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RPS BATTLE SCHOOL  作者: 赤木梓焔
とある3人の日常生活~花火は最高!
61/109

6-3

「ユウ、英語は話せるのに全く書けないって本当?」

 お昼ごはんを食べながら、ミクが呆れた声で俺に話しかけてきた。

 ちなみに今日も、ミクとトモはミクが作ったトモへの愛情弁当。

 俺の方は自分で作った、チーズハンバーグ弁当。

「んー、話すだけなら、英語、ドイツ語、イタリア語は話せるんだけど……スペル(字)が全く分からないんだよな」

「ある意味それも特技だね」

「さっすがトモ、俺のことを分かってるぅ」

「それって単なる特異体質じゃないの」

「なんだよぉ、その俺がアレルゲンみたいな言い方」

 トモに持ち上げられた気持ちがストンと落ちてしまう。

 本当、ミクは俺を虐めるのが特技だ。クスン。


「ハハッ、そういえばD組は学年プリントもらった?宿泊学習の記事が出てるよ」

「うちのクラスはまだ貰ってないよね、ユウ?」

「天堂先生はやることが早いなぁ。トモ、そのプリント今あるのか?」

「うん、これだよ。ここに出ているよ」

 トモは箸を一旦置くと、制服のポケットの中から折り畳んだプリントを取り出す。

 そこには宿泊学習での行き先や天候、そして『クラス選抜PRS BATTLE』と書かれた文字。

 そして裏をめくると、クラス選抜を勝ち抜いた生徒の名前が出ていた。


『学年選抜PRS BATTLE 出場者一覧』

 A組男子:天樹あまぎ鍬土くわつち新町しんまち依田よだ

 A組女子:清川きよかわ桜木さくらぎ西郷さいごう広野ひろの

 B組男子:青戸あおと入船いりふね道中みちなか松前まつまえ

 B組女子:今金いまがね江差えさし八雲やくも湯川ゆかわ

 C組男子:奥沢おくさわ塩谷しおや富岡とみおか星野ほしの

 C組女子:石山いしやま住吉すみよし花園はなぞの若松わかまつ

 D組男子:井口いぐち小林こばやし鈴元すずもと三上みかみ

 D組女子:江川えがわ木田きだ時実ときざね布施ふせ


※『学年選抜』は9月12日金曜日・13日土曜日に行います。

※12月に行われる『全体選抜~決勝戦』に出場できるのは、この中の男子4名、女子4名。です。


「9月12日って学校祭だよな?」

「うん、毎年『クラス選抜』は学年別宿泊学習で。『学年選抜』は学校祭。 そして『全体選抜~決勝戦』は12月18日木曜日と19日の金曜日、終業式の数日前に行われるみたいだね」

「しかし、なんでこんなバトルに8ヶ月もかけるんだろうな。パーッとやってしまえばいいのに」

「うーんでもそれだと、格ゲーに慣れていない人に1ヶ月で大会に出て優勝してくださいって言うようなものだよ」

 それもなんか違うような気がするが、トモの言うことに間違いはないだろう。

「トモは本当に格闘技系が好きなのね」

「あー、いや、何だろ。昔から必死に戦うものが好きなんだよね」

 ミクに突っ込まれたトモは首に手をやり、恥ずかしそうに話した。

「まっ、夏休みはパーッと遊んで、9月の学年選抜を頑張ろうぜ!」

「遊べたらね~、ユ・ウ」

「どういう意味だよ、それ」

「もうすぐ学力テストがあるじゃない?中学と違って高校は赤点を取ると、追試験があるわよ」

 まるで俺が赤点確定のようなことを言うミク。ムカツクなぁ。

「だからトモに勉強を教わるんだよ。なぁ、トモ?」

「そうだね、勉強頑張って赤点は取らないようにしなくちゃあ」

 宿泊学習の最終日。同室の矢田と森から学力テストのことを聞いた俺は、トモに勉強の相談をした。

 俺を励ますかのような優しい笑顔を浮かべるトモ。やっぱりコイツは心友しんゆうだ!

「大丈夫、問題ない。やる時はやるぜ」

 この日から、学力テストに向けて、俺の猛勉強が始まった。


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