第2章〜望編〜最終話〜新たなる旅立ち〜
初小説ということで不自然な点もたくさんあるかと思いますが暖かい目で見ていただけたらなと思います。
バイトは休み。
学校も夏休みのある日、ボクは祖母と一緒に祖父のお見舞いにとある病院に来ていた。
面会も終わり一人待合室で暇潰しをしていると看護婦さんが寄って来てボクに声をかけてきた。
「ちょっと私と一緒に来てくれない?」
その時ボクは何か力仕事を手伝わされるのかなと思って付いていってみたら、看護婦さんは病室のなかに入っていった。
「実は、この娘の話し相手になってあげて欲しいんだけど。」
「えっ、ボクがですか?」
そこには一人の女の子が座っていた。
一応看護婦さんの話を聞くところによると、ある病気(なんか難しい病名を言っていた気がしたが理解できなかった。
)で長い間入退院を繰り返している。
親は共働きで土日にしか面会に来れない。
この病院にその娘と同年代の子が入院していない。
というわけで暇そうにしていたボクが呼ばれたらしい。
「じゃあ、あなたのおばあちゃんには私から伝えておくわね。」
と言い病室を去っていった。
ボクは一言もO.Kとは言わなかったんだけどな。
まぁそんな事言ってもしょうがないので自己紹介を始める事にした。
名前は相田希。
ボクと同じ16歳。
人と話すのは苦手らしい。
(自己紹介をする時も表情が固かった)これだけの情報を聞き出すのに30分もかかってしまった。
でも話を進めていくにつれて次第に会話も弾んでいった。
「どう?うまく話せてる?」
どれくらいかしてあの看護婦さんが入ってきた。
「会話が弾んでるのは良いけど時間は大丈夫?」
時計は6時30分をさしていた。
この病院から駅に出るバスが7時になると極端に減るので帰る事にした。
「じゃあ希ちゃん、ボクは帰るわ。今日はありがとね。」
「こちらこそありがとう。浩一くん、またこうやってお話に来てくれないかな?」
看護婦さんから言われるだろうなとは思っていたがまさか希ちゃんから言われるとは思わなかったので戸惑ってしまった。
「ダメ、かな?」
「ううん。仕事が休みの日にまた来るよ。」
また会うのを約束してボクは家に帰った。
つづく・・・。