9話 やり方を変えよう
この世界で8年近く生きてみて、私はずっと息苦しさを感じていた。そして生きづらい理由が分かった。非常に根強い「男尊女卑」の文化だ。
そしてこの世界で私は、「女のくせに男の仕事に口を出してくる厄介な奴」という認識をされたわけだ。
これはとても良くない。
はっきり言うと、至極客観的に見て、この世界で私は不特定多数に無茶苦茶モテる。
人に愛想良くした覚えはないのに、時には知らない人から、やたらと声をかけられる機会というかアプローチされる機会が異常なくらい多い。
はじめは顔見て寄ってきてるんだろくらいに思ってたんだけど、どうやらそれだけが理由だったわけではないと私は考えている。
「代行業という基本女は興味が一切ない分野の話ができる女」という点がアプローチされやすい最大の理由だろう。
代行者業の関係者は金はあるが基本清潔感がない。臭い。つまり女は寄ってこない。
唯一そこまで嫌な顔をしないのがギルドの女というわけで、代行者の結婚相手は親が見つけてくるかギルドの女のほぼ二択だ。
そんな中で、「その仕事に理解がある」は世の中の代行者の男共にとってめちゃくちゃ魅力的に映るんだろう。
ただし、付き合ったら付き合ったで、そいつらは間違った理論を振りかざして私を論破しようとするものだから、私は理論武装をしてボコボコにすると。
そして別れる。
そしてそいつに有る事無い事言いふらされ男から嫌われる。女達からも、自分の目をつけてた男が奪われた(実際はほとんど振ってるから奪ってはいないんだが)ことを理由にしてめちゃくちゃ嫌われる。
なんなん。これ詰んでるやん。
という訳で、私はこの世界で男として生きていく事に決めた。
9年も女やってるとそっちに思考や態度が寄ってしまった感もあるが、俺は元々38歳男性だったはずだ。
一から、始めよう。
まずはロギハギから逃げ、別の地方で頑張ろう。夜逃げの準備だ。
9話も読んでくれてありがとう!
評価ポイントを星1〜星5で選んでください!今後の参考にします♪
この作品は1話あたりの文量が非常に少なく、更新頻度が高い作品になります。
続きも読みたい!ゆっくり読み返したい!と思った方はブックマークもよろしくお願いします!!!