誰かが呼び止めた。望ちゃんだ。

「どないしたん?こんな所で。」


「お兄ちゃんが電話くれないから私が来ちゃった。」

「平日は学校やから電話は土日になるって言ったはずやけどな?」

「まぁまぁ良いじゃない。話も聞いてもらいたかったし。」

それから30分後。ボクは何故か望ちゃんの家に来ていた。もちろん話を聞くために。

「浩一くん、ゴメンね。いきなり望が押し掛けて。」

「いえいえ良いですよ。どうせ暇ですし。」

その日も色々な話をして親父さんに送ってもらって帰宅した。

そういう状態が何回か続いて2004年12月初め。

ボクは携帯を買い換えまたメール中心の会話になっていった。

それから10日位たったある日。望ちゃんから1通のメールが。

「お兄ちゃん大変だよ。どうしよう・・・。」


すぐにボクは返信メールを出した。

「どないしたん?」

「会って直接相談したいから次の土曜日そっちに行っても良いかな?」

「うん、別にええけど。仕事がいつ終わるか分からんで。」

「分かった。じゃあとりあえず土曜日にそっちに行くね。」


そして土曜日のバイト終了後。店の前に出てみると既に望ちゃんがそこにいた。

「ゴメン、待たせたみたいやな。」

「ううん、こっちもいきなり呼んだんだから。」

「で、話って?まぁ寒いからどっか(店に)入るか。」

「じゃあ私の家に行こうよ。」

「やっぱりそうなるのか。まぁええけどな。」

そしてボクたちは望ちゃんの家に向かった。

「で、話なんだけどね。」

部屋に着くなり望ちゃんから話を切り出してきた。

「学校の先輩の友達から付き合ってくれって言われたんだけど、私告白されたの初めてだからどうすればいいかな、と思ってね。」

「まぁそれは望ちゃん次第ちゃうかな。望ちゃんがその人の事を良いなって思ったらOKしたらいいし。」

「うん。」

「最終的には望ちゃんの気持ちが決めるんやから。」

「わかった。ゆっくり考えてみるよ。」

「まぁ焦ったって良い結果は出んと思うし。もし付き合うんならその人の事を大事にしたりや。」

それからどうなったのかはよく分からない。

まぁ何の連絡も無いってことは上手くいってるんだろう。でも望ちゃんに彼氏か・・・。

ボクも次の恋に向かって歩いていこうかな、そう思った2005年春。

希ちゃんが居なくなってからもうすぐ2年半。

奥浩一は次の恋へ歩みを進めていく、・・・のかな?

とりあえずこれにて「ボクの希望」が完結しました。正直微妙な終わり方になってしまったような気がしますが・・・。次の小説も頑張りますんでまたその時はまたよろしくお願いします。以上、岸和田でした。

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