サンライズ出雲乗ってきました
憧れてはいました、サンライズ出雲。
昔々のブルートレイン時代には、B寝台乗って帰省したこともあったんですが。しかし決して安い手段ではなかった。飛行機の早割が当たり前になってからは、ますます縁遠くなっていました。
が。憧れはやはりあるのです。
もっとも私、『鉄の人』ではないです。ただのミーハーかな。
と言うわけでサンライズ出雲で往復してきました。
生まれも育ちも出雲なので、旅行ではなく帰省ですが。たまにはいいよね、とサンライズ出雲を往復で予約しました。
最初、1ヶ月前のチケット取りかけるというどたばたしつつ、行き(下り)はシングル、帰り(上り)はシングルツインの、寝台特急の旅です。目的は田舎での法事なので、まあ行き帰りを楽しもうと。
時期が時期なせいか、容易に切符とれたのはありがたい。19時までお仕事(在宅)してから出発。
かなり早く出発したため、乗るまでに相当空き時間が。
駅ナカで優雅に夕食を、と思ってたんだけどこのご時世なんで早じまいでした……ぐぬぬ。
チェーン系カフェに入れたけど、カレーもきれてた。米食いたかった……BLT食べてコーヒー飲んでも大した時間は潰せない。
やっと車両が来ました!
他にも乗客らしい人たちがいて、並んで乗り込む(途中乗車)。
B寝台なので、自分の席が上か下か?でちょい悩む。上でした。上の方が窓が広くて眺めがいいんですよ、好みの問題もあるけど。
進行方向左側で、東海道線を下っていくので、海側になりますね(暗くて見えないけど!)
狭い狭いとは聞いていましたが、かつての寝台特急ブルートレインのB寝台に比べたらずっと余裕があります。
ちなみに私は身長160センチちょいですが、十分なサイズの寝台でした。さすがに寝台以外のスペースはわずかですが。
テーブル(コップ置きと使い捨てコップあり)、サイドに20センチほどのスペース。窓枠も、缶飲料を置けるくらいの余地はある。コンセントがテーブルに、ハンガーとハンガー掛けも。あとごみ袋。ビジネスホテルの定番、浴衣もどきの寝巻とスリッパもあります。
シャワーも券を買って利用可能ですが、実はタオルはない(笑)。途中乗車だったのでシャワーカード売り切れでした。
飲料の自販機はあるけど、水とお茶、コーヒーとコーラのみ。食べ物の販売はないので用意して乗らないといけません。
持ち込んだおやつ食べてたら藤沢過ぎた辺りで検札ありました。
ちなみに満席で、変更不可。
窓枠に缶ハイボールを置いて、夜景見ながら一杯、なかなか乙なものです。
この日は雨も降って視界不良でしたがそれもまた風情。
もちろん窓、カーテン的な覆いありますよ。無かったら着替えられないよ!
11時過ぎに熱海に着いたところで、カーテン閉めて着替えて寝ることにしました。
横になってみると、意外に震動響くな……音も響くので、『こんなこともあろうかと』耳栓持ち込んでいたので試す。
しかし震動は対応できない……『鉄橋?』『微妙な減速が』とか結構きます
姫路手前で目が覚める。5時過ぎでした。
姫路から岡山は、在来線だとしんどいほど何もないよね……寝直す。
岡山で、サンライズ出雲と瀬戸に分割。半分ずつになって、こちらは中国山地越えて、あちらは瀬戸大橋を渡っていく。
倉敷、備中高梁辺りからだいぶ外が白い……新見まで来ると、雪も厚みを増した感じに。
方角的に、大山が見えないのはちょっと残念です。
8時過ぎに、分水嶺のご案内(車内放送)が入りました。『瀬戸内海に注ぐ高梁川水系と日本海に注ぐ日野川水系の境、岡山県と鳥取県の境目でもあります』だそうです。
その分水嶺を含むトンネルを抜けると、伯備線で最も標高の高い駅『上石見』で停車。
そう、駅で停まらないとすれ違えないという、単線路線の悲しみ……山陰本線もだぞ。
上石見の駅はすっぽり雪の中。だいぶ吹雪いてもいました。
まあ米子辺りまで来れば、だいぶ積雪も消え……でも松江でまた降りだしたり。
松江まで来れば後はしばらく宍道湖沿い(ただし反対側……)の山陰本線。ほぼほぼ平野を行きます。この辺りはもう雪もなく、でも寒そう。
帰りは、シングルツインが選べたのでそちらにしてみました。
二人使用可能な、二段寝台です。
始発駅からだったので、シャワーカードも買えたよー。
シャワーブースはカードを入れて6分間シャワー使えます。途中停止も可能なので割に余裕。よほどロングヘアーを丁寧に洗うとかでなければ大丈夫そう。ボディソープもリンスインシャンプーも備え付け。ただししつこいけどタオルはなし、車内販売も無いです。
車内放送を聞きながらシャワー浴びてるのは不思議な気分で面白かった。
ただシングルツイン、部屋の第一印象は「シングルより狭くね?」でした。幅がないんだよね……3次元的な広さはあるんだけど。物入れ兼梯子段的なやつで上に上がります。
下の段を荷物置きにして上段で寝ることに。上の段はロックがあって、畳んでおくことも可能です。
困ったのは電源が一ヶ所しかなかったこと。しかも梯子段の奥、という絶妙に不便なところ……(上段届かない)
しかしそれでも、上段で寝るのお薦めです。伯備線は中国山地の山あい、他に灯りが少ないので星空見ながら眠れるのですよ(天候による。この夜は雪雲が消えていた)。
なかなか見事な星空が楽しめます。写真は上手く撮れないけど。
夜のうちに岡山まで出てサンライズ瀬戸と合体します。そのまま一路東京へ……。
目が覚めたのは静岡を過ぎた辺りかな。気がついたら神奈川に入っていた。藤沢くらいでちゃんと起きましたよ。次第に目覚めていく町を見ながら走って行くのもなかなかいい感じです。
それにしても下りは東京22時発、上りは東京着が7時って、ある意味ぎりぎりまで働けって感じのダイヤですな……。