SF界の詩人 レイ・ブラッドベリ 私的な作品・ブックレビュー
ブラッドベリはその作風から,SF界の「詩人」とも言われている稀有な作家です。
情調に満ちた文章や
哀調を帯びたストーリーなど
どれをとっても
いわゆる科学満タン?の「SF作家」っぽくないのです。
彼はむしろ「ファンタジー作家」といった方がふさわしいのかもしれない。
ファンタジー主体で、、そこにちょっとだけSF要素が混じってる
まあそう言った方が的確な作家なのです。
そんな彼の作品は、青春の一時に
罹患する青春病?みたいに、、取りつかれたように没入して
読みふけったものである。
まあ青春がとうの昔に過ぎ去った私がいまさら
取りつかれることもないだろうけど、
ちなみに、、
「SF界の三詩人」といわれているのは
ジャック・フィーニー(盗まれた町、愛の手紙、レベル3、振出しに戻る)代表作
ロバート・F・ヤング(ジョナサンと宇宙クジラ、タンポポ娘)代表作
そしてレイブラッドベリ、、ということになります。
それでは
ここからは私が独断で選んだ彼の代表作の「レビュー」になります。
彼の短編の中からいくつか選んで私の個人的な書評をこれからしてみたいと思います、
お暇でしたらおつきあいくださいませ
なおあくまでも私的な、私の「記憶だけ」に基づいての「ブック・レビュー」ですので
記憶違いや、ミスリード?がある可能性もあることを事前にご承知おきください。
なお私のブック・レビューはネタバレ全開ですのでご注意ください
☆火星年代記 martian chronicless
13の短編小説の連鎖?で描いた壮大な、「火星開拓史」です、
これは、もしも少年時代にでも読めば、かなり「麻薬」的に、はまります。
老人の私がいまさら取りつかれることはありませんけどね。
壮大過ぎてとてもダイジェストできませんのでまあ実際にお読みください、
☆華氏451度
これはトリュフォーの映画化で知ってる人も多いと、思います、
未来世界での「禁書」のお話です。
☆たんぽぽのお酒 ダンドリオン・ワイン
1928年のひと夏を描いた、12歳の主人公の「少年小説」です
☆死ぬときはひとりぼっち Death is a Lonely Business
探偵小説ですがその哀愁と孤独感はブラッドベリでしか描けない
☆何かが道をやってくる Something Wicked This Way Comes
摩訶不思議なサーカスがやってきた、それは実は何十年かに一度やってきて死と恐怖
を、まき散らす異界からのカーニバルだったのだ、
これ映画化されていますが、、、たしか日本未公開です、、
☆使者
ベッドで1年じゅう寝ている病気の少年は愛犬にお友達を連れてきて、、と、、頼む
すると万霊節の夜に犬が墓の下からお友達を連れてくる、、、、。
☆風
風の神域を犯したために風に復讐されるお話
☆みずうみ
昔水死した少女がよみがえり、約束の砂の城を作りに来るお話
☆刺青の男
刺青だらけの男の18の刺青がそれぞれ物語を始めるという構成の短編集です
まだまだいっぱいあるのですが、、、
ココではこれ以上紹介しきれませんが
彼は短編集もたくさんあって、その短編には珠玉の作品も多いです。
タイトルだけ挙げておくと、、
『太陽の黄金の林檎』(The Golden Apples of the Sun)
「メランコリイの妙薬』(A Medicine for Melancholy)
『十月の旅人』(The October Game and Other Stories)
『とうに夜半を過ぎて』(Long After Midnight)
、、などの短編小説集があります、
中でも彼の代表作といえる短編小説集は
「10月はたそがれの国」でしょう
ここにおさめられた短編ははSFというよりは幻想文学といった方がよいでしょうね、
正にポオの衣鉢を継ぐ怪奇さと幻想に彩られているからです、
目次
「こびと」
「つぎの番」
「マチスのポーカー・チップの目」
「骨」
「壜」
「みずうみ」
「使者」
「熱気のうちで」
「小さな殺人者」
「群集」
「びっくり箱」
「大鎌」
「アンクル・エナー」
「風」
「二階の下宿人」
「ある老母の話」
「下水道」
「集会」
「ダッドリー・ストーンのふしぎな死」
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