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第8話 後日起きた話ををしよう(後編)

更新遅くなりました。


短いです。



「ん、ふぁあああっと」


寝起きの僕は体を起こすと腕を伸ばした。凝り固まった筋肉をほぐしてベッドから起き上がる。ここはどこだろう、なんて言うのは一週間も前の話だ。


「さっさと朝イチの訓練終わらせて飯食べるぞー!」


朝イチの訓練。それは足音と気配を殺しながら僕を助けてくれたイゴールさんの寝首を襲うこと。抜き足、差し足、忍び足と息を潜めながら部屋を出る。


「(抜き足、差し足、忍び足、イゴールさん今殺します)」


ウキウキした心地でイゴールさんのもとへ向かう。


たぶん、こんな気持ちじゃ今日も失敗するだろう。


イゴールさんは少し変わった思想を持った人なんだ。

本当に?と思ってしまうような方法を試そうとしている。


それが正しいのかも分からないけど一週間でしっかりと考えて僕自身が選んだことだから最後までやり遂げるつもりである。


さて、早いとこ寝首を襲わないと飯にたどり着かないのだが。


まずは目の前の罠から解除しなければならないのだ。


途方もない朝が始まろうとしている。



────────────────────────────────────────────────────


「うおおおおおおおおおおおおお!!!」


俺は死に場所を求めている。


それがどこであろうとも、どんなに利用されようとも構わない。


例えば、現在は事の発端であるパーティと行動を共にしていることとか。


「もっとだ!もっと強いやつを寄越せぇぇぇぇぇえええ!」


初めはなにが祝福の塔なのだ、と恨んで憎悪の塔(ハーテッド)と呼んでいたが仲間が出来てから、今がとても楽しくなった。


仲間というには早すぎたかもしれないが、人から恐れられ、忌み嫌われてきたこの体の前に同年代のやつらは蜘蛛の子を散らすように逃げていく。


それでも初対面から恐れるよりもまず、説教をしてきたアイツが面白かった。お互いに駆け出しということもあって、色んな話ができた。共通の話題があって、話をして盛り上がるというのもその時が初めての経験だった。


明らかに弱そうな癖に、気付けばダンジョンに潜る理由も話していた。不思議と仲良くなれたら良いなと思った。


話をするうちに、アイツの名前が気になった。センゴク?どこかで聞いたことがある。しかしそれは聞くことが出来ないまま終った。


俺の不注意が原因で知り合ったこともあり、守ってやらないといけないと思ったが、守ることはできなかった。


ダンジョンに潜ってすぐ、拙い攻撃でフォローしてくれたとき凄く嬉しかった。気合いだけが十分に沸き上がってた。なのに。


無理をするな。と声をかけてやりたかった。


安心しろ。俺がついている。言ってやりたかった。


もっと、時間を共有したかった。


「だが!だが!それももう叶わない!!!」


装備している物は、アイツのくれたもの。


死ぬときはせめて同じところに行きたいと、願ったがゆえの考えだ。これが俺とアイツを繋ぐ物。俺とアイツを合わせてくれるものだからだ。


「さあ、旦那!八階層のフロアボスに最後の一撃を!」


パーティの面々が祈りで一瞬フロアボスの動きを止めた。


「だらっしゃああああああああああああああああああ!」


グチャっと一つのミンチが出来上がる。


呆気ない、まだ弱い。


「ああ、何もかも、世界が歪んで吐き気がする。チャムと合う前の世界に戻ってしまった」


今日はここで切り上げるらしい。


俺の世界は、上層の鬼を倒せば色付くのだろうか。




────────────────────────────────────────────────────




今回は二人の後日談をこの先の展開を示しながら書きました。


千国チャムは普通に殺すとか言ってます。


ジグルスは再び、色の無い世界へと言ってます。


次の話から何年後とかしちゃいます。最初からその予定でした。ここまではプロローグみたいなものです。それに章機能も使ってみます。


後日談を二つに分けたの失敗だった。後編はもうほとんど次のお話の始まりに近いかな。それでも何年後しちゃいますけどw


ジグルスの話かいてて、なんかジグルス詩人っぽくなったなぁと思った作中秘話です。

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