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一話

はい、というわけでろくな恋愛経験もない作者ですが無謀にも恋愛小説というものに挑戦してみました。


相変わらずの文章力のなさと恋愛経験が希薄ゆえの残念な表現が目立ちますが、暖かく見守って頂けると...。


ちなみに、今作は既に完成した作品(投稿はここが初ですが)なので、更新停止といった事件は起こらないのでご安心ください。

今日は俺が入学する月雲高校の入学式だ。

既にプログラムの大半は消化され、校長先生の有難い(・・・)お話の時間になっている。

それにしても、だ。

どうして校長を初めとする先生と呼ばれる人たちはこうも長ったらしい話をするのが好きなのだろうか。

こっそりと辺りを見てみれば、既に四分の一程度は夢の世界に旅立っているように見える。

「ふぁ...くぅ...」

あまりの退屈さに欠伸が漏れそうになるのを噛み殺す。

さっきから一応起きてはいるのだが、校長先生の話は全く耳に入ってこない。

校長先生の話をBGMに、いつしか俺も夢の国に旅立っていた。


睡魔地獄な入学式が終わり、俺たちはクラス分けで発表された自分のクラスへと来ている。

この後は一時間のHRを行い、簡単な学校生活におけるガイダンスとやらと、クラスに早く馴染むためにそれぞれが自己紹介をするらしい。

そんなのいいからさっさと帰りたいという気もするが、そんなことを考えても実際に帰れるわけではない。

続々と教室へと移動していく新入生の波に混ざり、さてどんなやつがいるのやらと考えながらこれから一年間使うことになる自分の教室へと足を運んだ。


俺のクラスは1-A、先生はあまりぱっとしない男の先生だ。

予想通りと言うべきか、面白さの欠片もないガイダンスのあと、出席番号一番から順番にその場で立っての自己紹介が始まる。

「わ、私は涼宮 謡です、え、えっと、す、好きなことは...ど、読書です。よ、よろしくお願いします!」

「俺は夏原 陽太!好きなことは体を動かすことだ!みんな、よろしくな!」

自己紹介というのは結構わかりやすくその人の性格が出る気がする。

元気にハイテンションに自己紹介するやつ、めんどくさそうに淡々と自己紹介するやつ、緊張でしどろもどろになりながら自己紹介するやつ。

そんなこんなで出席番号一番から順番に進んでいった自己紹介もついに俺の番が来た。

「俺は緋桜 刀夜(ひおう とうや)、好きなことは読書や音楽を聴くことだ。とりあえずまあ、よろしく」

自分でも無難でつまらない自己紹介だと思いながら俺も自分の自己紹介を終わらせて席に着く。

だがまあ強制された自己紹介なんてこんなものだろう。

その後も、特に面白みもない自己紹介が進んでいった。


そして全員の自己紹介が終わったことでHRは終了した。

先生の指名で出席番号一番が号令をかけ、今日はもうこれで終わりだ。

HRが終わって自由になってすぐ、何人かで集まって雑談をしているグループが見える。

彼らは中学の頃からの知り合いなのだろうか、それともこの短期間で仲良くなった人なのだろうか。

まあどちらにせよ自分には大して関係はない。

俺はこの学校にはこれまでの小・中学校での知り合いはいないし、まだろくに話した人もいない。

そのうち友人ができるかもしれないが、今はとりあえずさっさと帰り支度をして教室を出た。


教室を出て下駄箱に向かっていると、隣の教室から一人の女子が出てくるのが見える。

出てきた女子は教室から出ると、その場に立ち止まって左右を見回し始めた。

ちょうど進行方向の先で立ち止まったその女子をよけるように進行方向を横にずらすと、偶然その女子と目が合う。

だが、目が合ったからといって何かが起こるはずもなく、偶然はなんの意味もない偶然でそのまま何事も無かったかのように通り過ぎようと思っていた。

しかし、その女子は目が合った後、しばし目を瞬かせた後、瞳をキラキラさせて満面の笑みを浮かべる。

(くれない)!」

その女子は俺に向かってそう言うと、俺の方へと駆け寄ってきた。

いや、正確には俺の後ろに誰かがいて、その誰かの元に駆け寄っているのだろう。

俺は「紅」なんて言う名前じゃないし、相手は面識のない女子だ。

その女子に道を譲るように俺は横によける。

だが、道を開けたにも関わらず、その女子は俺の目の前に来た。

「久しぶり、紅!」

いや、「紅」って誰だよ。

本作【輪廻の先で出逢った二人】は毎日午前0時の日付が変わるタイミングで次話を投稿していく予定です。

なので、次話は12月2日の午前0時に更新します。

もしよかったら最後までお付き合い下さい。


ここがいいここが悪いなど、暴言や誹謗中傷の類でなければどんな感想でもいただけたら嬉しいです。

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