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気さくな挨拶、嘘つきの表情

「ショウ!私の歌は完璧ですわ!」


「おう・・・まあいいとは思うぞ、ただ俺が勝つとは思うけどな」


「そんなこと言ってられるのも今のうちですわ!絶対に私が勝ってますわ!」


マリーの番が終わり、ともに体育館を出て店を回る。

マリーは自分の歌に自信があるようで、勝つ自信しかないようだ。


「そういえば、ショウの番はいつですの?」


「ん?俺はまだまだ先だぞ、だからその間に学校を見て回ろうぜ」


「わかりましたわ!」


そう言うとマリーはタッタッタと走っていき、何やら配っているチラシを一枚貰っている。

「おいおい・・・あの子可愛くね?」「うわ、まじだ声かけるか?」

通りがかった男子生徒たちがコソコソと話している。どうやらマリーのことのようだ。


「ショウ!あっちに射的っていうゲームをやってるみたいですわ!どちらが高得点を取れるか勝負!ですわ!」


「・・・おう、行くか」


マリーがチラシを片手で持ちながらこちらへ走ってくる。チラシは風でバサバサと揺れながらマリーの手の中で暴れ、それを両手に持ち直すとこちらへ地図を見せる。

その地図の場所を確認すると、その方向へと歩き出す。

「男連れかよ・・・」「しかもあれショウだろ?あの集会の時の・・・」

どうやらマリーは男人気があるらしい、こちらとしては昔から遊ぶ仲のため気にしてないなかったが、やはり他人から見ると美人系に入るほうなのだろうか。


チラリと隣に歩くマリーの方を見る。それに気づくとこちらにニコッと笑いかける――――ふむ、悪くはない。


自分のことではないがどこか自慢げになり、口元が緩む。


「あ!ここですわ!」


「おぉ・・・結構本格的」


目的の場所にたどり着き、マリーが真っ先に中に入る。


「二人分でお願いしますわ!」


机に勢いよく乗り出しながら指を二本立て、店番をしている生徒にマリーは声をかける。

「わかりました、少々お待ちくださいね」と生徒は落ち着いた声で机の下からゴソゴソと銃を取り出す。


「――――」


「・・・やあショウくん」


机から顔を出した生徒がこちらを見て笑う。しかし、それは歓迎の笑顔ではなく、どこか憎らしいような表情だ。


「・・・ザンヤ先輩、お久しぶりですね」


「ははっ、言うほど久しぶりでもないだろう?それにしても驚いたよ、こちらは彼女さんかい?」


「いえ、幼馴染ですよ・・・それよりピアノできるんですね、そっちのほうが驚きでしたよ」


「・・・昔に少し習っていてね、ピアノは得意なんだよ」


――――嘘つけよ、顔に『やったことない』って書いてあるぞ。

だが、やはり奇妙だ・・・そうなるとあの短期間で取得したということになる。才能か?いや、それにしては化け物じみている・・・。


「ショウ・・・知り合いですの?」


「文化祭実行委員の時にお世話になったザンヤ先輩だよ」


本当に・・・色々な意味で世話になってるよ


「そうですの!ショウがお世話になってますわ!」


「いえ、こちらこそ」


マリーが礼儀正しくお辞儀をすると、それに合わせてザンヤもお辞儀をする。


「・・・じゃ、二人分でいいんだよね?これどうぞ」


「ありがとうですわ!ショウ!早速勝負ですわ!」


「おう、得点が高いほうが勝ちな」


ザンヤがマリーに銃を渡し、片方の銃をマリーがこちらへ渡す。

お互いに机の前に立ち、置いてあるゴーグルを装着する。的に向かって銃を構えると、それをザンヤは横で眺めている。


――――本当に・・・気障な野郎だ――――!


引き金を引いて・・・弾は撃ち放たれた――――

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