7話
「それでは、ギルドへの登録の前にギルドについて追加で説明いたします。
それに同意していただけるのであれば、登録料をお支払いのすえ登録手続きをさせて頂きます。」
そういえばギガにも登録料どうこう言われていた。
異世界やら、クエストやらですっかり忘れてしまっていた。
「クエストの前に登録料とか、挑戦料?とかは取らないだな。」
「試験とはいえアレはあくまでクエストです。
クエストである以上言ってませんでしたが報酬が出ますし、クエストを受けるのにお金は取りません。
ギルドや世間的には、町での雑用依頼や魔物の討伐依頼をしてくれる冒険者は多いに越したことはないのです。」
魔物…ね。ギガもそんな事を言っていたように、異世界らしくやはりそういう存在もいるのか。
「ギルドの説明をしますが、よろしいですね?」
俺は頷き、受付嬢へと耳を傾ける。
「クエストの前にも申しましたが、ギルドでは依頼を出すか受けるかをすることが出来ます。
ギルドに登録することで、ギルドカードが与えられます。
冒険者にはランクという格付けが付けられ低い方から、黄→緑→青→紫→赤→黒→白→銀となっています。
簡単な個人情報やランクについてはカードで確認することが出来、身分証明にもなります。
カードによって犯罪履歴や依頼の達成状況がわかりますので、依頼の偽造等は出来ずやろうものならギルドの登録を抹消され奴隷へと落とされます。
クエストを失敗した際にも、余程の事情がない限り違約金が発生しクエスト達成料の3倍のお金を支払って頂くことになります。
それに、依頼時におった傷や万が一死んでもギルドは一切の責任を負いませんのでご理解ください。」
つまり、身分証明になるカードも発行するし仕事も紹介するが、あくまで自己責任ということである。
「大体のギルドの説明は以上です。
他にも細かいことはありますが、分からないことがあればお尋ねして頂ければ答えます。
今までの説明で分からないことはありますか?」
「ランクのことは理解したが、銀の次はないのか?
普通は金なんてものがありそうだが」
「お伽噺で存在する勇者なんかは金ランクだったらしいですが、現在は銀までです。
銀ですら、特別な称号をもつ3名の者にしか与えられません。」
実質最高ランクは白ということか。
俺は、布袋からお金が入っている袋を取り出し
「了解した、登録をお願いしたい。」
銀貨を1枚机の上に置いた。