運命とは?
You are my distiny.
フフフん。鼻歌うたっても、おじさんじゃなくて、ローザちゃんの姿なら可愛くて良いよね?
ところで、運命って信じる?
ローザちゃんにとっての運命って、何かなぁ?
あなたは、私のディスティニー的な?
ローザちゃんは、「ゆうパン」では主役じゃないけどメインキャラの一人。当然、エピソードも豊富で、ちゃんと幸せになるエピソードを描いたはず。
…上手く思い出せないけど。
ミリアちゃんとの百合エンドが、今のところ希望だけどね。
ミリアちゃんカワイイし、アレの時は世話になったし。なんて言ってもカワイイ。
なんて思ってたんだけどね。まぁ、なるようにしかならんだろ。あまり原作改変も、瑛太の為には良くないしね。
と言うわけで、あと1年半後に勇者パーティに加わっても問題ないように、体力と魔力を鍛えています。
たしか、聖女ローザは、攻撃力は低いけど前衛でも立ち回れるくらいには、動ける設定のはずだから。
毎朝のウオーキングは、ジョギングになり、ランニングでも大丈夫な感じには鍛えられてきた。
修道院のご飯は、バランスが取れていて、何より美味い。たくさん食べて適度に身体を動かすので、健康には良い生活を送っています。
少し背も伸び、成長を感じる日々です。
「おはようございます。」
「おう、シスターさん。今日も元気だね。」
「はい。いい天気で良かったです!」
朝は、挨拶から始まる。早い時間からお店の準備をしている人達や、私と同じように散歩している人達など、顔見知りもたくさんできた。
「ああ、おはよう!」
「おはようございます。」
そんな中、少し気になる男の子がいた。あ、気になるってのは、恋愛感情じゃないよ。たぶん…。
半年も女の子、しかも聖女見習いやってるけど、中身はまだ男性だからね。
年は、私、ローザちゃんと同じくらいなんだけど、朝から凄くよく働いている。
お店の仕入れの物品を運んだり、商品を配達したり、売り子になったりと、ちゃんと仕事していた。
町の真ん中に噴水があって、ベンチもあるので途中の休憩に利用していたんだけど、ちょうどその少年が休んでいた。
「おはようございます。隣良いですか?」
「あ、良いよ。どうぞ。」
私も休憩したかったので、声をかけて座らせてもらった。
「お仕事されてるんですね。」
気になっていたので聞いてみた。
「うん。母さんの身体の調子があまり良くなくて、俺が働かないと。」
「そうなんですか。私の力が役に立てば、良いのですが…。」
「シスターさん。ありがとう。でも母さんは、怪我とか呪いじゃないから…。」
聖属性の回復魔法は、怪我や呪いなんかにはよく効くけど、病気に効くかわからないし、逆に効かない可能性もある。
却って悪化させてしまう場合もあり、現在知識から、病原菌まで元気にしてしまうのかな。なんて思ったりする。
「あ、あの、ローザといいます。」
「えっ。」
「名前です。シスターさん、じゃあ変ですから。」
「うん。そうだね。俺はピータだよ。」
「わかりました。これからはお名前で呼びますね、ピータ。」
「ローザだな。わかった。」
それから少し世間話して笑顔で別れた。
生活は厳しいけど、町の人々が彼に仕事を回したりして、何とか上手くやっているようだ。
聖女見習いの役目として、毎日のお祈りと教会での回復魔法の施しが主にあったが、それ以外にもやることがあった。
街の外れ、馬車で2時間位の位置にある山の上の祭壇で祈りを捧げる事だった。
ここで山の神からの加護をもらう為に、定期的に訪れる必要があった。
私とミリアちゃんがここに来て半年経ち、今月からこのイベントが実施されることになった。
ピータくんと軽く挨拶するようになって数日後。
山の祭壇へ行く日がやってきた。
馬車が2台用意され、結構大掛かりな感じである。
護衛に、冒険者パーティを雇っているようだ。
「今回、聖女さま達の護衛をさせていただく、虹色の流星のリーダーのウェストだ。よろしく。」
うわぁ。なんか厨二感あるパーティ名。まぁ、良いけど。
強そうで頑強な男の人が2人、年配の男性は魔法使いだろうか。女性も2人。ガッチリとした戦士風の人と凄くきれいなお姉さん、ヒーラーかな?。
あと少年が一人。大人のパーティの中で場違いな感じもしたが…。
その少年、見覚えのあるというか、あの毎日顔を合わせている少年。その冒険者パーティに、ピータがいた。