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噴火口の中から

「マモナク到着デス。」

「ああ、少し緊張してきたな。」

二人乗りの狭い宇宙船の中で、惑星探検隊の男は同伴のロボと話す。


「惑星の生態系や環境はどうだ。」

「地表ニハ生命反応ナシ。惑星ノ所々ニ火山ラシキ噴火口アリ。」

「何だって。嫌な予感がするな…」

「タダシ山カラハ熱反応ナシ。今ハ死火山デス。」

「そうか。ならいいんだ。」


やがて宇宙船が惑星に降り立つと、男とロボットはそれぞれ調査を開始した。

「随分と前の見通しが悪いな。」

「大気中ニ大量ノダスト成分確認。マスクヲ着用クダサイ。」

「わかった。そうするよ。」

マスクを装着した男は歩みを進めていくうちにあることに気づいた。


「この惑星、草も木も全て枯れているな。

わっ、しかもここに落ちているの、枝じゃなくて何かの骨…」

「分析シタ所、生物ノ骨ダト判明。非常ニ古イ物デス。」

「おいおい嘘だろ。ってことは昔ここの噴火で焼け死んだんじゃ…」

「古イ物ナノデ詳細ハ不明デス。」

「まるでここは死の惑星だ。やはり見渡す限り生命体も確認できない。

とっととこんな星を出てしまおう。気味が悪い。」

すると、何やら遠くから地響きが聞こえてきた。

激しい響きはやがて男のところにも届き、どうやらそれは火山からの様だった。


「おいおい、死火山じゃなかったのか。今にも噴火しそうだぞ。」

焦って男は走り出したが、

その後を追うロボットは白骨化した死骸につまづき、前から倒れてしまった。

起き上がらせようと男は駆け寄ったが、一歩間に合わず噴火が始まってしまい、

噴火口から飛び出した大きな塊にロボットは潰されてしまった。


命からがら逃げ出した男はようやくの思いで宇宙船にたどり着くと、

急いで惑星から脱出した。

「何ということだ、死火山だと思っていたのに急に噴火を始めるとは。

地上も死骸と埃ばかりですごせたものじゃない。全くとんだ災難だ…」


噴火を終えた火山の、噴火口の遥か下に続く地底では、

その星の地中に住む人々が会話をしていた。

「地表への生活廃棄物の射出、完了しました。」

「よし。残りの射出も問題なく行ってくれ。

きちんと排出出来なければ地底がゴミだらけになってしまうからな。」

「はい、心得ております。

それにしても、こんなにゴミを地表に出して大丈夫なのでしょうか。」

「我々が地底で暮らし続けるためには仕方あるまい。

かつては上の世界で暮らしていたものの、

地表の汚染が止まらなくなり地底に逃げ込んでしまったのだから、

こうなった今では地底以外はゴミ置き場だと割り切りでもしないと暮らしていけんのだよ…」


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