楽しい会話(?)
『オレオレ詐欺返し(?)』の仲間です。これも、深く考えずに呼んでください。
ある冬の午後。
「うっへー、さっぶー」
「冬だからな」
「…そーいや、お前。また告白されたんだって?」
「けったけどな」
「いーよなぁ、美人は」
「それは、男に使ってもいいのか?」
「相手から寄ってくんだもんよ。選び放題じゃん」
「だけど、本命に想いが届かない」
「うっそ! お前を拒むヤツがいるのか!?」
「昨日、告ったけど…駄目だった」
「ぇえ〜、お前を前にして断れるとは…その子に会ってみたいな」
「電話で告ったんだ」
「そりゃお前…直接伝えろよ」
「どうして電話だと駄目なんだ?」
「あ、もしかしてお前、怖いのか?」
「絶対ない……わかった、そこまで言うなら――――好きだ」
「…は?」
「直接、伝えた」
「………俺?」
「電話じゃ、いけないんだろ?」
「―――あっ、アレ! アレ、お前だったのか!!」
「誰だと思っていたんだ?」
「なに言ってんだ! 知らねぇ女の声だったんだぞ!! 変なイタズラすんなよ!」
「イタズラじゃない…………」
「ったく! 便利だよな、その“七色の声”は!」
「…で、答えは?」
「……マジなの?」
「…………」
「…その沈黙がヤダ」
「仕方ないでしょう…好きなんだもん」
「絶対イタズラだろ」
「真剣だよ」
「…俺たち、親友だろ? それ以下でも、それ以上でもない…?」
「そうだな…」
「それでも、なのか…?」
「お前の気持ちはどうなんだ?」
「―――…」
「はっきり断ってくれれば、俺は諦める。親友もやめる」
「そんな…っ!」
「何事もなく一緒に居るのは辛い…お前も嫌だろう?」
「……」
「否定、できないだろう? さよならだ、リョウ」
「――アキラ!!」
「ふっ」
「!?」
「くくく……」
「…お前、まさか」
「そのまさか。イタズラではなく、嫌がらせだよ」
「アキラ〜」
「お前の反応を見るのが面白いんだ」
「おーまーえー!!」
「ははっ、バーカ」
俺は今日も親友をからかう。
そして、明日も……
こんな会話が本当にあったら面白いなぁと思い、書いてみました。