魔法少女シドちゃん
ここエリスの元に少女シドとして潜入した最大の目的は、ダーリンを誘惑して寝取ること。…ではなく、人族の使う魔法を調べることだったのよ。
最強の魔法使いであるエリスさんの側にいて、あわよくば魔法を教えてもらえれば、見様見真似で使っていた人族の魔法を、アタシたち影夜見族のモノにして、魔界の支配を確固たるものにするのよ。
敵にすると、あんだけ怖かったエリスさんが味方になると
「そうよ。その調子。シドちゃん素質あるわ!」
なんて優しく教えてくれる。
なんか、お姉さまって感じで良いなぁ。
…。て、ちがーうっ!
アタシは大魔王になるオトコ、いやオンナなの。
そして、エリスは恋のライバル…。
でも、今のアタシは、メイドで魔法使い見習いの少女。そう魔法少女シドちゃんよ。
ちょっとくらい甘くても良いわよね!
てな感じで、1年以上勉強した結果、魔法使いとしての実力も今やエリスさんも認めるほど。
魔界に帰ったら、アタシたち影夜見族の使う魔法も大幅に強化出来そう。
ダーリンのココロはまだ得られてないけど、この潜入もかなり成果あげているわね。
なので、優秀な魔法使いのアタシが、討伐に加わることは、特におかしな事は無いと思う。
最近メイドさんも増えて、アタシが居なくても大丈夫だし。
ま、今は魔法教えてもらうくらいには、アタシのお仕事も時間に余裕あるのよ。
「そっか、シドちゃんなら、うんそうだね。実力的には大丈夫だけど、良いの?」
エリスさんが、聞いてくる。
今のアタシは、見た目も中身?もか弱い少女シド。心配してくれるなんて、ウレシイんだけど。
「はい。今までお世話になりっぱなしで、魔法も教えてもらったので、お役に立ちたいんです。」
言うとエリスが笑顔で頷いてくれた。
「ありがとう。ローザはどう思う?」
「そうですね。私、あの宮廷魔道士の人たちとあまり仲良くできないから、シドちゃんだとありがたいかな。」
ローザが言ってくれた。
宮廷魔道士とは、魔法の実力はあるもののプライドが高く扱いにくい人達らしい。
まぁ、そんなヒトたちの事は、どうでも良いかな。アタシたち魔族にとって、何の障害にもならないだろうし…。
あ、でも王都を守っていた障壁は、まぁまぁ邪魔だったかしら?
…アレにしたって、エリスさんから引き継ぐのかなりモメていたそうだし。
「そうね。家の事は大丈夫だから、シドちゃんに言ってもらおうかしら?」
というわけで、討伐には勇者ダーリンと元聖女、忍者、そしてメイドである魔法少女。4人で向かうことになった。
〜んーっ。楽しみだわ。
あの馬鹿ップルの夫婦はお邪魔虫だけどね。ま、馬鹿ップルなんて周りの事気にしないだろうし。
実質2人きりって感じよね。
アタシ、頑張るわよ!




