伝説で最強の冒険家達の壮大なる生き様!!!!
「おい! だから言っただろ! ブーツの裏に滑り止めの釘を打っとけって!」
雲を突き抜けるほど巨大な構造物の上。風に煽られながら、一人の男が怒鳴り声を上げた。
「今さらそんなこと言ったって遅ぇんだよ! そもそもこんな装備で来させるのが間違いなんだ!」
「二人とも、黙れ……っ!」
三人目の男が、必死に鉄骨にしがみつきながら声を絞り出す。
「喋ると振動で体が動いちまう……。こんな高さから落ちたら、地面に着く前に風圧でバラバラだぞ。頼む、雲が完全に退いて、視界が開けるまで……静かにしてよう……」
「…………」
「…………」
沈黙が訪れる。
下を見れば、吸い込まれそうな虚無。
動けば死。声を出しても死。
生と死の境界線で、彼らはただ、石像のように固まっていた。
「……ああ……」
「そうだな……」
極限の緊張が、ふっと緩んだ、その瞬間。
「…………ヘックシュン!!!!」
「「あーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」」
吸い込まれるような絶叫が、空に消えていった。
数ヶ月後。
「おや、見ろよ。こんなところに屍が転がってるぜ」
「どうせ素人共が、身の程知らずに馬鹿な真似した跡だろ。時間の無駄だ、さっさと行こうぜ」
通りすがりの冒険者たちは、その「かつて空から降ってきたモノ」に一瞥もくれず、歩き去っていった。




