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スピア・スフィア戦記  作者: 星馴染
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第022話 近隣の国々

開いて頂きありがとうございました


 バシーク国は四百年前に魔王を崇拝し、召喚した国である。

国民は魔族と言われる特徴を持つ。忌み嫌われる容姿をしている者が多い。彼らは迫害を耐え、一つの象徴として魔王の召喚を行った。

魔王がシプラス国に倒されてから四百年。

「魔王様が復活なされた」

 バシーク王、ディム=バシークはそう厳かに家臣達に告げる。

「四百年前、シプラスにより封印された魔王様が封印から解かれたのだ」

 そして王家に代々伝わる書物を開き、ディム王は言った。古代バシーク文字で書かれたその書物に、四百年前の戦争の事が書かれてあるのだ。

「魔王スピア様を助けなければならない!赤茶色の錆鉄のような髪色の山賊のような風貌をした大剣の剣士である」

『赤茶色の錆鉄のような髪色の山賊のような風貌をした大剣の剣士、スピアに魔王は倒されたが、倒した彼もまた女王によりにより封印された』

 そう書かれてある文章を、

『赤茶色の錆鉄のような髪色の山賊のような風貌をした大剣の剣士である魔王スピアは倒されシプラス女王により封印された』

 四百年の文法の変化により細かいニュアンスが変わっていた。

「魔王様が現世界におられた時、光輝くとされる宝杖……。今まで一度も光を放つ事は無く宝物庫に保管されていた宝杖が……光を放っているのだ」

 誤解釈をしながらも、バシークは正しい結論を出した。解読できない最後の一文には、『魔王を倒した者は魔王の力を受け継ぎ、新しい魔王となる』と書かれてあるのだから。

「魔王様の身体には魔王の紋章があるはずだ。見つけ次第保護せよ。一国も早くスピア様をお救いしなければならない、軍を編成せよ!」



 フォトラ国は勇者召喚を行った国である。


神の力として目に見える形の力を欲しがった彼らは勇者を召喚した。

隣国のバシークが魔王への対抗として、フォトラとバシークは争い続けた。

フォトラ国の救いでもあり、誇りでもあった勇者が倒されてから四百年。

「本日、勇者様への祈りをささげておりましたところ、魔力が抜けたような感触がありました。もしかしたら勇者様が封印から目覚めたのかもしれません」

フォトラの第一王女……聖女コンプレックス=フォトラは王へと報告する。

「四百年前、シプラスにより封印された勇者様が封印から解かれたのではないでしょうか。口伝によると勇者様が居る時は祈りをささげると魔力が抜き取られると伝えられております」

 フォトラ教会に口伝の歌を歌い、コンプレックス王女は言った。

「口伝にあります通り、卑しいシプラスの封印が解かれたのであれば、勇者スピア様を助けなければなりません」

 フォトラの口伝もまた四百年の間に意味が異なっていた。

「勇者様だと見分ける方法はあるのか?」

「勇者様の身体には勇者の紋章があるはずです」

 だが誤解釈をしながらも、フォトラは正しい結論を出した。


『勇者は倒された後、必ずこの世界の誰かに力が受け継がれる』

そう伝える歌もあったが、四百年という流れの中……一向に勇者が現れないため廃れてしまっていた。

勇者を倒して次の勇者に選ばれたのは……そのスピアだったからである。


コボラ国は邪神の憑代を作り出した国であり、パイソ国は邪神を崇拝する国であった。

憑代を作り出し、邪神を宿らせる事で邪神サブスクを目に見える形で崇め信仰する。四百年前にスピアに倒されてから毎年、邪神サブスク様の憑代を用意し祈りを捧げるが、再び憑代に宿る事は無かった。

スピアが倒した後、邪神というエネルギー体はスピアが全て吸収していた。

『……やはり生贄が必要だ。シプラス王家の血があればサブスク様がよみがえるというのに』

 根拠の無いただの愚痴のような四百年前の王の一言が始まりだった。

四百年という歳月と、その愚痴はコボラ国・パイソ国に書という形で残っていた事からこの二国はシプラスの王族を確保し、サブスクの復活を祈っていた。

「もうすぐだ、もうすぐサブスク様が復活なさる」


「も、もしかしてスピアさんでしょうか」

ミラベルの問いかけに、うむ、と首肯し……水に映った自分の姿に首を傾げた。腰まで伸びた赤錆色の髪に、当時大陸一と言われた美貌の美しい女性の容姿にミラベルは呆けた。

「ステッカーだ。俺がステッカーになっている」

 そして自らの胸元を開け、覗き込む。

「……この胸、やはりステッカーちゃんだ!しかし」

「かくしてください!」

スピアの胸元を戻し、ミラベルは赤くなる。

「つまらん……自分の物になっても楽しめないじゃないか!」

「そういうものでしょうか?」

「ミラベル、お前は自分の胸を見て楽しめるのか?」

「楽しんだ事はありませんけど」

「そうだろう?って、お前に胸は無かったな」

「ありますよ……」

 そしてスピアは下を触って青褪める。

「下も無いじゃないか!」

「……下ですか?」

『身も心も捧げます』という契約、生贄という特性が作用して……スピアはステッカーの身体へと変わって居た。

 自分の胸をグニグニと揉みながら、顔を顰めるスピアに、ミラベルは

「下、下……?」とスピアの身体を眺めた。

直そうとしましたが、あまりに誤字脱字フォーマット崩れや文に引っかかる所が多いため……

ぼちぼち直していきます。プロットカード小さくしすぎたので断片的におかしな事になってます。

そっちもいつか……直そう

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