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エッセイまとめ

テンプレって難しい

作者: 田尾風香

いきなり言い訳から失礼します。

何回書き直しても納得できる文章にならず、結局「まあいいや」で投稿してしまいました。まとまりのない文章で分かりにくいと思いますが、お読み頂ける場合はそれを承知の上でお願いします(_ _)

 テンプレと呼ばれている作品があります。そんなん知ってるよ、と言われそうですので、細かいことは割愛しますが、ランキングのほとんどを占めているアレです。


 エッセイを読んでいると批判的意見の多いテンプレですが、異世界恋愛やハイファンタジーを書いている私からすると、テンプレというものに興味を持たないのは不可能というものです。


 そして、こう思います。「自分もテンプレ書いたら、もしかしてランキング入りするんだろうか?」と。


 そんな上手くいくはずないだろ、という考えから、ある時突然「いいや書いちゃえ」という結論に達し、書いてみました。時間を空けつつですが、三作品。

 どれも「婚約破棄」タグのつく作品で、一作目の投稿は、昨年の十一月でした。間をおきつつ、三作目の投稿が少し前に終わりました。


 そして書いてみた感想というのが、タイトルでもある「テンプレって難しい」でした。


 何が難しかったのか。

 婚約破棄と言えば、定番の言葉「お前とは婚約を破棄する!」から始まる物語ですよね。私も意気揚々とその一言を書いて、……そこで止まりました。


 このあと、どうすればいいの?


 どうするも何も、その発言に至るまでの経緯を書けば良いだけです。そうなるに至った経緯も、頭の中には出来ています。だから、書こうと思えば書けます。

 けれど、私の頭にある経緯ってメチャクチャ長いんです。「最初の一言、いらなくね?」と思ってしまう程度には。


 ランキングの作品なんか読んでいると、その辺の経緯って短くまとまっていて、サラッと話が先に進みますよね。


 けれど、「えっ、これをどうやってサラッとまとめろと!?」と自問自答し、「ムリだぁ」と諦めモードに。

 いやいや、書くと決めたんだから書くぞと気合いを入れて、試行錯誤して、予定よりは大分短くできました(それでも長かったけど)。それが、記念すべき「婚約破棄」作品一作目でした。


 あれだけ沢山の作品があるんだから、きっと簡単に書けるんだろう、なんて思っていたんですけど、初っ端からつまづくとは思っていませんでした。


 よしじゃあ次こそはしっかりテンプレ書くぞ! と気合い入れた二作目。テンプレしか入れなかったせいで、あまり作品に愛着を持てない、という悲しい結果になりました。


 よーし今度こそ、と三作目。躓いたのは、「主人公にざまぁされるクズキャラが書けない」でした。


 自分の頭にあるクズじゃあまりクズっぽくならず、皆様に好かれ……じゃなくて嫌われるクズはこんな感じだろうか、と考えながら何とか書きましたが、非常に難しかったです。

 感想で「一体どう育ったら、こんな風になるんだ」的なツッコミをもらって、「だって難しいんだもん(意訳)」と返したことは、良い思い出です。ゴメンナサイ……。


 こんな感じで三作書いた結果、「私にはムリ」と悟った、貴重な経験となりました。

 まあ三つも書いて大変満足したので、この結果は別に良いんですが、考えたのは「なんでこんなにテンプレって難しいんだろう?」ということでした。


 考えて出た答えが、テンプレって、つまり他人の考えた話だからなのかな、ということでした。


 私が書く作品は、他人に読んでもらえるよりも、自分が読んでみたくて書いている要素の方が強い作品です。

 自分の読みたい話を自分が好きなように書いているんだから、そこに他人の考えた話を入れ込もうとしても、上手くいくはずがないんですよね。ましてや「婚約破棄」から始まるテンプレって、ざまぁまでの流れの丸々一場面がテンプレで染まるわけですし。


 自分の好きなように書いている……、別の言い方をすると、好きなようにしか書けない人間が、書くのを難しいと思うのも当然だったんでしょうね……。


 やっぱり私には、自分の好きな事を自分の好きなように、自分が楽しめる作品を書いているほうが合っているようだ、ということが改めて分かっただけでも、テンプレを書いてみて良かったなと思っています。


 小学生の作文みたいな終わり方になっちゃいました……。




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― 新着の感想 ―
[良い点] もう共感しかありませんでした。 田尾様はテンプレ作品を三作品も書かれたということで、尊敬してしまいます! お話の感想欄を少し拝見させて頂きましたが、やはり読者様の満足度が高いとお見受けしま…
[一言] すごくよく分かります。 テンプレって難しいですよね。 読者が要求する物語と、作者が書きたい物語は乖離してるんですよね。 その溝をどう埋め合わせて行くかが過大なわけですが、これがなかなか難し…
[良い点] かつて、サンデーで勝手に改蔵を連載していた久米田先生がキャラに言わせたセリフに「王道を書きこなした人が売れる」というのがあり、この「書きこなした」の部分なんですよね、難しいのが(・・;) …
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