表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

神スキル『異世界商人』をもらってしまった俺、獣人娘しかいない島に漂着したんだが~転移者は最強領地の主として快適なスローライフを送ろうとす~

どうやら俺はファンタジーな世界に流れ着いたようだ。


しかもスキルだとか何とかまでもらって……『異世界商人』とかいう、他の世界の神様と売り買いができる超レアなスキルなんだとか。


勇者みたいになる能力じゃないが――流れ着いた島を開発するくらいはできる。しかしひとつだけ、大いなる疑問がある。


なぜこの島には獣人娘しかいないんだ……。



人生は不平等だ。

何の不自由なく生きる奴がいる一方で、生まれからハンデを背負ってる奴もいる。


例えば俺。

クソみたいな両親は俺を生んですぐに警察に捕まり、刑務所に入った。

そして残された俺は親戚からも避けられる始末だった。


そんな人生を三十数年ほど生きて。

今は人生逆転のため、オホーツク海のカニ漁船に乗っている。


ここは大変だがやりがいがある。

暗い空の冷たい海を眺めていると心が落ち着く。


落ちたら死ぬけどな。

カニを取りまくる生活は悪くなかった。


ガタイのいい船長も俺を褒めてくれる。


「タクミ、お前は網引きも掃除も毎日頑張ってるな。ボーナス、出しておくぞ!」


「ありがとうございますっ!!」


船長からそう言われるくらいには船にも仕事にも慣れてきた。


ここからやっと人生をやり直せる。

この船で稼いだ金で、資格とかにもチャレンジしよう。


――そう思っていたのに。


「あっ」


嵐の夜。油断はしていなかった。


異常なまでの高波のせいだ。

あっという間に俺はオホーツク海に捕まって、船外に放り出された。


船の仲間が叫び、俺に浮き輪や縄を投げる。

ところがあまりの波と揺れにとてもじゃないが掴めない。


死ぬ死ぬ死ぬ。


冷たい海水が体温と意識を奪っていく。


こんな時に限って潮の流れが船から遠ざかるし。

もがいても船から離されていってしまう。


どうなってんだよ。最悪だ。

あーあ……つまらない人生だったな。




そして気がつくと、俺はどこかの砂浜に漂着していた。

マジかよ。自分でも信じられない。


頬を自分でつねってみる。

……痛い。生きてる。


今、つねった頬以外はどこも痛くない。

奇跡だ。


「助かったのか?」


白い砂浜で身体を起こしす。

ペタペタと救命具、全身を触る。ケガはしてないな。


口の中がちょっと塩味がするだけ。

海水を飲み過ぎると死ぬらしいが、そんな気配もない。


マジで奇跡だ。

神様なんて信じてないが、改めよう。


ありがとう神様。人生最大の幸運だ。


「でも、ここはどこだ」


周囲を見回す。

砂浜にエメラルドグリーンの海。ヤシの木っぽいのが並んで生えている。


海の向こうまで目を細めて見つめる。

船、ゼロ。


海鳥がかーかー鳴いているだけ。

南国の島のような。沖縄とかそんな感じだ。


空気も温かい。というより暑い。

汗が浮かんできた。


救命具を脱いで楽になる。


深呼吸をひとつして。

俺、オホーツク海にいたよなぁ……。


首を傾げてみるが答えは出ない。

流されて流されて、南の島のどこかに到着したのか。


「あり得ないと思うけど……うーん、でも納得するしかないか。というより、助けを呼ばないと。スマホ、動いてくれるよな」


ボタン付きポケットを開けてスマホを取り出す。

超耐水性なので動く希望はある。動かなかったら、どうなるか。


もちろん助けは呼べない。

救援が来るまでサバイバル生活のスタートだ。


「動け動け動け」


冷や汗を流しながらスマホの電源を入れる。


チャチャチャチャッ!


起動した!

アンドロ〇ド万歳! グーグ〇ありがとう!


だが、そこで俺は絶望した。

考えてみればわかることだったが。


オーマイガッ! 電波が入ってない!

肝心の電話が使えない!


「マジかよ!? オイオイオイオイ、充電はあるけど……!!」


慌てるな。

まだ希望はある。要は電波さえあればいい。


左右のどちらを向いてもずっと砂浜が続いている。

つまり相当広いわけだ。


歩いて行ける範囲、そのどこかで電波が入ればいい。

しかし目に見えるところに建造物はない。


まだ太陽の位置は高いが、行動するなら早くしたほうがいい。


……歩くしかないな。

身体を伸ばして、軽く準備運動。


適当に歩き始める。


歩きながらスマホを触っていると、

見慣れたラ〇ンに新着表示が来てるのを発見した。


連絡が来たのは、俺が海から投げ出されたくらいの時間だ。

その時にはまだ電波が繋がったのだろうな。


もしかして捜索の連絡かも。

船の仲間や日本政府とか。


ドキドキしながら新着のメッセージを読む。


『拝啓 神野拓海様

詳細を説明する時間がないのですが、これは異世界転移です。

何卒この世界をよろしくお願いいたします。


アプリオープンと言えばしかるべき人が必要なことを説明してくれます。

*スマホは壊れていましたが、サービスで直しておきました。 敬具』


「は?」


意味がわからん。

ひとつもさっぱり意味がわからん。


数分経ってようやく理解できた。


「……これが異世界モノってやつか」


漫画やアニメはそこそこ楽しんでいる。

なので、こういう展開にも覚えがある。


これは異世界モノだ。


それを認識した途端、胸が高鳴る。

ここは異世界で。だから南国っぽいのか。


「マジかよ……。とりあえず言ってみるか。アプリオープン」


 俺がそう言った瞬間、頭の中に可愛らしい声が響いた。


『はーい! メルカミにようこそ! おや、あなたは新規利用様ですね? しかも人間でこれを使えるとは――とても珍しいですね! 初めて見ましたぁ!』


「あー、メルカミ?」


どこかで聞いたことがあるような……?

いや、深く考えたら駄目そうな気がする。


『とある神様が作った異世界間の売買システム、それがメルカミです!

 神級クラスか『異世界商人』のスキルを持ってないとアクセスできません。

 待ってくださいね、今から説明しますから。えーと、最新マニュアルは……』


そこから俺は受付嬢ミカエルさんからメルカミの説明を受けた。


メルカミは様々な世界で物流を円滑にするためのシステムで、独自通貨であるメルカミポイントを使う。


利用法はとっても簡単で、手をかざしてアプリオープンと念じれば発動する。

手をかざした物体が標準の素材なら、価値を自動算出。

売った場合のポイントを教えてくれる。


「その辺の石にもポイントがつくのか?」


『普通はつきませんが、魔力濃度や綺麗ということでPがつく場合もありますね』


売る場合も念じればOK。その場でメルカミ倉庫に転送されるとか。

ただし生き物は転送できない。肉や骨は大丈夫らしい。


『あとはオーダーメイド品も取り扱いができます。その場合は、ご自身でポイントを付けて頂くことになります』


そしてポイントを使って様々な買い物ができる。

もちろん出展者と直に交渉してレアな品物を買うのもオッケーらしい。


しかしこれは会員ランクが上がらないとダメ。

俺はもちろん一番下のブロンズ会員だ。


『ポイントは高くなりますが、若返り薬や伝説の武器などもありますね』


つらつらと目の前に表示された品物リストを見ていく。


・若返り薬(10年) 500P

・グングニル(レプリカ) 500P


などなどなど……。

夢のようなアイテムが並んでいる。


若返り薬なんて、現代日本では許されないチート効果のような。

でも売っているのだ。


さすが神様用の販売システム。

ぶっ飛んでる。


アイテムの名前は簡潔でわかりやすい。


・ふさふさになる育毛剤 

・視力改善目薬(効果1時間)

・腰の痛みがなくなる軟膏(1日)


が、そこでよくわからない名前のアイテムがあった。


・運動会用特製ポーション(男性)


なんだこれ。


運動会で不正する用?

どんな用途だ。気になってしまう。


「何か詳細を知りたい品物はありましたか?」


「この運動会用特製ポーション(男性)ってなんだ?」


『えあー……これはそのぅ……』


ミカエルさんが言い淀む。


『これはー、夜の運動会に使う品物ですね』


その言葉の調子でどういうアイテムなのか、俺はやっと察した。


「……あ、ああ……なるほどね」


つまり男と女が元気になるとか盛り上がるとか。そういう用途に使うモノか。


『未成年も使っていますので。はい、まぁ……そういう感じです』


意図せずセクハラをしてしまった。ごめんなさい。

それから細々とした説明を受け、質問タイムに移った。


「この世界をよろしくってメッセージが残ってたんだが、どういうことだ?」


『うーん、すみません。こちらではわかりかねます。タクミ様が『異世界商人』スキルで登録されたのは間違いないのですが……』


「ミカエルさんにもわからないのか。ごめん、、ありがとう」


この異世界についてもミカエルさんは何も知らないらしい。

システムは自動化され、暗号化されているのだとか。


ここでミカエルさんを問い詰めるのは気が引けた。

親切なミカエルさんをあまり困らせたくもないし。


「じゃあ、元の世界に帰るためには?」


『……ショックを受けないで欲しいのですが、いいですか?』


「お、おう……」


怖い。声がとても可愛いだけに怖い。

ごくりと喉を鳴らしてミカエルさんの言葉を待つ。


『生き物を生きたまま異世界移動させるのはとても大変です。

 実質的に不可能といえる難易度で、神様の中でも最上位の存在にしかそれはできません。メルカミでもサポートできないのです』


「それって……」


『申し訳ありません。なのでタクミ様が元の世界――地球に帰るには、相応の力ある神様と交渉して異世界移動の手段を確保するしかないと思います』


「……なるほどな。わかった。不可能じゃないんだよな?」


『はい、それは保証します』


帰れる可能性はある。それだけでも御の字だ。

なにせ死にかけたんだから。贅沢は言うまい。


「なら、いいか。ありがとう」


まぁ、急いで地球に戻りたいってわけじゃない。

こんなよくわからない所で死にたくないだけだ。


聞く限り、この『異世界商人』を使えば衣食住は楽に確保できる。


だとしたらどうせすぐには帰れないし、しばらくはこの『異世界商人』を使って色々と商売するのも悪くない。


地球に戻るのは大金を稼いでからでもいい。

どうせしばらくはカニ漁船に乗っているつもりだったし。


むしろ、これはチャンスだ。

死にかけた俺がふとしたきっかけで掴んだ、成り上がるためのチャンスなんだ。


この『異世界商人』スキルを使って、絶対に大金持ちになってやる。

そして日本へと凱旋してやるんだ……!



「色々とありがとう、ミカエルさん。長い間、話しちゃってすまなかった。

 また何かあったら相談に乗って欲しい」


『いえいえ! こちらこそ、話し相手になってくれてありがとうございました。

 まともに人と話をしたのは100年振りくらいなので……』


「え?」


なにそれ、怖い。


『また何かお困りごとがありましたら、どうぞご相談ください!』


最後にとんでもない闇を聞いた気がするが……。

頭の中からミカエルさんの声は遠ざかっていた。


うーむ、声だけならアイドル級なのだが。


しかしそれよりも、まずは水と食料を確保しないとな。

幸い、初回登録祝いということで1000Pをもらっている。


メルカミポイント:残高1000P


これが命綱だ。


「にしても売れそうなモノがないなぁ……」


歩きながら適当に手をかざす。


当面の目標はお金稼ぎだ。

あとは地球に戻る算段。それはまた後だが。


砂浜の石を手に取ったり、流木に手を向けてみたり。

だが、どれも0P。価値なしだ。


数時間歩いて鑑定してみたが売れそうなものはない。


砂浜の奥にはヤシの木が並んで、奥は森のようになっている。


森には売れるものがあるかも。

宝の倉庫かもしれない。


いや、早まるな。

危険性もある。獣が襲ってきたら怖いし。

毒蛇に噛まれたらヤバい。


ここは慎重に行こう。


やがて日が落ちてくる。

獣の声とかは何も聞こえない。


野宿するなら砂浜か。


「そろそろ休むか……」


この世界に来て約半日。

何も食べてないし飲んでない。


この世界に来た当初は、緊張のせいで空腹も渇きも感じなかった。

今は慣れてきたせいでだいぶ空腹で喉が渇いている。


人は数日、水分を摂取しないとヤバいそうだ。


そろそろメルカミを使う時だろう。


伝説の武器や若返り薬は気になるものの、一番大切なのは水だ。


もうメルカミのリストからぴったりの品物は見つけてある。


・オーダーメイド万能水筒


*標準的なサイズの水筒なのじゃ。

*持ち主が飲んだことのある液体を補充するのじゃ。イメージできるほど忠実に再現できる。もちろん栄養素も本物と同じじゃ!

*1日に利用可能なのは3リットルまでじゃ。

*購入者しか利用できん刻印付きじゃ。


価格:500P

出展者:+闇の大魔王+


ちなみにメルカミで購入したものが不良品だったら、システムのほうで返品処理をしてくれるらしい。


親切なことだ。

なので気兼ねなく買うことができる。


500Pというのはかなり高価だが、他に良さそうな品物がない。


単なる水や飲み物というものが売ってないのだ。

そりゃそうか。


このメルカミを使っているのは主に神様らしいしな。

水分補給にポイントを使う神はいないのだろう。


というわけで、俺はぽちっと購入ボタンを押す。

ドキドキだ。


『チャラーン♪ お買い上げ、ありがとうございました!』


メルカミポイント:残高500P


そんな声が聞こえ、しゅっと手の中に木製の水筒が現れた。

どこから現れたのか。しかも早い。


これがメルカミの発送力か。さすが神様が愛用しているだけはある。

とても便利だ。


中を開けて覗いてみる。

何も入ってない。


「とりあえず飲み物が欲しいな」


まず水分補給。

えーと、スポーツドリンクにしておこう。


俺はアクエリ〇スの大ファンだ。

一時期飲みまくってから、きっと再現できる。


手に持ってスポーツドリンクの記憶を引っ張り出す。


すると水筒が重くなってきた。

甘い匂いもする。うん、記憶にある通りだ。


とりあえず渇きを癒したい。


ごくごくごく。

一気に水筒に溜まったアクエリ〇スを飲み干す。


ふう、うまい。店で買うのと何も変わらないクオリティーだ。

まさに神様の水筒だな。


1日に使えるのは3リットル。

これくらい飲めれば、かなり安心だな。


ごくりと2杯目も飲み干す。

ああ、身体に力が戻ってくる。生き返る。


「ふぅ、落ち着いてきた」


口元を拭って、ふと思いつく。


「この水筒って売れるのかな」


好奇心で水筒に手をかざす。


『魔法の水筒 標準素材でないため購入者待ちなります。

 ご希望価格を念じてください』


なるほど、こうなるのか。

もちろん今の時点で売ることなんてできない。


この水筒が手元から消えたら比喩でなく死ぬ。

キャンセルっと。


そこでさらに疑問が出てきた。

この水筒から出した飲み物はどうなるのか?


砂浜の近くにあるヤシの木。

近くにはいくらでも大きな葉がある。


器になりそうなヤシの葉を1枚取ってきて、海水で洗う。

ちょっと小さいが、仕方ない。


アクエリ〇スを水筒に溜めて、葉に垂らしていく。


あふれそうな手前で止めて手をかざす。


『飲料水? 標準素材でないため購入者待ちなります。

 ご希望価格を念じてください』


おっ、売れそうだ。

どうしようか。


日本ではありふれたアクエリ〇スだが、異世界で需要はあるのだろうか。

とりあえず価格は2Pにしておこう。


合わせて説明文も更新できるので、それっぽく。


*栄養ドリンク

*ミネラルと糖による素晴らしい水分補給!

*実際、出展者はこれで命を繋いでます


こんな感じか。

販売価格も念じて、送る。


しゅっと音がしてアクエリ〇スが消えた。

ヤシの葉を残したまま。


こうして消えたモノはメルカミ倉庫に保管される、らしい。

それで売れたらポイントがつくんだとか。


在庫いらずの商売って楽でいいな。


まぁ、売れないと補給できる水分を減らしただけになるけど。


暗くなって夜になってきた。

異世界、初めての夜だ。


星がきらきらと異様に明るく感じる。


しかも月が4個もある。

異世界だなぁ。


夜に移動したくはない。

早く寝て、朝から行動しよう。


『チャラーン♪ 出典品が売れました!』


えっ……マジか。

売りに出してから、まだ数時間も経ってない。


ポイントを見てみよう。


メルカミポイント:残高502P


本当に売れてる。

やった。


売れたという達成感。


万能水筒をじっと見る。

これってループだ。無限に稼げるぞ。



翌朝。

目が覚める。


アクエリ〇スが売れたのは朗報だ。


でも万能水筒で生み出せるのは1日3リットルまで。

俺の飲む分を考えると、1リットルも売れない。


起きて、再び万能水筒で水分補給。


ぐぅとお腹が鳴る。

しっかりとした食べ物は口にしてないからな。


とりあえず、昨日に続いてアクエリ〇スを売るか。


他の飲み物も売れるかもだが……今はコツコツと稼ごう。

万能水筒のリミットを無駄にしたくしたくない。


量は昨日と同じ、値段もそのまま2P。


しゅっとアクエリ〇スが消える。

これで売れるのを待つだけだ。


さて、他にも売れるモノがないか。

あとは食べ物も欲しい。


一応、メルカミの販売リストに食べ物はあるのだが……。


・ワイバーンの高級干し肉1キロ 50P

・養殖ワームのハム(毒抜き済み)1キロ 50P

・純正ドラゴンもも肉500グラム 100P

・天然マンドレイクの漬物500グラム 100P


こんなのばっかりだ。


高いうえに、食べて大丈夫なのかな。

コロッと死んだら返品どころじゃないぞ。


メルカミから食べ物を買うのは最終手段だ。


あとは食べ物版の万能水筒のようなアイテムも見当たらない。

残念。


今のところ、食べ物は現地調達しかないか。

食べられる魔物とか、いないかな……。


メルカミで売っている武器もチェック済みだ。

覚悟はしている。


ここは異世界だもの。

魔物がいてもおかしくない。


砂浜はずっとずっと続いている。


歩いていて思ったが、かなり大きな島なのかもしれない。


ふぅ……人間、食べなくても出るものは出る。

海と柔らかい葉のおかげである程度、清潔ではあるが。


とりあえず休みながら歩いていこう。


『チャラーン♪ 出典品が売れました!』


やった、また売れたぞ。


メルカミポイント:残高504P


ウキウキしながら砂浜を歩く。

塵も積もれば山になる。まさにその言葉通りだ。


朝から歩いて、昼。


かなり歩いたが景色は変わらない。

どこまでも砂浜とヤシの木と森。


手をかざしているが、ヒットなし。

うーむ。アクエリ〇ス以外に売れるものがない。


そろそろ森に入るべきか。

もう少し砂浜で粘るべきか。


迷う。


空腹感もいよいよヤバい。

ちゃんとした固形物が食べたい。


ミネストローネみたいなのは万能水筒から出せるのかな。

具も出てきたら最高なんだけど。


結論。

ミネストローネは出る。トマトの酸味がうまい。


でも具はない。

どうやっても無理だ。


これじゃホットトマトスープ。

とほほ。


でも野菜ジュースは再現できた。

ありがとう野菜〇活。


栄養はある程度、確保できそうだ。


その間にも『チャラーン♪』とアクエリ〇スが売れる。

ありがたい。


水分は確保できているので、売る分に回す。

稼がねば。


そしてひとつ発見する。

なんだか出展すると売れるのが早くなってきたような。


異世界の2日目が終わる。

メルカミポイント:残高510P



翌朝。

髭が気になるが、剃る手段がない。


俺、かなり濃いのに……。


誰かと会ったらどうしようと思うが、まず人がいない。

寂しい。


そのまま砂浜を歩いていく。

3日目もやることは変わりない。


メルカミで売りながら、歩く。


ただ、今日はちょっとアクエリ〇スの値段を変えてみた。

試しに同じ量で3Pだ。


1.5倍の値上げ。

悪徳商人もびっくりの商売である。


『チャラーン♪』


でも思ったよりすぐ売れた。


マジか。

このぐらいは気にしないのか?


やった、これで稼ぐスピードが大幅アップだ。


ぐふふふ……。

越後屋、そちも悪よのう。


そのまま砂浜を進む。

足取りが軽い。


……。


音がする。

森のほうからだ。


木が倒れるような。


メキメキ、バキバキ。


鳥が空へ飛んで逃げている。


な、なんだ。

デカいものが近づいてる?


バキバキバキ!


近い近い近い。

もうすぐそこだ。


身構えてダッシュの姿勢を取る。

これはもしや魔物とか、そういうやつか。


異世界だもんな。

そういうのもいて当たり前だ。


逃げたい。

でもこっちにはメルカミのカタログがある。


よさそうな武器はピックアップ済みだ。

来るなら来い。


もし食べられる魔物なら絶好のチャンスだ。


今の俺なら熊でも猪でも食べてやる。

そんな気分だ。


バキバキバキ!!


手前のヤシの木も倒された。


来る。かなりデカい。


森から出てきたのは、鋼鉄の大蜘蛛だった。

大型トラックぐらいの大きさだ。


想像以上に大きい。

ビビりそうになる。


「侵入者排除。侵入者排除」


「喋った……」


しかし、これはどうなんだ。

明らかに食べられない。


鋼鉄製だもんな。

これはどこからどう見ても機械だ。


待てよ。

生きてない。


異世界の機械で喋ってるから、わからんが。

生きてないなら……。


生きてないものは売れる。


もしかして……。

向かってくる鋼鉄の大蜘蛛に手をかざす。


すぐに『異世界商人』スキルが発動した。


『ミスリルゴーレム? 標準素材でないため購入者待ちなります。

 ご希望価格を念じてください』


やっぱりだ。

ガシャガシャと動きながら迫ってくる蜘蛛。


時間はない。

やるしかないな。


「500Pで!」


価格を念じるとしゅっと大蜘蛛が消えた。

さよなら。


いままで通り倉庫送りだ。


思いつきだけど成功した。

生きてたら危なかった。


心臓がドキドキする。


『チャラーン♪ 出典品が売れました!』


早い……。

もう鋼鉄の大蜘蛛は売れてしまった。


やっぱりああいうのは珍しいのか。

合掌。生きてないけど。


どこの誰が買ったのだろう。

そしてポイントもがっつり入ってる。


メルカミポイント:残高1015P


一気に稼いでしまった。


でもそれで今日の出会いは終わりじゃなかった。


「うぅ……蜘蛛はどこにいったの?」


大蜘蛛がいなくなった場所に銀髪の女の子がうつ伏せで倒れている。


第一異世界人、発見!

やったぜー!


しかも女の子は可愛い。アイドルとかでもそうそう見ないくらいだ。

高校生くらいで胸もとても大きい。


狼みたいなケモ耳と尻尾もあるけれど……異世界人だからか。


さらに葉っぱのブラと腰布でとても色々危ない。


しかしどうして倒れているのか。

銀髪の女の子に近寄る。


近づいてわかったが、腰辺りにかなりのケガをしていた。


「うぐっ……」


「大丈夫か?」


「うん、少し休めば大丈夫」


いやいや。

血だって結構出てるような。


呼吸も荒いし、そんな大丈夫そうには見えない。


助けないと。

やっと出会った異世界人だ。


俺は迷うことなく、メルカミからひとつの品物を選択した。

いざという時のために目をつけていたやつだ。


・完全回復ポーション(外傷用)


*どんな外傷もすぐ治せるのじゃ。

*傷口にぶっかければオッケーじゃ。

*使用は購入から1年以内を目安にな。それ以上経つと効果が落ちるぞ。


価格:300P

出展者:+闇の大魔王+


あの闇の大魔王さんの品物だ。

間違いない。


価格はそれなりだが目の前の人を助けるのが優先。

これで命を助けられるなら安いものだ。


『チャラーン♪ お買い上げ、ありがとうございました!』


メルカミポイント:残高715P


手の中に目薬みたいな小瓶が現れる。

これが完全回復ポーションか。


小瓶を開けて、さっと中の液体を女の子の傷口にかける。


効果は抜群。

あっという間に傷口がふさがり、出血も止まった。


ふぅ、一安心だ。


「……痛くなくなった」


銀髪の女の子が俺を見上げる。


ケモ耳とふさふさの尻尾が激しく揺れている。

本当に可愛いな。



落ち着いたので自己紹介。


彼女の名前はアオ。

ぺこりと頭を下げてくれる。


ケモ耳だ。

ふわふわで狼や犬っぽい。


「天の狼の戦士、アオ。それが私の名前」


あ、やっぱり狼なのか。


「俺は神野拓海だ。タクミって呼んでくれ」


「うん、わかった。タクミ、ありがとう」


表情はあまり変わらないが尻尾がぶんぶん揺れている。

狼というより犬っぽい。


アオが周辺に目配せする。


「ねぇ、それで蜘蛛はどこに行ったの?」


えーと……どこまで説明すべきか。

メルカミについて詳しく聞かれても、原理とかはよくわからない。


神様の力だしな。

しかも、もうポイントになってしまった。


とりあえず適当にそれっぽく言ってみるか。


「空に追い払ったよ」


「お、おおー! タクミ強い! あれを追い払ったんだ!」


どうやらこの答えで良かったらしい。

アオが尊敬の眼差しで見つめてくる。


「アオ、わかった。タクミは呪い師だ。だから傷も治せたんだ」


「呪い師……。そんな感じだ。俺みたいな人は他にもいるのかい?」


「うん、北のほうにいる。そいつは悪い呪い師だけど」


悪い呪い師か。

心にメモしておこう。


アオが砂浜に落ちた棒切れを手に取る。


「あの蜘蛛は強かった。もうちょっとだったのに、不覚」


アオは悔しそうだ。


彼女が手に取った棒切れの先には、紫色の小さな石の刃がついていた。


……まさかとは思うけど。


「もしかしてその槍であの蜘蛛と戦ったの?」


「ん、そうだよ」


その辺で拾ってきたようなまっすぐな棒切れと石の刃。


これであの蜘蛛に立ち向かった?

ハハハ、ご冗談を。


うーむ、しかし彼女の服も葉っぱのブラと腰布だけ。

服というか際どい水着だ。


しかも手作りのようにしか見えない。

売り物だとしたら相当な変態屋だ。


文明レベルは相当危ういかもしれない。

石器時代とか……。


「これで背中を刺したけど、だめだった。ずっとしがみついてたんだけど……」


フィジカルすごいな、おい。

さすがケモ耳娘……。


「ねぇ、タクミはどうしてここに?」


「ちょっとお金を稼ぎにね」


「お金……? お金って、なに?」


「…………」


この世界に来てから、言葉はちゃんと通じている。

でも意味が通じないのは初めてだ。


身振り手振りをま交えて何とかお金の意味を伝える。


いわく、他人と交換する何か。信用。便利なもの。


ふんふんと頷いたアオが深く頷く。


「理解した。魔石みたいなものだ」


「魔石?」


「この槍の先端の石。みんなが欲しがる」


アオが紫の石を指でトントンする。


「とても貴重。交換に出せばなんにでもなる」


ふむ、まぁ……その理解でいいか。


この世界ではその紫の石が珍重され、通貨代わりなんだな。


日本でも昔は金銀でやり取りしていたって言うし。

似たようなものだろうと納得する。


色々な話をしているうちに時間が経つ。

そうすると空腹感も蘇ってきた。


アオはいいやつで、緊張もしないですむ。


不意に俺のお腹の音が鳴った。


ぐぅぅーー……。


恥ずかしい。いい大人なのに、空腹でお腹が派手に鳴るなんて。


「タクミ、お腹空いてる?」


「うん……。この数日、あまり食べてないから」


「ここからちょっと行ったところに、私の家がある。そこにはご飯もある。食べる?」


「た、食べる!」


「じゃあ行こう。あっち」


アオが指差したのは森の中だった。

ひとりでは心細い森だけど、現地の人がいるなら安心だ。


彼女の案内で森の中に入っていく。


蜘蛛が破壊したらしい跡が生々しい。

でも逆に歩きやすい。


「んっ、ふんっ、んっんー」


アオが鼻歌を歌いながら槍をぶんぶん振るう。


残った茂みがばっさばさと切り拓かれる。

アオ、かなり腕力強いな……。


しかしありがたい。

言葉はぶっきらぼうだが、根は優しいんだな。


どんどんアオが進む。

俺はそれにしっかりとついていく。


歩きながらあの蜘蛛についても聞いたが、アオもあまり知らないようだった。


「悪魔の使い。駆除するだけ」


情報はなしだ。


いや、もうひとつアテがある。


『アプリオープン』


頭の中で念じるとミカエルさんの弾けるような声が聞こえてきた。


『ああ、タクミさん! 心配したんですよぉ!』


ミカエルさんとのコミュニケーションは言葉を口にしなくても念話でできる。

便利だ。


「申し訳ない、連絡しなくて」


『あっ! いいんですっ! 催促したとかじゃなくて……はい、私のほうからは連絡できない決まりなので』


そうなんだ……。

初めて知った。


『タクミさん、あの蜘蛛型のミスリルゴーレムは何なのですか?』


聞かれるよな。当然だ。


ミカエルさんに隠し事はするまい。

俺はついさっき体験したことをそのまま語った。


ついでにあの蜘蛛の正体についても聞いてみる。


『ごめんなさい、メルカミでは素材くらいしかわからなくて』


メルカミでもそうか。

残念だ。


『でも恐らく量産品です。一点物の雰囲気はありませんでした』


ふむふむ。

ということは他にもいるかもか。


見つけたらまた売ってしまおう。


『あとはものすごい話題になっています。あれだけのミスリルゴーレムが売りに出されることなんて、めったにありませんから!』


「それはありがたい知らせだ。ちなみにあの500Pってどうなんだ?

 もしかして安かった?」


まだ俺にはメルカミポイントの相場がわからない。

だって売りに出されている品物が現実にないパワーを持っているんだもの。


万能水筒しかり、ポーションしかり。

アオに使ったどんな傷も治せるポーションが300P。


現代日本ならどのくらいの価値があるか。

3億円とか……?


大金持ちなら数十億円出すかもしれない。


『ね、値段についてはお答えできません……』


やっぱりそうか。

運営側に聞いても答えてくれないか。


しかし最後にミカエルさんがこそっと呟いた。


『でも数倍しても高くないですよ』


ミカエルさんの声が頭から遠ざかる。


ありがとう、ミカエルさん。

心の中で拝んでおく。


そうこうしているうちにアオの家に到着した。


森の中の開けた広場。

小さな泉と洞窟がある。


「ようこそ、私の家へ」


「あの洞窟が?」


「うん、いいでしょ」


アオが胸と尻尾を張る。


言えない。

これは家じゃないとは……。


しかしアオの誇る家だ。

どう見ても天然の洞窟だけど。


無邪気なアオに対して、俺は感心した振りをする。

大人に必要なのは優しさだからな。


「……とてもいい家だね」


「どうぞ、入って」


促され、洞窟の中に入る。


中は意外と広い。

そしてひんやりと涼しい。


奥行きはそれほどないな。

ちょっと中に入っただけで行き止まりだ。


洞窟の一角には柔らかそうな葉が敷き詰められている。

ベッドだろうか。


行き止まり近くにはいくつもの枝編み箱と土器がある。


アオが枝編み箱のひとつを手に取り、持ってきた。


「ご飯、あるよ」


何が入っているんだろう。

かなりドキドキするな。


贅沢は言えないが、お腹を壊したくない。

どうか食べられそうな物でありますように。


ぱかっとアオが箱を開ける。


「塩漬けの魚。とってもおいしい」


出てきたのは切り分けられた魚の切り身だった。


うまそう……。

数日振りの固形物だ。ごくりと喉が鳴る。


「このままでもおいしいけど、焼くともっとおいしいよ」


お言葉に甘え、アオが火を起こすまで待つ。


異様なまでの手際の良さですぐに火がついた。

アオはやはりサバイバル生活に慣れている。


そして炙った魚の切り身をふたりで食べた。

これ、鮭だ。


脂身と塩味。ちょっと濃いが、文句なくうまい。


「どう? タクミの口にあうかな?」


「おいしいよ」


そして俺は確信する。

この異世界でやっていくなら、アオと協力するのが良い。


俺にはサバイバル能力がない。

この世界で生き抜くなら彼女と一緒にいたほうが絶対に効率がいいはず。


なので俺は秘密をひとつ開示することにした。


「手を出して」


「……うん? ん、これでいい?」


アオは疑うことなく両の手を差し出す。


万能水筒を取り出し、そこにアクエリ〇スを注ぐ。


「とっても甘い匂いがする」


「飲んでみて」


アオが舌を伸ばし、アクエリ〇スをすすった。


「うん、ちゅっ……んっ、おいしいっ! なに、これ……?」


アオの銀の尻尾がぴーんと立った。

そして高速でぶんぶん揺れる。


期待通りの反応で嬉しくなるな。


「それは俺の住んでいたところの飲み物だよ」


「ハチミツみたいに甘い。でもすっきりしてたくさん飲める……。癖になる」


「どうぞ、もっとあるから」


アオが小さな土器を持ってきた。コップのようだ。


「これで飲む……!」


すっかりアオはアクエリ〇スにハマったようだ。


それから、ふたりで楽しい時間を過ごした。




夜、早めに寝ることにする。


「狩りをしない夜は体力温存。月を見ながら寝る」


すぐ隣でアオが寝っ転がっている。


暗くなって気がついたが、アオの槍の石がほのかに光っていた。

魔石だからかな。


ちょっとした明かりとアオのおかげで、夜も怖くない。


ごろごろ。

アオが俺の顔を覗き込んでくる。


「タクミは本当にすごいね。いっぱい、色々なことができるし知ってる」


「アオもすごいと思うよ」


正直、俺が生きているのは『異世界商人』のスキルのおかげだ。

この森に生身で放り出されたら、すぐ死ねる自信がある。


「ううん、私は蜘蛛も狩れない。生きていくだけで精一杯」


アオがさらに俺に近づいてくる。

金色の瞳に月の光が映っていた。


「ね、しばらくはこの島にいる?」


「そのつもりだよ」


「よかった。とっても嬉しいな」


アオが懐に潜り込んでくる。

いい匂いとふわふわな毛。


「ずっと寂しかった。でも、もうひとりじゃない。

 タクミがいる」


微笑むアオ。とても可愛い。


「……ああ」


アオが手を伸ばして俺の髭に触れた。


「タクミの毛、かたい……。不思議」


髭なんて人がいるなら珍しくもないだろうに。

そう聞いたら、アオが首を振った。


「ううん、タクミみたいな人は初めて見た。尻尾がついてないし、耳も上にない」


なんですと。

つまり獣人以外の人間っぽいのはいないということかな。


とはいえ、地域的にそういう場所なのかもしれない。

獣人しかいない土地。異世界なのであり得る。


「あと胸も平べったい。どうして?」


「そりゃ男だから……」


「ごめん、男ってどういう意味? わからない」


マジか……。

どうやらアオには男という概念もないようだった。


それから質問を続けて、色々とわかった。


アオの知る範囲でなんと男は存在しないらしい。

皆、髭はなくて胸が大きくなる。ケモ耳と尻尾がある。


肝心のアオはどこから来たのか。


「先代戦士のユーナに拾われて色々と教わった」


ユーナというのが育ての親で、彼女もすでに死んでしまったそうだ。


アオが外の月を指差す。4個あるどれかにユーナがいるのだという。


「月に還った。あの光の中にユーナがいる」


異世界の謎が深まる……。

とはいえ、ここが俺の常識を超えた世界というのはわかった。


鉄製の動く蜘蛛、獣人娘しかいない島。


でも今の気分は前向きだった。


異世界人のアオと良い関係を築けつつあるからだ。

それにスキル『異世界商人』もある。


「ね、毛づくろいしよう」


え?


「ユーナから教わった。仲良しとは、こうするんだって」


そ、そうなのか……。


銀の尻尾が腰の辺りに巻きつく。


「じっとしてて」


……。


詳細は伏せるが、アオはすごかった。


運動会用特製ポーション(男性)を買っておこう……。


こうして俺の異世界開拓ライフが始まったのだった。

新作『万能漁師』スキルをもらってしまった俺、貞操逆転異世界に漂着したんだが~転生者は最強領地の主として快適なスローライフを送ろうとす~』を投稿しました! 

↓から読むことができます! よろしくお願いいたします!


https://ncode.syosetu.com/n9361ja/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 次の話が楽しみになるるる
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ