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RPS BATTLE SCHOOL  作者: 赤木梓焔
最初の行事は宿泊学習!
43/109

5-9

「怖くありませんでしたか?高峰先生」

「初めてみたので驚きましたがぁ、大丈夫ですぅ」

 夏木が会場から姿を消した後、天堂先生が高峰先生に優しく話しかけていた。

 あのう、天堂先生はいつまで高峰先生の手を握っているんだ?

「天堂先生、時間が押しています。我々は作業の続きを始めましょう」

 そんな天堂先生に声を掛けたのは、俺の担任、鈴木先生。

「鈴木先生すいません。では、高峰先生は女子生徒の支度会場をお願いします」

「分かりましたぁ……先生ぇ、これを使ってくださいね」

 高峰先生は数枚の絆創膏を天堂先生に手渡すと、女子が着替えをしている小広間へ向かった。

 絆創膏を受け取った天堂先生は、胸ポケットにそれを仕舞うと身体検査の作業を始めた。

「……ったく。隠れドスケベが……」

 鈴木先生は天堂先生からは聞こえないくらいの小声で文句を言う。

 だけどあんな美味しいプルンプルンを目の前にして、理性を保てる男性がいるんだろうか?俺には無理だ。


「三上有利クリア」「天樹友助クリア」

「1回目の身体検査が終わったね~」

 俺とトモは無事に1回目の身体検査を通過した。

 次の身体検査は試合の直前、マスクをつけた後に行われる。

「おっ、ミクの身体検査も終わったみたいだな」

「だね。あっそろそろ時間だ。ユウ、頑張ろうね!」

「おう。トモも負けんじゃねいぞ!」

 俺達は右手同士でハイタッチすると、自分の組のバトルブースへ向かった。


 D組のバトルブースには、生徒会長にエントリーした男子11名、女子12名が既にトーナメント表通りの順番で椅子に座っていた。

 ホワイトボードに貼られた、男子トーナメント表は次のようになっている。


【予選 (1日目)】         


第1試合 根本×― 佐川

第2試合 小林 ―×阿川

第3試合 三上 ― 新山

第4試合 森  ― 曽根

第5試合 長谷川―×矢田

第6試合 保坂 ― 鈴元

第7試合 加藤×― 深川

シード  井口


【決勝 (2日目)】


第1試合の勝者―第2試合の勝者

第3試合の勝者―第4試合の勝者

第5試合の勝者―第6試合の勝者

第7試合の勝者―シード



 名前の横に×が付いているのは、テスト選抜か、どちらにもエントリーしていない「棄権者」だ。

 これによると、第1試合のは佐川の不戦勝、第2試合小林の不戦勝で……。

 ゲッ!?第3試合の俺が最初の試合かよ~。マジ緊張するぅ。

 そして、女子のトーナメント表は次のようになっていた。


【予選 (1日目)】                  


第1試合 安部 ―×渡辺

第2試合 江川 ― 森脇

第3試合 木田 ―×武藤

第4試合 小山 ― 増田

第5試合 佐藤×― 布施

第6試合 瀬川 ― 野田

第7試合 時実 ― 月読

シード  沼田


【決勝 (2日目)】


第1試合の勝者―第2試合の勝者

第3試合の勝者―第4試合の勝者

第5試合の勝者―第6試合の勝者

第7試合の勝者―シード


 ミクは女子の第7試合だが、不戦勝がある為、4番目だ。

 他のクラスも同じようなトーナメント表が作られ、その中で戦っていくのだ。

 俺がトーナメント表を眺めていた時、B組のバトルブースからワアァっと、大きな歓声が聞こえてきた。

 どうやら『RPS BATTLE』が始まったようだ。


「第3試合。白、三上。青、新山にいやまスタンバイしなさい」

 D組の審判を努める鈴木先生が俺たちに声を掛けた。

 先生の側に行くと、副審を務めるD組の副担任で保健体育教員の中田先生が白いマスクを持っていた。

「三上、新山、マスクを着用する」

 色黒でアメフト選手のようなガッチリした体型の中田先生が俺と新山に頭からすっぽり被る、固めの布で出来たヘルメットのようなマスクを装着していく。

 マスクは目のところがメッシュになっているのが見やすく、視界はほとんど悪くない。

 先生が首のところで、ベルトを締めて固定した。

 装着が終わると、鈴木先生が1回目の時と同じハンド式の金属探知機を使って、2回目の身体検査を行う。

「2人ともクリア。ではこれより『D組のクラス選抜』を行います。両者セット」

 鈴木先生の合図で、俺は白のバトルスペースへ。

 新山は青のバトルスペースの中に足を入れた。


「三上、正々堂々と頑張ろうな!」

「おう、どっちが勝っても恨みっこなしな」

 俺と新山はマスク越しに挨拶を交わすと、勝負の世界に入っていった。


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