4話
「ここか」
俺は今、古い遺跡の前に立っていた。
もちろん古い遺跡に来たのにも理由がある、俺は先ほどのギルドの受付嬢との会話を思い出す。
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「遺跡の探索?」
意外なクエストの内容に思わず声が裏返りそうになる。
「そうです、ただ安心してください。
考古学者なみの発見をしろだとかではありません。
ただ町の北側にある遺跡に行き、無事に戻ってくるだけです。」
一見簡単そうに聞こえるクエストだが、クエストである限り何らかの目的があるはずである。
だが、その説明からは何も見えてこない。
「不思議に思っているようですが、特にこのクエストに自体に意味はありません。
ただ、クエスト完了報告して頂いたときに簡単な質問をさせて頂きますので、行かずに帰って嘘の報告し、それが発覚した場合ギルドへの登録が今後一切出来なくなりますお気を付け下さい。」
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そんなことがあり、俺はこのモンカ遺跡へとやってきたのである。
「それにしても本当にここまで何もなかったな。」
そう、遺跡までの道程なにも起きなかったのだ。
試験である以上何かあると思ったのだが、ここまで何もなかったのならクエストどおり遺跡を探索するしかなさそうだ。
「さて遺跡……トレジャーハンティングといきますか」