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暗躍の演奏者

「ザンヤくん!どこ!?」


校内を走り回りながら、聞き込みをしていく。しかし、それといった目撃情報はなく、全て空回りになってしまう。


――――どうしよう、舞台の時間はとっくに過ぎてるのに・・・一度戻ってみようかな・・・


どうしても見つからず、時間だけが過ぎていく・・・その状況に焦りながら、自然と鼓動も早くなっていく。

体育館の入り口付近まで来たところで音楽が聞こえてくる・・・もしかして歌合戦を延長してるのかな・・・?


扉に手をかけ、隙間からのぞくと――――


――――違う!?普通に始まってる?!いったい誰が演奏を!?


ピアノの方を見ようとするが、観客や幕の影になってよく見えない。

すると、扉の前にいた一人の生徒と目が合い・・・


「あ、ソラ先輩じゃないですか!今すごいんですよ!先生たちがサプライズで歌ってて・・・」


「ねえ、一体誰がピアノを演奏してるの?!」


「え、誰って・・・誰だろう?」


「なあ、誰か知ってる?」と、その生徒は隣の生徒に聞くがその生徒もよく知らないようだ。

だが間違いなく言える、これはザンヤくんの演奏ではないと・・・じゃあ一体誰が?

文化祭実行委員の中の誰か・・・けれど、あの中で演奏できるような人はいなかったはず・・・消去法でいくとしたら――――


――――もしかして、ショウくん・・・?


いや、そんなはずはない。たった数か月とはいえ自分が指導をしたのだ、これがショウくんだとしたら・・・


「上手すぎる・・・」


「え・・・?」


思わず口に出して言ってしまった言葉に「あ・・・」と口を噤むが時すでに遅し、目の前にいた生徒たちに聞かれてしまう。

「おいおいおい・・・ピアノをやってるソラ先輩が『上手すぎる』だってよ・・・」「は?あの演奏者どんだけ凄いんだよ」「ピアノは全部ザンヤくんがやるって聞いたけど・・・」「またザンヤか、あいつ凄いな」


「ちょ、ちょっと・・・あれはそういう意味じゃなくて・・・」


自分の言葉を発端に、どんどん生徒たちが演奏者の話題で盛り上がっていく。違う、違うのだ。

あくまでもショウくんにしては・・・素人にしては「上手すぎる」だけ、ピアノの腕はそこまで・・・だけどこの弾き方、やはり――――

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