白々しく輝く
夜の鼓動が聞こえる
沈めた記憶が浮き上がる
夜の鼓動に合わせて
浮かび上がった記憶が
揺れる
いつか聞いたさみしい音楽が
滑り込み
たわないことを劇的に見せる
記憶はこうして研磨され
現を影に隠して白々しく輝く
真実などため息と同じ
熱を帯びて消えていく
記憶は都合に合わせて
色を変え音を変え
言葉を変えていく
苦しみが美味になって
癖になって毎晩
白々しい輝きをみて
泣きながらどこかで
うっとりと笑っている
浮かび上がった記憶を
そっと沈める
涙をぬぐい、口許をぬぐいながら