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記憶の欠けら  作者: 湖影
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臣下


僕の名はハウル。カイル殿下の臣下だ。


あの悪夢の日、僕は何時ものようにカイル殿下と少女、アリサの密会に同行していた。

密会と言っても彼らはまだ、成人にもならない年頃であり、親密な関係でなかったのかも知れない。

彼らの出会いは道に迷った殿下を助けるという偶然の物ではあったが、殿下に大きな変化をもたらした。

アリサと出会ってからの殿下はそれまでの彼とは違い市政の生活まで気にかける立派な人間になった。

周囲の僕を含めた人間はそれを暖かい目で見ていた。彼らは町娘と殿下。思い合っていても明るい未来はないと分かっていたから、今だけの幸せを見守る事にしていた。



しかし、それをよく思わない人物がいた。彼は自分の娘を嫁がせ、国を思うがままにしようとしていた。

彼はあの日、殿下を殺害し、殿下の義弟を利用しようとしていた。

狙われた殿下を救ったのはアリサだった。倒れたアリサに近づく殿下を気を失わせたのは僕だ。


そして、気を失わせた殿下の記憶を奪ったのも僕だ。これは、アリサの意思であり、国王の許可のもとだった。






アリサは自分に何かあった時の殿下の変わり様を恐れると共に、引き際を心得ていた。



僕は国の為、殿下の意思を無視し、アリサと殿下の記憶を奪った。



あの日の事を後悔した事は一度もない。今も正しい判断だったのか迷うことさえある。

唯、立派に育ったカイル殿下を側で見ていると正しい判断だったのではないかと考えている。


























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