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僕は暗殺者。俺は下っ端。そして私は…  作者: 秋村 楼
僕は暗殺者
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依頼内容

 次の日、僕はホームセンターで買い物をしていた。依頼が来た時はとりあえずここに寄って、必要なものを買っているのだ。(ちな)みに依頼内容を詳細(しょうさい)はこうなっている。


 ・五十嵐大悟(いがらしだいご) 29歳 男 AB型

 ==という組に所属。組織の汚れ役を担当しておりガタイの良さと人並み外れた怪力で多くの人間を惨殺(ざんさつ)している。()()()()()()()は必ず舎弟(しゃてい)とピザパーティを行う。好きなピザはオセロの照り焼きチキンとチーズベーコンのW(ダブル)


 だいたいを省略するとこんな感じだ。標的(ターゲット)の所属組織は()せさせて頂く。しかし、この内容に引っかかる部分があった。ピザである。しかも、店名まで。このことをすこし依頼人に言及(げんきゅう)したが…


「何故?好物まで詳しいのでしょうか?」

「あ、そ、それは…私も私で少し調べたんです。ちょっとは情報になるかなぁと思いまして…」

 とのこと。


 彼女の性格上そんなことできるかと思ったり、ちょっとどころの情報ではないなど、ツッコミたい部分が山々だったが、私情なので深くは聞かなかった。なんか後ろにいるんじゃないかと、暗殺者のカンが言っているが、あくまで任務をこなすことが最優先(さいゆうせん)である。待ってろよ十二億円ちゃん、抱きしめてやるからな。


 今回のプランは(すで)に決めてある。来週の水曜日の夜だ。ピザ屋になりすまし、ピザに毒を盛る。これで一件落着、(そく)()に十二億である。もちろん最悪の場合も考えてる。標的が注意深いやつだったり、食べなかったりした時だ。そうなったら最終プランに強行突破だ!これに尽きる。失敗しても次の機会を狙うだけだ。


 ホームセンターではこれといったモノは無かったので後にした。毒も家にあるし、変装(へんそう)も何とかできる。時間もまだたっぷりあり、(あせ)ることもないだろう。ちょっと準備して、水曜日を待つだけだ。明日は土曜だし酒でも飲むか、それがいい。


 男の歩く姿には、なにか余裕(よゆう)を感じられた。

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