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SCENE 03 〈最長〉のオミット

イジヤフ ミズト(いじょう みずと)・・・〈最長〉の跳躍力を持つ称号保持者

キノヱ マトモ(きのえ まとも)・・・〈最短〉の思考力を持つ称号保持者

カムヅ アヰ(かむず あい)・・・〈最速〉の機動力を持つ称号保持者

「よおカムヅ(かんず)

「……」

「探したぜ。お前が嫌いな正義の味方様だ」

「………………」

「お前カムヅアヰ(かんずあい)って名前なんだってな。変わってんな」

「………………………」

「ってことはアレか、お前、あの有名人の弟なのか」

「………………………………………………………………」


 昼休み。旧校舎の一組教室は静まりかえった。

 公立景陽第八中学には、歴史ある旧校舎と増設された新校舎の二つがある。

 健康上配慮の必要な生徒は、一階に教室がある旧校舎に集められることになっていた。その数名を含む一組の生徒たちだけは旧校舎に、二組以降のクラスは新校舎に置かれている。


「去年も一組だったんだろ?知らねえわけだぜ」


 そんな旧校舎にイジヤフミズトは威勢よく乗り込んだ。剛毅な彼は初めて入る教室にも物怖じしない。

 新校舎とは違う年季の入った床が軋む。

 正義の味方として名高いミズトの来訪は教室中の注目を浴びたが、当の本人は全く気にしていない。

 物騒な雰囲気を醸し出すミズトに対し、〈最速〉は意外にも日常に溶け込んでいた。

 先日の一件から彼が同じ学校の生徒であることを知ったミズトは、「目つきの悪い長髪のチビが何年何組にいるか」を人に聞いて回った。その結果彼が「カムヅアヰ」という名であること、同じ二年生であること、一組に所属していることを割り出し、その足で喧嘩を売りに来たのである。

 敵であるミズトが乗り込んできたのだ。即、アヰが仕掛けてくることもミズトは考えていたが、予想に反して彼は動かなかった。警戒すらしていない。ファーストコンタクトのような高飛車な態度は鳴りを潜め、この平和な教室の背景となっている。違和感すら抱かせないアヰの穏やかな雰囲気は、ミズトが一瞬別人かと躊躇したほどである。


「なあって〈最速〉、有名人の弟ってどんな気分なんだよ」

「うるさい」


 「弟」という言葉に僅かに反応したアヰの肩を、ミズトは音が鳴るほど強く叩いた。教室の空気が更に緊張する。


「お前、誰の味方だ?」


 ミズトはアヰの右足の称号から目を離さなかった。僅かでも隙を見せれば反撃を許してしまう。人目の多い学校内で派手に立ち回ることはないとふんだからこそ教室に乗り込んだわけだが、それでも‹最速›の一撃を警戒してしまうのは、ある意味仕方のないことだと言える。

 アヰ自身は緊張も警戒もしていない。それどころかミズトの存在を完全に無視して手の中の端末から目を離さない。屋根から屋根へ飛び移る技術――――――パルクールだかフリーランニングだか、そういう類の動画を観ていた。


「お前、ここで死ぬか?」


 痺れを切らしたミズトが言う。アヰは尚も無言を貫いている。

 次の瞬間端末が床に叩きつけられた。


「何すんだ」


 アヰは叩かれた手の甲を暫く眺めた後、初めてミズトに目を向けた。極めて億劫だと言わんばかりに、眼球だけを動かして。


(「敵」ですらねえってのか)


 簡単に弾き飛ばせたということは、彼が本当にミズトを警戒していなかったということだ。他の者はミズトに怯えて教室を飛び出していってしまったというのに。


「これじゃ俺が悪い奴みてえじゃねえか。イイから立てよ」

「いきなり乗り込んできて一方的に喧嘩を売るやつは悪だろう」

「違うね。俺は正義の味方だ」

「正義の味方は嫌いだ。奴らはいつも正しくて強い。そして他人の話を聞かない」


 自身を否定するアヰの決まり文句にミズトは苦虫を噛みつぶす。殆どヒステリーのようにアヰの胸倉を掴み、凄んだ。


「このまま〈最長〉で放り投げてやろうか?あ?」


 ミズトがヒートアップするほどにアヰの纏う空気は冷めていく。肩を竦めてため息をつくその動作が、たまらなくミズトを苛立たせる。


「称号の効果は装着した部位にしか働かない。よって投げることはできない」

「いや?ブン投げることはできるぜ。お前チビだし」


 ミズトは一七〇センチの自分より小さい者を全員チビと呼んでいた。一六〇程度のアヰは中学生の中で決して背の低い方ではなかったが、まだ少年の域を出ていない。筋肉質のミズトと並ぶと、発展途上の感はあった。

「チビ」という単語にアヰはわずかに眉根を寄せた。少しだけ溜飲を下げたミズトは、掴んでいた服を放した。


「俺もあんま気の長え方じゃねえんだ。決着付けようぜ」

 

 そう言って‹最長›は時間と場所を指定し、‹最速›に称号剥奪戦(タイトルマッチ)を申し込んだ。



Scene03 最長のオミット



 呼び出したのは最初に戦った倉庫が見える空き地だった。称号を賭けた戦いで、ミズトがアヰに叩きのめされた場所。ミズトの窮地にマトモが覚醒した場所。


「お前家無えの?」


 ミズトは倉庫を指差して言った。


「根暗が引きこもるにゃもってこいの場所だな」


 上にも横にも障害物がなく広い空き地は、称号保持者同士の決闘のために誂えたような舞台だった。ミズトの挑発に、アヰは沈黙で返した。


「……もっかいおんなじこと聞くぞ。〈最速〉」


ミズトは足を肩幅に開いた。


「正義の味方が嫌いなんだよな?しゃあお前、誰の味方だ?」


 とにかくその答えが欲しい。子どもが大人にそうするようにミズトは催促した。アヰは与えられた称号に反し、ひどく緩慢な動作で応答する。


「誰の味方でもないが、お前のような卑怯者は嫌いだ」

「卑怯?」


 返ってきた答えは彼にとって聞き捨てならない言葉だった。


「俺は正義の味方だ」


 それがミズトの金科玉条であり、行動原理であり、存在意義だった。


「俺はイジヤフミズト。この世に蔓延る悪を正し、世界を平和に導く。そのために俺は称号を得た」


 アヰは馬鹿にしたように肩を揺らした。


「それが役に立たなかったからもう一つの称号を手に入れようとした。そうだろ?」

「何の話だ」

「昨日の話だ」

「!」


 ミズトは目を見開いた。息が荒くなる。


「お前が〈最多〉に〈最短〉を襲わせた話だ」


 あからさまに動揺しているミズトに、アヰは追い打ちをかけるように昨晩のことを語り始めた。



 アヰが〈最多〉の称号を持つクヮザンチル(かざんちる)を見つけたのは全くの偶然だった。夜分遅くにビルの屋上で一人高笑いをしているチルが気になったアヰは、彼の視線の先を追って〈最短〉の状況を知った。おおよそを察したアヰは、チルの前に降り立ち‹最速›で彼から称号を奪い取った。彼自身には何の力もなく、抵抗らしい抵抗もなかった。

 〈最多〉はせめてもの抵抗とばかりに呪詛のような声を上げた。


「何で邪魔すんだよ……!友達いなくて、楽しいことも何もないオレからこれ以上奪うのかよ……!」

「お前がおれの嫌いなことをしていたからだ」


 アヰにとってチルの言い分はまったく興味のない事だった。‹最多›の称号を手のひらで弄び、砕くか装備するかを考えている最中に、突然その思考を両断するような言葉がチルから飛び出したのである。


「お前が嫌いなのは『正義の味方』じゃねえのかよ……」


 そこでアヰは全容を理解した。

 あまりにも唐突で、驚いた拍子に‹最多›の称号を握り潰してしまった。星一つない真っ黒の空にどこまでも悲痛な叫びが響き、町中の犬たちがそれに続いた。



「……口滑らせやがって」

「‹最短›はお前の仲間ではなかったのか」


 咎めるような口調にミズトは違和感を抱いた。マトモの称号を奪おうとしていたのがそんなに気に入らないのか?正義の味方ではないとはっきり言った男が?


「いいや仲間だぜ?()()()他にも仲間がいるってだけだ」


 マトモにはミズトだけだが、ミズトはそうではない。広い人脈を辿れば、称号保持者に行きつくことなど容易だった。手を組もうと持ち掛けることもだ。


「〈最短〉を単細胞が手に入れたところで大して変わらないと思うがな」

 

 〈最短〉は悩む時間を短縮する称号である。考えるより先に身体が動くミズトには無用の長物といってもいい。それすら分からないのか、とアヰは言外に含ませた。


「……おいチビ俺とタイマン張れよ。称号オモチャ無しで、拳で、だ」


 ミズトはおもむろに称号を後ろに放った。それを見たアヰは鼻を鳴らす。


「称号での勝負では勝てないから、生身(ノーマル)で?単純だな。」

「うるせえ!俺はてめえみてーなスカした野郎が一番嫌いなんだよ!貧弱なチビが借り物の力で偉そうにしやがって!今までは後ろの方にいたくせに!称号振りかざして前にでてきやがって!調子に乗るんじゃねえよ!」


 身勝手なセリフは目の前の生意気な男に言っているのか、それとも別の誰かに向けたものなのか、ミズト自身にも分からなかった。

 ミズトは警戒レベルを最高値まで引き上げ、指を鳴らす。

 アヰは靴を慣らすように右の爪先を数回地に打ち付けた。足首の装備が外れ、生身になる。

 それが合図だった。

 ミズトは自分より一回り小さい身体に飛びかかった。目測だが身長差は一〇センチほど、体重差は二〇キロほどある。マトモとほとんど変わらない。

 ――――――泣き喚いて許しを乞うまで殴ってやる。

 勝利を確信してミズトは拳を作った。



+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++



 キノヱマトモはヰジヤフミズトを探していた。


(答えが出たよミズト。見つかったんだ。オレに出来ること。オレにしかできないこと。オレの生まれた意味)


 マトモは‹最短›で出した最良の答えを、早くミズトに伝えるべく、全力で駆けていた。


(ミズトはきっと驚くだろうな。でもこれが一番いい方法なんだ)


 迷わず、惑わず、躊躇わず。確信を持って走り続ける。彼にとって生まれて初めてのことだった。

二〇回目の電話にも出なかったので、諦めてマトモは‹最短›を使った。惜しむらくはミズトが秘密裏に動いていたためにマトモが十分な情報が得られていなかったことである。もしマトモが今日一日のミズトの行動を正確に把握していれば、彼の現在位置を弾き出してすぐにでも加勢に行けたはずだ。

 しかしそうはならなかった。今のポジティブでハッピーなマトモの頭では、ミズトが後ろ暗いことをして、その口封じのために〈最速〉を殺そうとしているなどという結論には到底至らなかったのである。





 決闘開始から五分後。既に勝者と敗者は明確だった。

 鼻血を滴らせ、頬を腫らし、這いつくばり、息も絶え絶えな――――――ミズト。

 息一つ乱さず、汗一つ流していないアヰ。


「どうした。正義の味方なんだろう。お前が正しいんだろう?」


 疑問、疼痛、焦燥、後悔、激痛、恐怖。ミズトの頭の中は様々な感情が入り乱れていた。


「正しいなら強くあるべきだろう」


 何でこんなチビに殴られている?

 何が起こっている?

 何に怒っている?


 酸欠の脳を必死に働かせても、同じ疑問がぐるぐると浮かぶだけで答えは出ない。

 もうどうしようもなくなってミズトはアヰに向かって突進した。タックルが決まれば体重差を利用して上から殴ることが出来る。そうなれば形勢を逆転できる。


「っっっ!!」


 気がついたら顔を蹴られていた。ゴシャ、と交通事故のような音が頭の奥で響いた。

 鼻頭を潰されミズトは無様に転がった。最後まで崩せなかったその仏頂面を見上げてミズトは自嘲気味に笑う。色んな意味で気分が悪い。


「さっすが……。兄貴仕込みってわけだ」


 これは挑発でも負け惜しみでもなく素直な賞賛だった。

 カムズアヰは喧嘩慣れしている。リーチも体重も、不利な差を埋める技術を身に着けている。自分より強い相手と戦うことを、彼は想定していた。

 大してミズトは、自分より弱い相手としか戦ったことがなかった。それは彼自身が生まれついての強者だったことの証明ではない。彼が戦う相手を選んでいた。それだけのことだった。


「……俺は、イジヤフミズト。正義の味方…………だったはずだ。いつの間に……何で……」

「お前が大事なのは、正義じゃない」


 自尊心や虚栄心、他の者とは違うという優越感。正義の味方を名乗ることで得られるもの、それこそがミズトを支えていたものだった。


「仲間を裏切った時点で……正義の味方失格か……そうだな、いいぜ。剥奪しろよ」


 アヰは少し考えた後、ミズトに背を向けて‹最長›を拾った。


「!」


 そこで気づいた。


「お前、馬鹿だろ」


 背後から伸びたミズトの腕が、アヰの腰をがっしりとホールドした。

 

 一瞬で周囲の物がなくなった。いや違う、とアヰは足元を見た。ミズトがアヰを掴んだまま上空に跳躍したのだ。ミズトが戦闘の前に捨てて見せたのは偽物だった。服の下に隠して装着していた‹最長›でビルよりも高く跳ねた。ここから叩き落とされれば‹最速›の力をもってしてもひとたまりもない。


「どーだよ!切り札ってのは最後まで取っとくモンだぜ!」


 ミズトは今度こそ勝利を確信して声高に笑った。しかしその笑いも、アヰの表情を見て止んだ。教室でミズトに声かけられた時から一貫して変わらない、冷静で落ち着いた態度のままアヰは言った。



「変わった遺言だな」



 アヰの右の足には二つの称号があった。足首には決闘が始まる前に外したはずの‹最速›。大腿にはミズトの足に収まっているはずの‹最長›。


「!!ちょ!……ッお……ま…………ッ」


 言葉にならない驚愕。

 走馬灯のように流れてきた映像のおかげで気付いた。


 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「正義の味方は嫌いだ。奴らはいつも正しくて強い」


 アヰは「ミズト」から「地上」まで跳んだ。‹最長›の力は正常に働き、悠々と着地したアヰは空を見上げる。

 今まで乗ったどの乗り物より速い落下速度。人間の動体視力では何も見えないはずだが、一瞬アヰと目が合ったミズトは唐突に理解した。


「そうかお前―――――――」


 独り言に近い声量だったのでアヰの位置からは聞こえなかったが、口の動きから読み取れたようだ。







そうかお前



 


 最期の言葉は命乞いでも遺言でも罵声でもなく、とても意外なものだった。

 





              そうか、お前

 



 ミズトはアヰを見て笑った。腑に落ちた。実時間にしてほんの数瞬。しかしアヰの心にそれを焼き付けるには充分な時間であった。


                            ――――――――――――――弱い者の味方か。



 硬いものが砕ける音、ズタ袋が爆ぜる音。


 イジヤフミズトは自ら到達した上空から自由落下し、肉片と化した。高く上がった返り血をアヰは頭から被った。感情を読み取ることの出来ない虚の表情で、生温かいそれを拭うこともせず佇んでいる。落下地点を見据える目はそのままに、確認するように大腿の〈最長〉に手を触れた。


「え……?」


 そこでアヰは初めて気が付いた。


「お前……〈最速〉の……え……?」


 彼が落下地点手前で立ち尽くしていたことに。


 キノヱマトモは時が止まったように動かない。ただ口だけをはくはくと動かし、目を大きく見開いていた。その視界はいま真っ赤なのだろう。

 アヰはその場を去ろうとしたが、その次に起こった現象を見て足を止めた。



点滅。


切れかけた電灯のように、称号が


瞬断を繰り返す。


繰り返し、


繰り返される。


繰り返しているのだ。


〈最短〉を使い


 恐らく答えはもう出ているのに

 この赤いものの生前の姿を何度も何度も思案している。


 縋るような目がゆっくりと動いてアヰを見る。

 アヰはマトモの目を真面に見た。

 マトモの縋るような眼をアヰは逸らした。それが答えだった。

 最後に一度、目のくらむような閃光が辺り一体を包み、やがて収束した。


「ミズト……?」


 彼は血だまりと肉片に向かって「ミズト」と呼んだ。自身の望まぬ答えを、〈最短〉が出してしまった。


「ミズト………………!?」


 マトモは頭上の称号に手を添えた。一瞬間を置いて殺意に満ちた目がアヰを射抜く。

どうやら仇を討つことにしたらしい。短絡的な結論だ。アヰは種明かしをするような気持ちで真実を教えてやろうとした。


「落ち着いて聞け。そいつは

「ないよ!お前から聞くことなんか!!」

「お前は何も知らない。〈最長〉は、


 アヰは哀れな子どもを救ってやるつもりだった。

 騙されて利用されて捨てられた可哀想な付属品に新しい明日を用意してやるくらいの慈悲深い気持ちを、少なくとも次の言葉を聞くまでは持っていた。



「ミズトがオレを殺そうとしてたことくらい知ってる!」



 マトモは叫んだ。

 アヰが瞠目した。

 力の限り。


「それで良かったんだよ!何で邪魔したんだよ!オレは!」


 ありったけの熱をマトモは吐き出した。


「ミズトのためなら何度だって死ねたのに!!!!」



 マトモは咆哮し、最短距離でアヰに迫った。

 アヰは向かってくるマトモの涙を見ながら思う。





(おれはいつも弱くて間違ってばかりいる)



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