9話
不思議そうにしている俺に気づいたのだろう。
受付嬢が説明してくれる、これだけ聞いても不振がらない所から知らない人は知らないことなのだろう。
「ギフトとは、古代語で贈り物という意味があり、この世界を作った創造神様の贈り物だと言われています。
ジョブは、ギルドで登録することで後天的に得られます。
剣術や弓術はたまた魔術を扱うためのスキルは、才能がある者が長年の修練によって得たり、スキルスクロールを用いて後天的に得られます。
様々な神の恩恵を受けることが出来る加護は、後天的に得るのは不可能だと言われています。
これらの才能を先天的にもっている人をギフト持ちと呼び、大変数が少なく選ばれた人間であると昔は言われていました。
しかし、ギルドカード等で確認できるのはジョブのみで、スキルや加護は確認する方法がなく剣を振るだけで実感できるスキルとは違い、加護は不明な点が数多く加護を持っていても生涯気づかない事もあります。」
受付嬢の説明を聞き、俺は掌を見つめる。
ギフトか、俺が他にもギフトを持っているのか知りたいところだな。
俺がそう思った途端、ギルドカードに魔力を登録した時同じ感覚…魔力を消費したと感じたときには、目の前に意味不明なものが。
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神楽 優唯
男・人間族
18歳
ジョブ:錬金術師Lv1
称号:(移界者)
Item
…
……
………
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「うおっ!!」
「っどうかなさいましたか?」
「い、いや。なんでもない、いきなり声をあげてすまない。
登録は終わりだよな、そろそろ宿を取りに行きたいんだが安い宿とか教えてくれないか。」
驚きのあまり声をあげた俺に受付嬢が怪訝そうな目線を向けてくる。
視線を受付嬢に向けた時には、先ほどの光景は消えていた。注意を他に向けると消えるようだ。
色々と調べたいことが増えたが、一先ず今日は登録も済んだし宿を取りたい。
「はい、登録は以上で終了です。
宿なら、熊の宿り木亭が初心者冒険者にも優しい値段ですし、値段のわりにここいらの宿では比較的安全です。
それでは…」
?
「ギルドへ、ようこそ!!」
「!ありがとう」
俺は笑顔でお礼言いギルドを後にした。