第一話ッ!
誤字脱字等ありましたら申し訳ございません。
『ピチャッ、ピチャッ』
うぅ…なんか頬に当たってる……?
起きなければ。ぐっと目に力を入れて開くと、
「いや……えぇ…?」
色とりどりの触手が目の前に広がっていた。
『あ、起きた』
赤が言う。
『起きた』
青が言う。
『起きた』
緑も言う。
『起きt』
次に茶色が喋り出したとき
「んあぁもう! 流石にしつこいんだけど!?」
つい口が滑ってしまったようだ。
『『『『『『『あ、起きた』』』』』』』
「ちょいちょいずれててエコーみたいになってるし…」
よく知らない宇宙人はさておき、森か…。
引きこもりにはきついものがある。中でもこれはなかなか上位に入るんではないだろうか。
『あっちに、生物いるよ』
「ん? 赤色、わかるの?」
『うん』
ここがどこだか知らない以上下手に動くのもなぁ…。
しかもこの知らん人達連れてか…。僕自身はいいんだけども。
とりあえず川を探そう。
『水、あっち』
おぉ。今度は紺色が教えてくれた。
正直言ってこの宇宙人のことは全く知らないが、お互いここが知らない場所であるなら協力しない手はないだろう。
よろしくな。
『ペチンッ』
差し出した手を関係のない黄色が叩いた。
「……いや、なん!? めっちゃいい雰囲気だったじゃん!?」
口に出さずにはいられなかった。
『ガサガサッ。ガサガサッ』
……ん? 木の奥、かな。
お、赤色情報ありがとう。
地球で言うゴブリンとされる奴らですか。………うん!? ここってそういう世界!?
『ギギッ!ギィッ!』
「ん、なになに。いやいや、怪しいものではない」
『な、なんで我らの言葉わかるんだ』
「これが………俺の能力だッ!」
精一杯のかっこつけを見せたつもりだがとてつもないほど呆れた目をされた。ギギッ、とか言ってたくせに…。
『貴様の要件はなんだ。場合によっちゃあ、これだぞ』
と言って首に持っている刃物を当てた。
打首かな……って、んな物騒なHAHAHA………いや、反応して。めっちゃ真剣な目で見てくるじゃん。あ、これまじなやつですやん。
すんごい目してる。
そんなつぶらな瞳で僕を見ないで。
『……………ギェェェェェッ!!』
ええっ!
突然のこと過ぎて耳を塞ぐのを遅れて頭がキーンとなった。
それから数秒後空から現れたのは、
『ーーーーー呼んだのはあなたか。ゴブリン君』
『は、はいっ! この人間が魔王領に侵入してきたのでどうしようかと考えていたらこの人間、我々の言葉がわかるみたいでして』
『ほう? 人間が我々の言語を』
とてつもないお偉いさんっぽい何者かがやってきた……。関わるとめんどくさそう。
『何がめんどくさいんですか。魔王領に侵入してきた人間をどうするか考えるこっちの身にもなってくださいよ。めんどくさい』
しっかり本音漏れてますやん。
それが仕事と違うんですかい。
『仕事でも嫌なものは嫌ですよ。めんどくさい』
この人の口癖「めんどくさい」なのかな?
めちゃめちゃ一緒に仕事したくないわ…。
「偶然にもわけわからんことが起きてここに来てしまったのも事実なんです。どうにかなりませんかね…」
『それもこれも、とりあえず魔王城までご同行されてからでも遅くないかと』
……そんな、署までご同行お願いいたしますね(ニコォ)。みたいなノリで言われてもなぁ…。
『魔王様が謁見の間までとのことで。私はそれまでのご同行とします』
「わかった。だけど、こいつらどうするよ」
と宇宙人を指してお偉いさんの顔を見る。
『…………変な生物ですね…』
「うん。僕もそう思うよ」
『ペチッ』
湿ってるんよ!? ペチッてよりかはペチャに近いからね!?
なんでそんなに湿ってるんだ…。
『あ、忘れていましたがわたくs「名前なんて言うの?」………言おうとしてましたねぇ』
まぁ正直被せました感は否めないですね…。
『舐めてるんですか』
ペロペロですかね。
『殴りますよ?』
「魔物のパンチとか受けたくないですねぇ! えぇ、全面的に!」
宇宙人たち全員から『お前のせいでしかないだろ』というお声とお目々をいただきました。
いやまぁ、………それはそうッ!!
『ゴホンッ! まぁというわけで私の名前はキャードリッヒ。いわゆる魔王様の側近です。皆さんからはリヒと呼ばれております』
「あー、僕は『いや、別に興味ないんで』…っておい! この下りやってみたかっただけだろ!」
『なかなかいいツッコミをお持ちで…』
「それほどでもっ。僕は早乙女悠喜。気軽におとちゃんとでも呼んでくれ」
数秒間理解に時間がかかったと見られ理解されたとき誰も僕の目を見てくれなかった。
「おとちゃんって呼んでくれよなっ★」
リヒは苦笑いをして、宇宙人達と『何いってんだこいつ』というお声とお目々を僕にくれたのであった。
あとがきまで読んでくださりありがとうございます!
文章構成やストーリー展開もバラバラでこめんなさい!
それでも誰かに見てほしいという欲求が勝ってしまいました。初心者ですがこれからももっと皆さんに伝わりやすく、かつ、面白い小説が書ければなと思っております!