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レジスタンスゲーム  作者: トッポP
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プロローグ

良かったら楽しんでください。

外は大雨が降っている。

オレの家庭は多額の借金を抱えていた。

父は金を持ち逃げし、母は毎日寝る暇もなく働いている。

その結果、母は過労で倒れてしまう。

母からの取り立てが困難になった取り立て屋は、オレを借金の肩代わりだと言って名もわからぬホテルに連れて行った。


『人がたくさんいる... 一体何が行われるんだ?』

ホテルのホールには俺の他に50人くらい集められていた。

皆、オレと同様に不安に駆られた表情をしている。


「ようこそ! お待たせしました。」

出てきたのは黒いスーツ姿でで身長は180センチくらいの男。サングラスをかけており素顔は分からない。


「あなた方は何らかの目的でここにきた。借金取りに半ば強制的に連れてこられた.... 金が欲しくてここにきた.... それともチカラが欲しくてここにきた....」


何言ってるこいつ....?


「知らない方もいるでしょうから話を進めます。あなた方にはとあるゲームをしてもらいます。通称<レジスタンスゲーム>」


レジスタンスゲーム..... 聞いたことないな


「今からあなた方にスマホを支給します。まずはそちらを見てください」


配られたスマートフォンに目を通したが、ただのスマートフォンと変わりはない。


「レジスタンスゲームというアプリを開いてください。」


俺ははアプリを開いた。そこには<ユーザー登録を行ってください>とだけ書かれていた。


「現時点ではあなた方は登録されておりません。 登録に関しては説明会後、あなた方にマイクロチップを埋めます。それによりアプリ側とマイクロチップの通信で自動的に登録が済みます。」


マイクロチップだと.... 何でそんなもの


「マイクロチップには能力者になれるプログラムが組み込まれています。このゲームはそんな能力者同士で殺し合うゲームです。」


能力者に殺し合い.... 余計に意味がわからない。何でそんなこと


「ふざけるな!」

「何でそんなことしなければいけないんだよ! そもそも能力って何だよ! 胡散臭い」

「そうだそうだ!」


周り人間が声を上げはじめた。


「わからないのも当然です。いきなりファンタジーの世界に行って即座に状況判断できる人の方が珍しい。実際にお見せしましょう」


男が手を上げると、黒いオーラが男の手の周りに集まりハンドガンが出てきた。


何もないところから....

俺は目の前で起きている事象に理解できずにいた。


「まじかよ....」

会場も俺と同じような感想らしい。会場は静寂に包まれている。


「まぁ、今見せたのはほんの一部です。 能力者はこの都内だけでも約1万人います。また能力者を殺せば1人につき最低でも100万円の報酬が得ることができます。。」


「!!!!」


「あくまでも最低額です。 戦績が良い能力者を殺せばもっと高くなる。」


都内だけでも1万人....

それに100万か.... うちの借金は600万、6人殺れば....

思わず、100万という額に動揺してしまった。


「落ち着いたところで説明を続けますよ。アプリを開きユーザー情報の欄を開いてください。まだ何も書かれていませんがマイクロチップを埋め込み後表示されるようになります。本来であればそこには貴方の<ノーマルスキル>、

<ユニークスキル>、<パラメータ値>が表示されます。」


「..........」


「スキル、つまり能力を使う上で前提となるのがパラメータ値です。パラメーターとは皆さんが予め持っている素養のことで、5つの要素で構成されています。


体力

魅力

思考力

直感力

器用さ


 プレイヤーにはあらかじめ<パラメーターポイント>が100ポイント与えられおり、100ポイントをそれぞれのパラメーターに自由に振って下さい。例えば<体力>と<魅力>に50ずつ振るのも良い、もしくは体力に全振りするのも良いでしょう。

 ただし、パラメーターの値には得意、不得意があり、限界値が定められています。

例えば体力値の限界値が80に対して、思考力が40と設定されていた場合、パラメーターポイントを体力には80振れますが、思考力には40までしか振れません。これらはプレイヤー個人の性格や育ってきた環境に左右されます。みなさんは、自分の適性を知り、状況に応じてその都度振り分ける必要があります。

 また個々のスキルには<パラメーター振り分け条件>が設定されています。その条件を満たさなければそのスキルが使えません。例えば、パラメーター振り分け条件が<体力の50>と設定されていた場合、体力にパラメーターポイントを50以上振ることで、そのスキルが使えるようになります。

 

ではそれぞれパラメーターの役割を説明します。

体力に振るほど<戦闘型>と呼ばれるスキルの引き出しが多くなります。

戦闘型は戦闘において最もバランスの良い型です。攻守ともに優れたスキルが使えるようになります。


魅力は<洗脳型>=対象の精神干渉や操作スキルを


思考力は<情報型>=情報収集スキルを


直感力は<感知型>=敵の察知、攻撃や罠の回避スキル


器用さは<生成型>=武器やアイテムの生成スキルを


それぞれ使える幅が広くなります。


それではスキルに関しての説明を始めます。

スキルには<ノーマルスキル>と<ユニークスキル>があります。

ノーマルスキルはパラメータ振り分け条件を満たせば、誰でも使えるスキルのことです。

対してユニークスキルはノーマルスキルに<制限条件>を付加することで使用できるスキルのことです。

当然ながら制限条件が厳しいほど強いスキルになります。


なお装備できるスキルは4つまで、アプリ側で設定して下さい。


以上が能力に関する説明です。


制限条件.... パラメーター..... 何が何だか....


「ゲーム参加にご同意いただける方は、これからマイクロチップを体内に埋め込みます。ご同意できない方は今すぐ出て行って下さい。ただし、これらの事案は秘密事項につき無事にお家に戻れるかわかりませんけど....」


「!!!!!」

皆が青ざめた顔になる。


半ば強制じゃないか! そんなことが許されるのだろうか?


「これはチャンスなんですよ皆さん。ここに集められたものは殆どが経済的な困窮者.... あなた方はいつまで逃げるつもりですか? どこかでリスクを負わなければ何も始まらない。


母親の顔が脳裏に浮かんでしまう。

死ぬ寸前まで働き、この先どうなるのだろうか? バイト代も雀の涙だ。

そうだ.... これはチャンスだ。 母さんの疲れ果てた顔をはもう見たくない!


「やる!」


「ほぉ、勇ましいな。 名前は?」


「飛山俊平だ」


「歓迎しよう、飛山俊平君」









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