第七話 里を守れ!メルの決意 ~チャプター4~
戦火に包まれるラミアの里。
攻め入る闇ハンターの集団相手に王国兵が応戦するが、数で圧されてしまい苦戦を強いられている。
そして、逃げ遅れたであろう3人のラミアの元にハンター達の魔の手が迫っていた。
「いや!来ないで!」
「ウェッヘッヘ…、大人しくついてこい。」
ハンターがラミアを捕らえようと迫ったその時、上空から火球が数発飛んでくる。
「ぐはッ!」
「な、何!?」
ラミアたちが上空を見上げると1頭のグリフォンがこちらに飛んでくるのが見えた。
グリフォンはラミアたちの前に着陸し、誰かがグリフォンから降りてくる。
「ドンナ!ムルン!ナギィ!」
「…え!?メル!?」「無事だったのね!」「今までどこいたの!?」
「う、うん。今はそれより―――」
「メル、その子たちはあなたのお友達?」
ノーラ王女もグリフォンから降りてくる。
「メル、この人間さんは?」
「この人はひ…ううん、私の…友達!私をここまで連れてきてくれたの!」
「挨拶したいところだけど、それは後にさせてもらうわ。それで、他のラミアはどうしたの?」
「う、うん、あのコワイ人間たちがモンスターたちと襲ってきて、何人か連れてかれちゃったけど―――」
「兵隊の人間さんたちが戦ってくれて、みんなを向こうの丘の方へ逃がしてくれたの!」
「そう、ありがとう。」
そう言うと、ノーラは再びグリフォンに乗り込む。
「アタシはあっちで兵士たちに加勢するわ。」
「わ、私も一緒に―――」
「メルはその子たちと一緒にいて。その子たちを守ってあげて。」
「でも!―――」
「相手には魔獣使いもいるわ。あなたに渡したそのタリスマンがあれば、近くにいるその子たちも一緒に隷属術から守ってくれるはずよ。」
「…うん、わかった!」
ノーラはグリフォンを駆り合戦の場へと向かった。
***
王国軍と闇ハンターの衝突が繰り広げられる集落の広場。
魔獣使いが操るモンスターを加えたハンター勢に対し数で劣る王国軍は厳しい立場にあった。
そんな中、広場の上空を一頭のグリフォンが通過する。その際、グリフォンの背から一つの人影が飛び出し戦場に降り立つ。
「あれは…?」
「殿下!?」「ノーラ王女殿下だ!」
戦場のど真ん中に降り立ったノーラ王女は、抜剣しその切っ先をハンター達に向ける。
「アタシは演説とか苦手だから手短に言うわ。とりあえずアンタらは全員とっ捕まえて炭鉱送りよ。死ぬまでタダ働きさせてやるわ。アンタらが捕まえた人たちがどんな目に遭ってるか、その身で味わわせてやるわよ!」
ノーラが剣を高く掲げると、その刃を包むように風が発生する。
「ストームブラスト!」
剣を再びハンター達の方へ切っ先を向けるように振り下ろすと、竜巻は拡大しながらハンターたちの方へと放たれ、ハンターやモンスターを次々と巻き込んでいく。
「ぎにゃああああ!!」
「すごい…」「さすがノーラ殿下だ。魔術に関してはローゼリア殿下にも引けを取らないぞ…」
「さぁ、一気に攻めるわよ!アナタたちも続きなさい!」
「うおぉぉぉぉぉ!」
ノーラ王女という強力な加勢を得、王国軍は活力を増し一気に攻め立てていく。




