第4話
『きょーや、こう?似合ってる?』
サクナは、新しい高校の制服を着て、おれに見せびらかしていた
フランスのころと同じブレザーとリボンの制服だけど、若干色合いが違って、こっちのほうがよく似合う
『すごく似合ってて可愛いよ、サクナ』
『っ……も、もうっ、か、可愛いって……』
サクナは顔を赤らめて照れてしまった
ここで何も無反応だと、ちゃんと反応しろって怒るくせに
妖精さんみたいな真っ白の肌に、白いブレザーと青いリボンがよく映える
まぁ、美少女のサクナのことだから、きっと何を着てもお洒落に感じるだろうけれども
『日本の制服、始めてだから、ほんとに?変じゃないよね?きょーや』
サクナは照れながらもう一度、そう聞いてきた
上目遣いで、そう聞いてくるサクナは、ほんとに可愛くて
『可愛いよ、サクナ、すっごく』
つい、本音が口に出てしまった
『す、すごく、か、か、かかか可愛いって……』
サクナは、ぷいっとそっぽを向いてしまった
拗ねちゃったのかな?
フランスにいた時も、こういう時がたまにあった
そんなこんなで、おれたちは一緒に登校をした
一緒に、と言いながら、少し距離を取って、サクナがナンパとか痴漢されたら、おれがガードできる位置に
そして、クラスを確認すると、一緒のクラスだった
他のクラスだとフランス語で意思疎通できる人がいないと大変だから、助かった
しかし、サクナのような日本人離れした美少女が日本の制服……ブレザーとリボンをしてると、こうも浮いてしまうのだろうか?
自己紹介タイムが終わり、サクナがおれと同棲……同居してると伝えてきてから、顔も名前も知らない男たちがおれに殺気を向けながら睨んできている
ここで、手を出されて逆に圧倒して
抵抗は無駄ですよ?武道を嗜んでいるので
と言ってドヤっとすればなんとかなると思うが、残念ながらおれは武道も格闘技も何もかも嗜んでいない
多分、この数ならリンチされて終わるだろう
でも、自分で言うのもなんだけど、おれに手を出すと色々まずいことになると思うよ?
「きょーや、いっしょに、かえろー」
サクナが近づいてきた
いや、そこは日本語じゃなくて、フランス語使って欲しかったなぁ……
『サクナ、帰りにレストラン寄ってこう、お腹へったでしょ?』
『うん!わたし、お腹減った……だから、日本のレストランに行ってお料理食べてみたい、あ、寿司じゃなくてもいいからね』
サクナは見た目によらず、かなりの大食いだ
でも、痩せてるし……身長も女子にしては少し高い、胸も……そこそこ、ある
う〜ん、行き渡る栄養って、大切なんだね……
『きょーや、絶対今、わたしでえっちで、すけべなこと考えてる』
やべ……サクナにバレそうです
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