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僕は暗殺者。俺は下っ端。そして私は…  作者: 秋村 楼
僕は暗殺者
6/6

意味不明

すいません これからまた投稿していきますので…

 「…おい、大丈夫か?」


 うるさいなあ。まだ寝てたいんだ。

 ふわふわした感覚が身を包む。なんだこの感覚は。


 「おい!あんたも被害者だろう?起きれるか?」


 誰かに声をかけられている。老人の声だ。しかし、真っ暗でよくわからない。今はどこ?いつだ?5W1Hが頭の中でかき回された。


 いいから早く起きんか!! バシンッ と顔を叩かれたとき、危険信号なのか分からないが全ての思考回路(しこうかいろ)がカチンと(つな)がった。その時には既に呼びかけていた老人は、申し訳ないことにひっくり返してしまい、バタンと音を立てて、物凄く痛そうにしていた。護身術(ごしんじゅつ)脊髄(せきずい)反射で行っていたようだ。もう一度言う、申し訳ない。

 時間を確認する。たぶん気絶(きぜつ)から約30分、すぐに起きれて良かったまさかここで修行が役に立つとはな。とりあえず確認だ、まずバイクだ。って…ええ?!

 驚いたことに(わな)にかけられ、転倒した三輪バイクは奇跡的に無事だった。しかも無傷である。が、ピザは全部消えていた。ただでさえ僕でも、受け身をとったが()り傷が何箇所(なんかしょ)かある。しかし一体どうなってるんだ?そして、俺はこの30分間放置されたのだろうか。盗まれたっというと…あれ?服がない。ピザ屋の正装と下に着ていた防弾チョッキが盗られていた。何故チョッキとわかったのだろうか。ハメた奴はよくこっちの世界を知っているはずだ。だが特に僕に対して寛容(かんよう)だ、そこがとても妙である。防弾チョッキを着た配達員なんて世紀末(せいきまつ)ですら出てこないぞ。いや、もしかして五十嵐ってやつはいつもこうやってピザを奪っていたのか?バレないためにか、なぜ?WHY?

 さっきまで5W1Hだったのが9W3Hにまで増えた気がする。意味不明な出来事に脳はフリーズ寸前だ。その時、思考を()り返す脳を突き刺すように、カンカンカンと奥の方で音を鳴らしていた。消防車の音?方向は…配達先じゃないか!まさか!痛みを引きずりつつも、急いで走った。倒した老人がなにか訴えていたが気がしたが、耳には届かなかった。


 着くと(あん)(じょう)というか、最悪な予想が的中してしまいアパートの大部分が(ほのお)に包まれていた。近くの住民たちも「おい!どうなってんだよ。」とか「まじかよ」などの声を漏らしながらその場で見ていた。消火活動も直ぐに始まりそうだ。しかし、よりにもよってなぜ標的の住処(すみか)で。あまりの負の連鎖(れんさ)に頭をかきむしる。あー!仕方ない様子だけでも見に行くしない。いたら仕留める、それだけだ。そのまま焼かれて証拠もなんとかなるだろう。

 僕は人に見られぬよう。裏から回ってアパートの様子を伺う。火炎は猛威(もうい)を振るい、体が今にも溶けそうである。アパート一階の窓から室内を見ると、流石に人はいなかった。と思った瞬間!ドタドタと大きな音を立てているのが聞こえた。二階の窓からパリーンと突き破って出てきた。スタッときれいな着地を決め、そのまま走り出す。あまりの出来事に見とれてしまい、そこで女性であることに気づいた。黒いスーツを着て、ここのアパートに住むようなやつではないとわかった。その女を追いかけようとしたが、すぐに住民たちは「そこに人がいるぞ!」と叫んでおり、向かうことができなかった。ここは仕方ない、退散(たいさん)だ。僕はとなりの家の(へい)を上りその場から離れる。何度も思う、どうしてこうなったんだ。トボトボと歩く姿はまるでクビを宣告されたサラリーマンだ。今週はなんておかしいんだ、罠なのか?だが、なぜ俺は死んでいない、ドッキリ?いやそこまでとんでもない友人や知人は持っていない。じゃあ…わからない。

 いつものように考えつつ歩いて自分の事故現場に戻ると、バイクが消えていた。返しにいこうと思ったのに、今思い浮かぶ言葉はこれしかない、

 あーあどうしてこうなった。

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