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プロローグ

 「はい、みんなこんにちは。昨日で長かったお話はおしまいだったけど面白かったかな?」


 とある国のとある時代。のどかな丘の上にある切り株の上に座り、周りに集まる子どもたちに毎日同じ時間に同じ場所でお話を聞かせている一人の女性がいた。今ちょうど今日のお話が始まったところらしい。


 「うん!ねぇ、お姉さん、今日からはどんなお話をしてくれるの~?」


 子どもたちは一斉に女性の近くまで来て、お話の感想などを口々に言った。どうやら、長い長いお話を細かく分けて話しているらしい。昨日で物語が完結してしまったため、今日からの物語が気になるのだろう。瞳をキラキラと輝かせて今日からの物語はなにか、と聞く子どももいる。


 「そうねぇ……」


 女性は少し悩んでいるようだ。子どもたちは静かに、期待した目で女性を見ている。


 「なら、<最強>と言われたギルドのお話をしましょうか」


 にっこりと笑ってそう言う女性。それを聞いた子どもたちは、ぱあっと花が咲いたように笑顔になった。


 「やったぁ!あのギルドのお話が聞けるんだぁ!」


 どうやら、<最強>と言われたギルドのことは子どもたちも知っているらしい。とても喜んでいる子どもたちを見て、女性は微笑んでいた。そして、パンっと手を叩くと。


 「さて、今日のお話を始めましょう」


 女性がそう言うと、子どもたちは静かに座り始めた。女性の周りの芝生に座って聞くのがいつものスタイルだった。


 「今から20年前、<最強>と言われたギルドがありました。彼らは行方を眩まし、また、ギルドについてのことを詳しく語れる人が誰もいないため、本当に存在していたギルドなのかと疑われることもありました。しかし、それでも多くのギルドや子どもたちの憧れです。今日からのお話は、彼らが<最強>と言われるまでのお話です」


 と、ここまで静かに聞いていた子どもたちが、疑問を口にした。


 「詳しく語れる人が誰もいないのに、なんでお姉さんは語れるの??」


 すると、女性はきょとんとしたが、すぐににこっと笑った。


 「なぜ私が詳しく語れるのかはまだナイショです。そのうちわかりますよ」


 と、人差し指を口に当てて、ナイショ、と言った。


 「さて、そろそろ今日のお話を始めましょう」

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