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悲劇の令嬢は、巻き戻って悪役令嬢へと変化する  作者: 仲村 嘉高


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 生徒総会という、1年間の色々な事を生徒会が全生徒及び学園へ報告する会がございます。

 まぁ、実は学園側へは既に報告は終わっており、問題無いとの太鼓判を押された情報を発表するだけなのですが。

 それでも生徒会長の力を見せるにはとても良い場です。

 人を惹き付ける声や話し方と言うものは、上に立つ者には必須ですからね。


「──以上が、今年の生徒会の活動内容になる」


 決して、今、壇上で紙に書いた内容を、抑揚もなく滑舌も悪く、ただ読み上げるだけの話し方ではありませんわね。


 壇上には真ん中に演台と拡声器が置いてあり、王太子がそこに立って発表をしていました。

 私達生徒会役員は、演台の後ろに左右に分かれて机に座っております。

 机の上には、活動した報告書がそれぞれの担当の前に置かれています。

 この後の質疑応答で使うからです。


 前回は背筋も伸びて胸を張り、とても堂々としておりましたのに、今は猫背気味で片足に体重を掛けてだらしない姿勢で立っております。

 そもそも前回は王太子もこちら側で真ん中に座っており、あの様に演台などありませんでした。


「質問がある奴は手を上げるが良い」


 王太子のあまりの言い方に、会場内がざわめきます。

 さすがにこれは駄目ですね。

 机の横に立っているハロルドへとメモを渡します。

 彼は生徒会役員ではないので、本来壇上へは上がれません。

 苦肉の策で伝聞係にしましたが、まさかの早々のお仕事ですわ。


「皆の緊張をほぐそうとして、砕けた口調にし過ぎたな。質問がある者は手を上げて欲しい」

 私が書いた文章を一字一句変えず、王太子が読みました。

 それでも、会場の雰囲気がだいぶマシになりましたね。

 早速、一人の生徒が手を上げました。




 生徒が手を上げて、王太子が指名して質問を聞き、答える。

 ただし、聞いてから答えるまでに後ろの席で担当者が答えをメモして、伝聞係のハロルドが王太子に渡しに行くという一手間があります。

 難しい、込み入った内容であればそれも良いのですが、どんなに簡単な質問であっても王太子だけでは対応できません。


 たとえ「食堂をもっと美味しくしてください」と言う質問にもなっていない事柄に「それは、食堂にある要望箱にお願いします」というだけの事でもです。

 でも、それでも良いのです。

 (おおやけ)の記録には、王太子が全ての質問に問題無く答えた、となるのですから。


 前回と公の記録としては、同じ内容です。

 実際の評価は雲泥の差ですけれどね。

 王太子の座を追われるような大失態を犯さなければ良いのです。



 この生徒総会が終われば無事に1学年が終了ですわね。

 来年は、フローラを側妃にする為の教育が始まるはずです。

 癇癪を起こして教育係に当たり散らし、王太子に泣きつき、最終的に私に押し付けられたのでしたわ。

 今回はどうするのかしら?楽しみですわね。




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― 新着の感想 ―
本当の意味での「傀儡」とは、こんな感じなんでしょうね(笑)。 一連のやり取りを見ている生徒諸君側としては、さぞ不思議な光景を目にしたことでしょう(笑)。 ここまでいくと、最早コメディ並の無能さですヽ…
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