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RPS BATTLE SCHOOL  作者: 赤木梓焔
放課後はファミレス!
22/109

3-1

 学校を出た俺達は、学校近くの「ハッピー☆ピエロ」に入ってそれぞれのランチを注文した。

 4人掛けのテーブルに行くと、俺は窓側の席に座り、隣にトモが座る。ミクは窓側の席に鞄を置くと、トモと向う合い形で椅子に座った。俺の目の前の席に鞄をさり気なく置きやがって、まったくもう。

「ご注文は、ランチメニューのチキンステーキセットが、お一つ。ハンバーグセットが、お二つでよろしいですか?」

 白地にオレンジ色のストライプが入った、可愛らしい制服を着たウェイトレスがちょっと高めの声で俺達の注文を読み上げる。

「大丈夫。間違いない」

「何気取って言っているのよ」

 俺の返答にミクから冷たい言葉が浴びせられる。まったく洒落の分からないヤツだ。


「じゃあ、入学を祝って乾杯!」

「「カンパーイ!」」

 俺達は飲み放題のドリンクバーから好きな飲み物をグラスに入れてくると、トモの掛け声で乾杯を交わした。

 俺はコーラ、トモとミクはアイスコーヒーだ。ミクがトモに合わせたのだが。……そこまでお揃いにしたいのか?

「しっかし、入学式で『RPS BATTLE』のデモ試合が見られるとは思わなかったぜ」

「うん。なんか早速来たかー!って感じだね」

 注文した料理が運ばれてくるまでの間、俺達は幸命高校の生徒会選抜システムについて話をしていた。

 勿論、高校進学を決めたオープンキャンパスでの説明会でも『RPS BATTLE』のことは聞いていた。

 また去年の学校祭では、教室に設置されているモニターから実際の『RPS BATTLE』を見学したから、何となく理解はしていた。

 しかし生徒会長からの説明と、冊子に書いてあることを読んで、独特のシステムに戸惑ったことも本音だ。


「トモ、お前はあのシステムをどう思う?」

「お父さんから話しを聞いていたけど、実際に説明を聞くとやっぱり驚くよね」

 俺の問いかけに、トモは首を少し右に傾けて考えるような仕草をしながら答えた。

 実はトモの父親は、『RPS BATTLE』で幸命高校の生徒会長になっている。

 その時の話をトモは小さい時から聞いていたようだ。

 ただ、当時のルールと今日聞いたルールとでは、いくつか違いがあったようだ。

 トモの父親が『RPS BATTLE』に参加した時は、勝ち抜いた男子が生徒会長。女子が副会長だったそうだ。

 しかし今は男女平等の時代。女子が副会長という各下に見られる名称がいつのまにか撤廃されたようだ。


「うんうん、私もちょっと驚いちゃった☆」

「そうだね。防具を着けるとはいえ、女の子が叩き合いとか抵抗あるよね」

 何も聞かれてもいないミクが、トモの言葉に頷くように話に加わる。――トモの台詞にわざとらしく合わせてんじゃねぇよ。

 トモもミクがそんな柔な性格じゃないって知っているだろうが!?

 俺は心の中で毒づきながら、呆れたような視線をミクに向けるが、違う話題をトモに振る。


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