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殿下
今、僕の前には胸に傷を覆った少女が倒れていた。
少女の傷は僕を庇い付いた物であり、その血の量から重傷である事は容易に伺えた。
僕は周りが止めるのも気にせず、少女を抱きかかえ、涙を流し、少女の名を叫んだ。
少女は薄く目を開き僕を安心させるように微笑んで背後にいる誰かに目配せをしながら、僕に囁いた。
「大丈夫ですよ。カイル殿下。心配しないで下さい。」
その言葉を最後に僕は気を失った。
恐らく、背後にいた臣下に不意を突かれ気を失ったのだと今思えば理解出来る。又、其れが正しい判断である事さえもだ。
それから数日後、目が覚めた時には全てが終わった後だった。
僕を襲ったのは反国王派だった。そして、僕は命を救ってくれた少女の事を全て忘れてしまっていた。
殿下→カイル。第一王位継承者。
傀儡だったが少女と出会い、誰もが認める存在
となる。その為、命を狙われる




