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2 面倒なやつらですって。

 あれから二週間がたった。

 現在俺は、亮と一緒に図書館に来ている。

 俺はサボり目的でこの世界のことを調べていた。訓練よりは調べものの方が楽だしな。

 亮も、俺の隣で色々と調べているようだ。

 ちなみに今の俺のステータスはこんな感じだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名前:小鳥遊 忍

年齢:17歳

性別:男

レベル:12

職業:魔王(魔法使い)

筋力:1000

体力:1000

魔力:27000(1300)

耐性:1000

魔耐:1300

俊敏:1000

魔法:異世界魔法(影魔法、風魔法適正)

スキル:異能、異世界言語(鑑定、状態異常無効、異世界言語)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 魔力がかなり高いのは、普段から休まず使ってるからだ。この世界は基本、訓練すればするほど強くなるらしいからな。

 ちなみに、魔法の適正というのはその魔法をどれだけ使いやすくするかや魔力の消費を抑えてくれるなどがある。

 適正があるのとないのとじゃ、魔法の使いやすさに天と地ほどの差があるそうだ。俺が元々いた世界での魔法は、適正なんてものはないから誰でも使えると思うが。

 しばらくして、鐘の音が二回鳴った。ん、もうそろそろ訓練の時間か。

 俺はさっきまで読んでいた本を抱えて席を立つ。

 訓練なんて、出来ればやりたくないがしょうがないか。

 本を返したあと、俺はため息をつきながら亮と並んで訓練場に向かうのだった。


  * * *


 俺たち二人が来たときには、もう既に何人かの生徒が自主練や談笑をしているようだった。

 俺は、亮のレベル上げも兼ねて自分に付与魔法をかけてもらう。

 (これは……魔法威力上昇だな)

 的に向かって魔法を当てながら、亮にかけてもらった付与の効果を確認する。

 数分ほど経って効果が切れてきたので、亮にかけ直すように言おうと俺は後ろに振り向く。

「亮、次の付与魔法――」

「よお、神無月。お前、もしかして付与魔法の訓練してんの?」

「おいおい、お前なんかが訓練したって意味なんかないだろ」

「ギャハハ!本当のことだからってお前言いすぎ!」

 うわっ、面倒なやつらが来た。

 予想通り亮に絡んできたのは、訓練初日から事あるごとに亮にちょっかいをかけてきているモブABCだ。

「小鳥遊も、こんなやつの訓練の手伝いなんかしなくていいんだぜ?」

 そう言って馴れ馴れしく俺の肩に腕を回すモブB。今回は俺もか。

「お気遣いどうも。けど、俺たちの事は放っておいてくれないか?はっきり言って訓練の邪魔」

 そう言って俺はモブBの腕を振り払う。

「なっ!」

 モブBは俺にそう言われるとは思わなかったのか、こちらを驚いた表情で見ている。

「亮、こいつらは放っておいてさっさと訓練を再開しよう」

「あ、ああ」

 俺はそう言って、モブ三人を放置して亮と一緒にその場を離れる。

「……なあ、あんなこと言って大丈夫なのか?あいつらなら、お前に何かするかもしれないぞ」

「大丈夫だろ。それにもし俺に何かあれば女子が黙ってないだろうし」

 もし何かやってきても返り討ちにすればいいし。

「確かに、お前の場合はそうなるだろうな」

 うんうんと納得したように頷く亮。実際、中学生のときも似たようなことがあったからな。

 その後も訓練を続けていたが、モブ三人は俺たちをにらむだけでそれ以降の干渉はなかった。


  * * *


 訓練終了後、いつもは夕食の時間まで自由時間となるのだが、今回は団長から話したいことがあるとの事なので全員残っていた。

「明日からは、実践訓練として“リールス迷宮”に遠征に行く。必要なものは全てこちらで用意するが、今まで戦ってきた魔物との強さは比較にならないから注意するように!では、解散!」

 団長は伝えることだけを伝えてさっさと行ってしまう。

 (明日迷宮に行くのか……面倒だしサボろうかな)

 俺は翌日の訓練内容を聞いて、どうやってサボろうかを本気で考えていた。

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