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陽奈
「陽奈、おはよ」
「おはよう、理沙」
「疲れた〜」
「今日も朝練してたの?」
「うん」
理沙は、朝練をめっちゃ頑張っている。って言ってもこの学校は朝練なんてないのだけれど。
ある意味自主練みたいな感じな事を毎日やっている。
私達は、保育園年長さんの時に知り合った。
だから、もう長い付き合いだと思う。
「理沙」
理沙の後ろから太い声が聞こえる。
「輝か、どうしたの?」
「いや、あの、これ俺の友達から」
「いらない」
「受け取るだけでもいいから」
「私、男嫌いなんだよ」
「もらうだけもらって」
「いや、あとそいつに言っといて自分で渡しに来いって」
「理沙、その辺でやめよ?輝君も困るよ?」
私は、理沙が何故男嫌いなのかは知ってる。
知ってるから男としゃべって欲しくない。
理沙が他の人と話してるの見ると胸がズキズキする。
「うん、分かった。ごめん輝」
「いや、こっちこそ」
少し胸がズキってした。
何でなんだろう。