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壇上のピエロ

ボタンを押してチャイムを鳴らし、中の住人を待つ。

さて――――予定通りにいこう。


「・・・はい」


扉が開き、中から人が出てくる――――眼鏡の先輩だ。


「こんな時間にごめんね?でも話したいことがあって・・・」


眼鏡の先輩にソラ先輩が優しく話しかける。


「・・・また文化祭のことですか?何度も言いますが、私はもう会議室には出ませんよ?」


本当にめんどくさいなこいつ・・・


「まあまあ、とりあえず話を聞いてくださいよ先輩」


「だいたい・・・誰だ君は!」


「俺はショウですよ、一年の文化祭実行委員です。ソラ先輩の付き添いって形で今日は来させていただきました」


礼儀正しく自己紹介をし、「さて」と話を戻す。


「実はですね先輩・・・今日の会議で先輩を除く全員が出席しました、これからも皆来る予定です。そろそろ先輩も来てはいかがですか?」


「全員・・・!?だと・・・」


眼鏡先輩が「まさか」と言わんばかりに驚く。

まずは『みんなが来た』という事実を伝える――――だが、これだけでは動かない。そうだろう?


「で、ですが・・・それが事実かどうかも分かりませんし・・・それに、それならもう私はいらないのでは?そんなに人数がいるなら私は不要でしょう」


眼鏡先輩がそう謂う。

確かにあれだけ人数がいればこいつ一人が抜けたところで仕事は終わるだろう。しかし、それはこの眼鏡先輩自身が許さない。

この男――――実に面倒くさいところが、『自分がやったという痕跡を残したい』だが、『仕事はやりたくない』さらに言えば途中離脱したことが恥ずかしく、『プライドがあって中々戻れない』というのが本音なのだ。


仕事が面倒なのに他の人間がやめたから自分も抜けてやる。だが皆が戻ってきてしまった、だから戻りたいがそれはプライドが許さない――――と、こんなところだろう。


先ほども言った通り、こいつの望みを叶えずに仕事を進めるのもありだ。だが、これだけプライドが高い人間だ、何かしでかして会議や文化祭事態を無茶苦茶にされても困る。それに――――


チラリとソラ先輩の方を向き、思う。


この先輩を無視するというのは、ソラ先輩が望まないことでもあるしな。生憎クラスメイトの尻ぬぐいはすると言ってしまったものだし、ソラ先輩の望みは叶えなければいけないだろう――――借りもあるしな。


「お願いします!戻ってきてくれませんか!」


深々と頭を下げ、眼鏡先輩に懇願する。「どうか会議室に出席してくれないか?」と

だが、自分がこんなことをしたところで意味がない。そんなんじゃこいつのプライドは崩せない。

こいつのプライドを崩すには自分よりも目上の人間、立場が上の人間が頭を下げなければいけない。だからこそ――――ソラ先輩を連れてきたのだ。


「私からもお願い!来てくれないかな!」


ソラ先輩も自分と同じように深々と頭を下げる、眼鏡先輩は少しウッと狼狽える。

もう一押しといったところか?


「お願いします先輩!俺たちには『先輩が必要』なんです!」


「・・・そ、そうか・・・そこまで言われては仕方ないな・・・」


こういうやつには『自分が必要だ』と思わせることが効く。

だからこそ、『先輩が必要』という言葉は相当効いたのだろう――――眼鏡先輩は少し照れながら「仕方ないな」などとほざく。


「本当にありがとう!じゃあ明日はお願いね!」


「ま、任せてくださいよ!」


ソラ先輩が眼鏡先輩の片手を包むように両手で握りながらお礼を言う。眼鏡先輩は頬を赤らめながらもう片方の手で自分の胸をドンっと叩く。


ソラ先輩も人を動かす・・・っていうか男を誑かすのがうまくなってきたな・・・


その光景を苦笑いで見ていると、ソラ先輩は眼鏡先輩に気づかれないように舌を出しながらこちらにウィンクする。

――――本当に・・・いつの間にやらこんなに小悪魔になったのやら・・・


何はともあれ、事がうまく進んだことに安堵しながらその日は帰宅することになる。

そして思い通りに作業は進み――――月日は流れた。

どうも皆さん!こんです!

突然ですが「こん」という言葉って便利ですよね、朝の時は「こんにちは」夜の時は「こんばんは」って捉えられるんですから、これから多用していきたいですね!


さて、今回の話でメンバー全員集合ということですが・・・まだまだ問題はあるみたいですよ・・・?

次回もお楽しみに!感想などもよければお願いします!

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