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放課後とクリームソーダ

side A


「いつきさん、今日はどこにしますか?」


本で読んだ話す時は相手の目を見るのだと

友達の作り方というなんとも具体的すぎる題名の本でたまたま駅前の本屋で見つけて買ってしまったのである、これが凄く役に立っているのが現場だ


「その…ふぁみりー…れすとらん?に行きたいです」


戸惑いながらそう言う彼女は育ちが良いのだろう、ファミレスに行ったことがないなんて

かく言う自分も行ったことがないのだが


「ではそうしましょう」


冷静に答えたが内心興奮気味である


─────────────────────


お店に着くと平日の昼過ぎだからか人があまりいなかった


案内された席につき、鞄の中から自前の一眼レフを丁重に取り出し写りを確認してからテーブルに置く


「先に注文しちゃいましょうか」


「そうですわね」


楽しそうにメニュー表を開く彼女を見ていると彼女も憧れてたのかななんてくだらないことを考えてしまう


「冬野さんはどうしますか?」


それにしたってメニューが豊富すぎる、どうしたものか…

ん…これは!!前にテレビて見たキラキラしたやつ!!


「私クリームソーダにします!!」


「では、私も同じものにしますわ」


実物はとんでもなかったキラキラしていて宝石みたいに綺麗


「アイス、溶けてしまう前に撮ってしまいましょう」


「えぇ」


こんなにも綺麗なクリームソーダだがその何倍も彼女は美しい、気品がある

本当私好みの顔してるな


満足するまで撮れたので今日はここまでとする


上に乗ったアイスを一口スプーンですくい頬張る


「美味しい…!!」


「ふふふ、それは良かった」


口元も隠しながら微笑む彼女はお淑やかな淑女そのものだった


あれ、これってなんか友達みたい

友達と遊ぶってこんな感じなのかなぁ…なんて思う


ソーダを飲み終えたので支払いを済まし店を後にする、電車が反対方向なので駅でお別れ


「いつきさん、今日とても楽しかったです、帰り道には気をつけてくださいね」


「私も楽しかったわ、冬野さんも気をつけてくださいまし」


─────────────────────

「行っちゃった…」


丁度電車が来た、今日楽しかったな…いつきさん、私なんかより友達と行った方が楽しかったんじゃないかなと考えるとなんだか寂しくなる


「今日も綺麗だったなぁ」

ポツリと呟いた、私にも友達できるかな…私の友達…チンアナゴのぬいぐるみのちーちゃんくらいだしな、そう思うと実に哀れである…


鞄の中から友達の作り方と書かれた本を取り出して読み始めた

─────────────────────

side B


「いつきさん、今日はどこにしますか?」


とわさんと学校外に遊びに行きたい…!!!だから今日来る前にしっかり調べてきたのよ、そしたら見つけたのぴったりな場所を!!!


「その…ふぁみりー…れすとらん?に行きたいです」


「ではそうしましょう」


なんて冷静なのかしら、可愛い可愛すぎるわ♡好き

放課後まで待てない…


─────────────────────

これって…デートなんじゃ!?!?デート!とわさんとデートしてるわ!!!幸せ〜♡♡


案内された席に着く


カメラを持ってるとわさんの手!!!!!華奢で小さいのにスラっとしていてとっても可愛らしい!!!

その手に触れるコバエがいたら許さない自信があるわ!


「先に注文しちゃいましょうか」


とわさんに夢中ですっかり忘れていた


「そうですわね」


そういえば初めてね、どんなものがあるのかしら

メニューを手に取り驚く、こんなにもメニューが豊富なのね、選べないわ…そうだわ、折角のデートなのだしとわさんと同じものにしましょう!!私ったらなんて名案!!!!


「冬野さんはどうしますか?」


悩んでるとわさんもステキ♡♡

わ〜♡とわさん目がキラキラしだしたわ!!!

良いものがあったのね!!可愛い!!!


「私クリームソーダにします!」


可愛い可愛い可愛い可愛い可愛すぎるわ♡♡♡♡♡


「では、私も同じものにしますわ」


わ〜!凄いキラキラした目でクリームソーダを見つめるとわさん可愛いわ♡そんなに飲みたかったのね!!!


「アイス、溶けてしまう前に撮ってしまいましょう」


「えぇ」


あんなに夢中だったのに目的を忘れないとわさんステキよ!!!!


カメラ越しにとわさんが私を見つめるこの時間興奮のあまり口角の制御が効かなくなってしまいそう…♡


写真を撮り終わったけど、クリームソーダが終わるまでとわさんと居られるのね♡


「美味しい」


「ふふふ、それは良かった」


なにそれ、可愛いにも程度があるでしょう!?!とわさんの可愛さに上限なんてないんだわ!!!!私とした事がそんな初歩的な事を忘れてしまうなんて!!


にやけてしまうわ、口角が言うことを聞かない…これはもう隠すしかないわね

咄嗟に手で覆い隠した、その間1秒未満の速さで


それにしてもデート幸せ〜♡今日は歴とした初デート記念日にしなくては♡♡♡


そんな事を考えてるうちに飲み終わってしまった


私しっかり調べたから知っているのよ、ここで奢ってしまうと長続きしないと!!

だから心苦しいけど割り勘で許してねとわさん!!!!


電車反対方向なのよね…ここでお別れなんて…


「いつきさん、今日とっても楽しかったです、帰り道には気をつけてくださいね」


何それ可愛い〜♡もう実質夫婦じゃない〜♡♡♡


「私も楽しかったわ、冬野さんも気をつけてくださいまし」


電車来るの早すぎますわよ、感動の別れだったってのに…


─────────────────────

「はーーーー!!”私の”とわさん可愛いすぎますわ〜!!!!結婚してくださいまし〜〜〜!!♡」


帰宅後部屋で鞄を降ろし叫んだ


読んでくださりありがとうございました!


次回は殆どSaida Bのいつき側のお話になるかも…?しれません!


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