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彼らは冒険をする者。僕は奪う者。  作者: やまたのおうち
1章 この気持ちに名前をつけるのならば。
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第12話

リッパータウンにある拠点に辿り着くと、部屋の中に入ってアイテムポーチから牙や皮を収納する。そして、部屋の床の一部分を踏むと床から下に続く階段が現れた。


これはリッパータウンに暮らしている人なら誰もが知っている町の一機能でもう一つの町への入口だ。


リッパータウン・地下街である。


そこに本当の拠点がある。


一応、地下街の入口が置いてある部屋も生活感があるように暮らさなければならない。外部の人間に悟らせないためである。


地下街にあるのは、金が踊る場所が多く、一部の人間(主に裕福な世帯)からは楽園への入口とも呼ばれ酒池肉林もあり中毒性の高い店舗が存在している。


地下街に降りてから15分ほど歩いた先にある一軒家のような建物が僕とガレオさんが暮らしている場所である。


今は一人だが、不自由することもなく生活している。しかし、地下街ともなると税が少しばかり跳ね上がるからそろそろ上の階層を目指さなければ行けないのだ。


家のなかに入るとアイテムポーチの中身を整理して、ゴブリンソルジャーの眼だけをアイテムポーチに入れておく。明日、これを金に変えるつもりだ。


冒険者ギルドに確か依頼品として出されていた気がするのだ。


ちなみにギルドカードは新しくチャム=イゴールという名前で登録し直した。前のカードは何処かに落としてしまったらしい。


今日の首尾は上々。おやすみなさい。


ベッドで安眠の時についた。







次の日。昼頃まで寝ていた僕はまずガレオさんに祈りを捧げてから昼食を取った。それから地下街にあるギルドを利用する。


そういえば、昨日は風呂に入ってなかったと思いシャワー室に向かった。服を脱いでいくと一年前の傷が古くなって消えないのだが、それがどんどんと見えていく。全身に及ぶ傷は普段、隠れるように服を着ているので見えないようになっている。


リッパータウンの人はなにも反応しないから気付かなかったけど、違う町の人が僕を見て同情目いた視線を送ってくる上に、勘違いをする人も多かったから普段は隠すようにしたんだ。


「んっ」


とてもひんやりして気持ちよかったです。


シャワーを浴びて着替えるとリッパータウンのギルドに向かった。当初の予定通り一目的の依頼書があったので、一枚もって受け付けに向かった。


「ゴブリンソルジャーの眼の納品にきた」


「チャムさんですね、レア度の高いアイテムの納品をしてくれるので助かってます」


僕は地下街のギルドの受付を利用するときは常にこの男と決めている。その方が話も進みやすいし、何よりもガレオさんに連れられてきた時の名残りでもある。


「ギルドカードを更新のためにお預かりします」


「よろしく」


「更新終了いたしました。報酬の二万マルスはカードに振り込んでおきました」


「助かるよ」


さてと、今日の予定は全て終えることが出来たわけだ。


旨いものでも食べて明日のダンジョンに備えるとしますかね。

千国チャムならぬ、チャム=イゴールのギルドカードを公開します。


【ギルドカード】

(表)

・ランク《D》

・名前《チャム=イゴール》

・年齢《15》

(裏)

・実力《祝福の塔一階から五階に相当する》

・依頼成功《23》

・依頼失敗《2》


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