3日の休息 【2】
「レティ、起きてください」
「んん…」
オペレーターの声がする。とりあえず起きよう
「ん…」
「おはようございますレティ。夕ご飯が出来ましたので呼びに来ました」
丁寧で丁寧じゃない言葉を聞き流し、質問をする
「夕ご飯…?」
「はい、3日もかかるんですよ?そりゃご飯くらい」
行きは夕飯どころか朝食も出なかったのになぜ帰りだけなんだろう
「なんで?」
「なんで?、とはどういうことです?あ、なるほど。なぜ帰りだけ、ということです?」
「…ああ」
「そりゃ、生きて帰ってくるかどうかも分からない人のご飯なんて用意出来ませんわ。依頼を達成、なおかつ無事に生きて帰ってくるか来たんですもの、依頼達成の感謝の意を込めて、ですわ」
人とご飯を食べるのは苦手だ、何かをするのが苦手だ、嫌だ
「……」
「ほら、早くしないと折角のご飯が冷めてしまいますわ」
「俺だけ1人じゃ」
「ダメですわ」
言葉を言い終わる前に笑顔で拒否された。これで断ったら仕事に響くかもしれない、ここはおとなしく行くしかない。
このヘリ何でこんなに広いんだ…。
オペレーターに手を引かれついた場所はGEARの足が固定してあるところだった
「さあ、どうぞ」
ドアを開けると男達の声といい匂いがした
「おお傭兵!待ってたぞ!座れ座れ!」
大柄で汚れた作業服を着た男が隣の空いてる場所を叩きながら大声で叫んでいる、ああいう奴は苦手だ
「ほら、歓迎されてるみたいですよ?」
「いやだ」
「ほら、はやく」
「いやだ」
「行って!」
「いやだ!」
こんなやり取りを繰り返したあと結局ご飯を食べることになった
「いやあよ!お前さんよ!よく勝ったな!」
「……」
「アイツには苦労してたんだ。本社を占拠されたんじゃなんにも出来なくてよ困ってたんだ」
「……」
「お前さんの前にも何人か雇ったんだが全部みんな返り討ちにされちまってよ」
大企業にもなると企業の中にGEAR乗りが何人かいるはずなんだがどうして自分らの力を使わないんだろう
「…アンタらほどの大企業だ、なんにんかGEAR乗りはいないのか」
「ああ、居たさ居たよ、でもみんなやられちまってよ」
「あの下手くそスナイパーに?」
「いや、あいつじゃねえ。もっと前にな」
企業のGEAR乗りを壊滅か、どこかで聞いたことがあるような……
「まあ、本社を取り戻したからまた集めりゃいいんだ!ありがとよ!」
「…善意はない、ただの仕事だ」
「だよなあ!ま、どうでもいい!今は飯だ!飯!ほら食え食え!」
やっぱりこのおっさん嫌いだ……。
ご飯を食べてまたさっきの場所に戻る。騒がしいのは嫌だ。
やっとゆっくりぐっすり眠れる。
携帯で書いておりまして今回充電がなくなりそうなので短くなります、すみません
近々編集でこの話をのばします