呪詛
相手と自分のぶんで、ふたつ。
詛わしい 詛わしい
あぁ ひたすらに 詛わしい
ひとを詛うにゃ ふたつもいらぬ
埋める穴なら ふたつもいらぬ
昏いことばが 還らぬように
詛う我が身に 還らぬように
葬る穴だけ あればいい
たったひとつが あればいい
怨めしい 怨めしい
おぉ すさまじく 怨めしい
ひとを怨むにゃ ふたつもいらぬ
深く掘るなら ふたつもいらぬ
昏い想いが 這い出ぬように
四つ脚を得て 這い出ぬように
弔う穴だけ あればいい
花も供えず おけばいい
詛わしい 詛わしい
あぁ ひたすらに 詛わしい
怨めしい 怨めしい
おぉ すさまじく 怨めしい
ひとを詛うにゃ ふたつもいらぬ
ひとを怨むにゃ ふたつもいらぬ
昏いことばが 還り来て
詛う我が身を 滅ぼせど
憎いその笑み 浮かばぬように
憎いその眼が 開 かぬように
憎いおまえが 這い出ぬように
深く埋めよう 這い出ぬように
もはや我が身は 救えぬと
知りて選ぶは 死なば諸共
ひとを詛うにゃ ひとつで足りる
ひとを怨むにゃ ひとつで足りる
詛う我が身と 憎いおまえを
共に埋めれば ひとつで足りる
深い穴だけ あればいい
たったひとつが あればいい
最初は、みっつに増やそうかと、思ってました。
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