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メール
[ねぇ…西村は好きな子いないの?(^^)]
[えっ…なんで?]
[いや…いるのかなって思ってさ…(●´ω`●)]
[いるよ…]
[へぇ…どんな子?私の知ってる…人?(o^^o)]
[知ってる…]
[へぇ…その子のどこが好きなの?(¬_¬)]
[いや…恥ずかしいわ。
そういう中島はいないの好きな人?]
[照れずに教えてよ〜(笑)
私にもいるよ。好きな人。]
[嫌だよ…。あっ、そうなんだ!
ちなみに、俺の知ってる人?]
[ケチだなぁ〜( ̄^ ̄) うん。知ってる人。]
まるで壊れたようになり続ける目覚ましを止め、夜更かしで錆びついて開きにくくなった瞼をこすり、昨日の最後のメールを確認した。動けなかった。冬で布団が僕から離れてくれなくなった訳でも、寝不足で意識が朦朧としていた訳でもなく。最後の文面を目にして
唖然とした。
「好きな奴いるのかよ。しかも知ってる奴か」
こうして、何も行動も起こさないまま
僕の初恋は大輪の花咲かす前にいや、眼を出す前に
儚く枯れてしまった。