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RPS BATTLE SCHOOL  作者: 赤木梓焔
涙と笑いの文化祭~ユメの涙は俺が拭く!
77/109

7-11

「ミカミクン、シンタイケンサ、クリアーデス、ガンバッテクダサイ」

「サンキュー、チャーリー先生。トモ待たせたな」

「そんなに待っていないよ。じゃあユメちゃんのところに行こう」

 身体検査を無事に終えた俺とトモが向かったのは、ユメと高峰先生がいる1年生のバトルブースにある関係者席。

 そこには椅子に座って何かを飲みながら高峰先生や天堂先生と話しているユメの姿が。

 ん?どうしてユメの側に天堂先生がいるんだ?天堂先生に可愛い笑顔を見せているユメにモヤモヤしながら側に行く。

「あっ、ユウ兄ちゃん、トモ兄ちゃん、待っていたですぅ♪」

「待たせたなユメ。天堂先生、昨日はりんご飴ありがとうございました」

 俺はユメに声を掛けたあと、天堂先生に昨日のお礼を言うと、天堂先生は、笑顔を浮かべながら話しかけてきた。

「昨日、天樹くんから聞いてますよ。三上くんも今日は頑張ってくださいね」

「ハイ、頑張ります!ユメ、何飲んでいるんだ?」

「エヘヘー、天堂センセからオレンジジュースを貰ったですぅ」

 そう言うとユメは、天堂先生から貰ったオレンジジュースを美味しそうに飲む。

 そこへ防具服に着替え、身体検査を終えたミクが現れた。


「あー、ユメ。ちゃんと先生にお礼言った?」

「ちゃんと言ったですぅ、ねぇセンセ?」

「ええ、ユメちゃんはしっかりしていますよ。時実さんは心配しなくて大丈夫です」

 天堂先生はユメの頭を軽く撫でながら、ミクに説明する。ユメの顔が赤くなって、照れているのが分かる。

 俺のユメに軽々しくさわるんじゃねぇ!って言えたらなぁ。トホホ。

「天堂先生、色々とありがとうございます」

「いえ、時実さんも精一杯頑張ってくださいね。では私は仕事がありますので」

 そう言うと、天堂先生は2年生のバトルスペースの方に歩いていった。

 ユメは天堂先生の後姿にバイバーイと、軽く手を振った。


「ねぇねぇ、お姉ちゃん。天堂センセって、カッコイイですぅ」

「アハハ、ユメちゃん相変わらずオマセさんだね」

「だってぇ、優しいしぃ、テレビに出てくる俳優さんみたいですぅ」

 天堂先生を褒めて盛り上がるユメ。確かに天堂先生はイケメン。だが、俺は面白くないぞ!

 俺の口がへの字になりそうになった時――

「ユウ兄ちゃん、その防具服似合ってますですぅ」

「おお、そうか、似合っているか、ユメ?」

「ハイなぁ、とってもカッコイイですぅ」

 ユメからのお褒めの言葉に俺は自分の顔が緩むのが分かる。

 ミクの呆れた視線が飛んでくるが、そんなの関係ない。

 やっぱ、ユメは可愛いなぁ~。と思っていた時、体育館内に放送が流れた。


「――間も無く『学年選抜RPS BATTLE』を開始します。出場生徒はバトルブース内に控えてください――」

「じゃあ、僕たち『RPS BATTLE』に出るので、選手控え席に行きます。ユメちゃん応援してね」

「頑張ってくるからな。『RPS BATTLE』が終わったらご飯おごってやるなユメ」

「トモ兄ちゃんもユウ兄ちゃんも頑張ってくださいなのですぅ。ユメ、一生懸命応援してますですぅ!」

 両手をグーにして、笑顔で俺たちにエールを送る。マジで可愛いすぎだぞ、ユメ。

「ユメちゃんは先生が見ているから、皆は気にしないで頑張ってねん」

「じゃあユメのことお願いします。じゃあユメ後でね!」

「ハイなぁ、お姉ちゃんも頑張ってですぅ」

 一旦ユメと離れて、選手控え席に行く。トモは白スペース、俺は青スペースなので別れて座ることになる。残念だ。

 選手席に着くと、早速トモは審判の先生に呼ばれて防具マスクを付け始めた。


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