【舞台裏】
「そろそろ気づいて泣き始めてんじゃないですかね?あの馬鹿」
男は隣にいる壮年の男に苦笑交じりに喋りかけた。
「遅かれ早かれそうなるのだろうな、自分で自分の事が理解できていない。人間誰しも自分の本性には鈍感であるが、アイツのそれは常人の域にない。つまり大馬鹿だ。」
壮年の男もまた心底呆れている様だった。
「戻してやる気はねぇんですか?正直、あの馬鹿がいないと張り合いがなくてどうもね」
「戻す?何を言ってるんだお前は」
「まぁ、そうでしょうねぇ。自分が望んで日常を選んだんだ。今更学院側が連れ戻しにかかるなんて事ないわな」
分かってるんですけどねぇ、そう言って男はタバコに火をつけた。
「勘違いしているようだが、あいつは学院を辞めていない。そもそもそんな許可など下りていない」
「.........は?」
壮年の男が言った言葉が理解できず、思わずくわえていたタバコを落としそうになる。
「もうそろそろ時間だ。行くぞ」
「ちょ、どういうことっすかそれ!ってか、行くってどこに」
何も答えず、壮年の男は席を立った。
そろそろ動き出しますかね、ここまでお付き合いくださった方がもしいるなら感謝感激でございます
作者の休みは不定期なのですけど、暇さえあれば文章かいてます
このご時世なので書くと言うよりは、カタカタしてるって表現になりますかね