誕生
初めて小説を書いてみました!
読んでみて感想をいただければ嬉しいです!
ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします!
暑い夏も終わり涼しげな秋の風が舞う夜、世界の運命を変える小さな命がガルシア王国で誕生した。
「オギャーー」
小さな体からは想像もつかないほどの大きな産声を赤ん坊はあげる。
ドンっ!!
勢いよくドアが開かれる。
「生まれたか!!」
30代ほどの厳つい男が慌てて入ってきた。
「オババ様の予言はど、、、」
入ってきた男が赤ん坊を見た瞬間に男は話すのを止め深刻な表情で顔を伏せる。
「予言は的中か、このままでは私達の息子が死んでしまう。」ボソリと呟やく。
「ダメです!私たちの息子なんですよ!絶対に死なせません。」
ベッドで横になっていた女が声をあげる。
「シルヴィア、落ち着きなさい。お前はまだ安静にしてなきゃだめだ。」
シルヴィア慌てる姿を見て男は冷静さを少し取り戻した。
「助ける方法はある、、、この世界では生きにくいことになるが死ぬよりはましか。」
男は落ち着いた声でドアの方に顔を向けた。
「入ってきてくれ」
男の声を合図にして男性6人と女性2人が入ってきた。
「この方達は?」
シルヴィアは不安げな声で男に声をかける。
「安心してくれ、俺の部下達だ。」
シルヴィアの頭を撫でながら男は言った。
「すげぇ人魔気っすね将軍っ!こんな人魔気見たことないっすよ」
「たしかに凄まじいわね。人魔気の洪水と言えばいいのかしら?」
「さすがバルダ将軍の息子です〜」
「お前達、話してる時間はない。このままでは身体が人魔気に耐えれず死んでしまう。すぐにこの子の力を封印する。」
興奮してる部下達にバルダが声をかけた。
「封印ですか?融合ではなく力を封印するんですか!?」
バルダの言葉を聞いて1人の部下が驚いた様子で言う。
「魔力との融合は不可能だ。」
バルダはそう言うと息子のほうに目を向けた。
生まれた直後の人魔気とは比べられないほどの魔力を放
つ赤ん坊がそこにいた。
赤ん坊が泣くたびに人魔気の光が強くなっている。
部下達が赤ん坊を見て青ざめた顔になる。
「皆!これより封印の儀を行う!」
バルダが声をあげる。
「はいっ!」
部下達の表情に笑顔はなく。真剣な顔で赤ん坊を取り囲む。
シルヴィアは自分の力のなさ。なにもできない自分を責め涙を流し、下を向いている。
魔法なんて使えなくていい。この子が元気に育ってくれればそれでいい。
バルダは覚悟を決め。閉じていた目をゆっくりと開き部下達に命令を出す。
「始め!」
この一言でバルダを含む9名の身体から眩い光が飛び出した。
9つの光が赤ん坊の方に向けられ交じり合う。
う〜、こんな人魔気封印できるのか?1人の部下がそんなことを考え汗を肩で拭った。