幸せにふ随する音楽
東京にあるいくつかの地下鉄駅で、深夜に奇妙な音楽が流れることがある。
しかし、その音楽が流れている公式記録はなく、録音機に支障をきたすため、音楽を保存することもできない。
一説では、戦時中にとある宗教団体が作成し、一般市民を落ち着かせるために、地下鉄の駅構内で無断で放送していたものらしいが、真偽は不明。
この事象について自身のブログでまとめていた、アマチュアオカルト研究家の天堂 仁氏は音楽を特定しようと試みるも、2022年の10月に突如としてこの世を去った。
ベランダで見つかった天堂氏の両耳から溢れた血が、隣人室のベランダにまで到達したことで、警察に通報。
天堂氏が亡くなった家には「辛苦から解放の時が来た」と書かれたメモが残されていたとのこと。
同様の事例が1986年頃から東京都内においてのみ散見されていることから、「音楽」と「耳からの大量出血による死」は何らかの関係があると予測されている。
聞いたこともないような不気味な音が聞こえてきたら逃げた方がいいのは間違いない。
※これはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。