突発性現実乖離症候群
「突発性現実乖離症候群」は通称SRDSと呼ばれ、1980年頃に、特に関東地方で流行した。
発症すると、現実と幻想の境界が曖昧になり、突如として奇行に走り始めたり、日常で経験する全ての出来事がデシャブであるかのように感じる。
細かい症状については個人差があり、「自分の影が時折異なる動きをするように見える」や「鏡に映る自分の姿が少しずつ変化しているように感じる」等々、現時点でも計24の症状が報告されている。
この病気について研究をしていた平田木 秀子氏によると、「罹患した人は共通して特定の本を読んだ後に、この症候群を発症しており、確実に何らかの関係性がある」とのこと。
加えて、「罹患者の精神が本と現実世界の狭間に取り残されたことにより、この症候群は発生する。そして、症状が進行すると、精神が段々と本の中に取り込まれていき、自分が現実世界にいるという感覚を失っていく」と話している。
罹患者の多くは、発症してしばらくすると、跡形もなく姿を消してしまう。
これについては研究が盛んに行われていたが、2009年に平田木氏が行方不明になったということもあり、今に至るまで新たな情報は出てきていない。
※これはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。