リュウ誕生。
数カ月たった。
やはり、ダーリンは手を出してくれなかったけどね。
そしてエリスが出産し、男の子が産まれた。
リュウと名付けられた男の子は、それはもう可愛くて可愛くて。
ダーリンに似てて、キュンってするわね。
アタシも欲しいわ~。なんて。
赤ちゃんが生まれてメイドも増えたけど、数カ月とはいえ古参の特権で、赤ちゃんのお世話を優先的にしている。
なんと言っても、愛するダーリンの息子だ。カワイイに決まっているので…。
別の意味でのムスコもいつか愛でたいものですが…。
キャッ。アタシったら何を言っているのかしら…。
リュウが産まれてから、ローザの訪問回数が増えた。
リュウがカワイイから毎日でも来たいらしい。ただ、なんだか学校ってのを作っているらしく、忙しくて毎日は来られないんだけどね。
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お久しぶりです。ローザです。たまには私に話させてね。
孫はカワイイっていうけどさ。
…言葉にできんね。
毎日というか、ここに住みたいくらいだわ。
ま、ピータとイチャつかないとダメだから、家には帰るけどね。
ダメってどういう事?
…。そういう事よ。みなまで言わせないの。
ノクターンでやらないと、駄目になっちゃうからね。
そんなかんだで、エリスの出産から1年がたちリュウが歩き出した頃、王都近くのある森で、魔物が発生したと報告があった。
偵察に行った部隊によると、魔物にドラゴンの劣等種が混じっているらしく、劣等種とは言え騎士団の手に余る。また、精神干渉系のスキルを使ってくる魔物もいて、なかなか討伐ができないでいる。
そこで、私とピータが呼び出された。
「英雄達に、こんな事をお願いするのは気が引けるのだが、行ってくれるか?」
魔王討伐後に王様は、これからの治安は、騎士団が守るから、もう危険な事はさせない、安心してくれと言ってくれていたので、少し気を遣われているみたい。
特に勇者エイタには、無理やり召喚してしまった事もあり、討伐とかと離れてのんびり余生を過ごしてしてもらおう。ということになっている。
私だって、転生者なんだけどな…。
ピータには、バレたけどみんなには内緒ね。
あと、私は自分の意志で来たのだし、まぁ良いけど。
平和に安全な王都のおウチで、ピータと思う存分イチャつきたいけど、仕方ないか。
ま、2人の時間は十分とってる。
昨晩のこと思い出すと、うぅ、ちょっと照れる。
王様から頼まれて断れるものでもないし、こちらの要求として学園設立の基金を増やしてもらおう。
と言うわけで、この章はシドちゃんが主役かもしれないけど、私の事忘れないでね。
これはまだまだ、私の物語だからね。
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シャド…。じゃ無くてシドよ。
危うくローザさんに主役を奪い返されるとこだったわ。
やっぱ油断ならないわね、あのエセ聖女。
…。
討伐の話、そんな事が、王城であったらしい。
ローザが来て、リュウを抱いている。
「ちょっとだけ、お出かけしてくるからね~。会いに来れないけど、忘れないでね!」
なんて言ってる。
…。他人のオバサンなんてすぐに忘れるわよ。
王都近くの森に魔物出現したらしく、討伐に向かうとのこと。
…アタシ、いやコレって、以前指示していたアレか…。
アタシも行ってちょっと調べたいのだけど、うーん、どうしましょうか…。
メイドが一緒にってのは、不自然かしら。
「俺も、その討伐行っていいか?」
不意にダーリンが、会話に入ってきた。自室にいたはずだが…。
「あ、エイタさん…。。私とピータだと物理が不足だから、来てくれるのありがたいんだけど、良いのかな。」
ローザがエリスに尋ねるように呟く。
「良いんじゃない。エイタもなんか気分転換?必要でしょうし。」
「よし、決まりだな。準備してくるよ。」
ダーリンの声が弾んでる。リュウくんが産まれてから、いや、産まれる前からかな。王都で窮屈な思いしてたみたいだし。
「前衛と魔法使い探そうと思っていたので助かりました。あとは魔法使いですが。まぁ、宮廷魔道士借りてくかな。…あの人たちプライドだけ高くて。。。」
あれ、これって千載一遇のチャンスなのかも。
「あのぅ」
恐る恐るを装い手を上げてみた。




