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わたこい。  作者: 鈴本小拙
2/2

まだ続くのかよクソッタレ短編駄文(最終回)

教室にはセーラー服姿の女性が、椅子に座っていた。机の上に行儀悪く足をのせて。趣味なのかもわからないが、堂々とした態度とは裏腹に、幼さの残る造形とその制服姿から、どう見たって高校生にしか見えない。


「それで、貴方は誰を言い負かしたいの?」

彼女は傲慢な態度でそう尋ねる。


「いえ、特に言い負かしたいとかじゃないんですけど…」

「あら、入部希望者ね、珍しい。待ちなさい、今入部届を出すわ。」

「いや、あの、まあ入部希望…なんですかねぇ。」

「ああもう!男ならシャキッとしなさい!入部するならする、しないなら回れ右してGet out of here!」

「わ、わ、書きます!入部届書きます!」


文学部人間研究学科1年 発条葵

連絡先:123-4567-890A

住所:〒600-XXXX 京都府ビーレフェルト市…


そうして僕は何が何かわからないまま、正体不明の部活に入部させられてしまったのだ。

後に知ったのだが、新入生の間ですでに「私のところに来い、通称わたこい」には近づくな。なるべくあの女にかかわるなと語り継がれていた。もちろん、友人のいない僕が知るはずがない。


「それで、この部活は何をする部活なんですか?」

「何も知らないでここに来たの?あなた友達いないでしょう?机に近づいた時点で何か先輩から声をかけられてもおかしくないはずよ。それすらないということは、よっぽどぼっちオーラを発していたということね。」

「(グサグサグサッ)」


「そもそもだったら入部届書いちゃダメでしょう。これが怪しい宗教の勧誘だったり、詐欺の契約書だったら終わりよ、あなた。」

返す言葉もない。だが書かせたのはあんただ。


「で、発条葵?発条ってことは、町工場の発情スプリングさんとこの御子息ってとこかしら。

うん、住所から言って間違いないわ」

「発条スプリングです…」

変換に悪意がある。


「人間研究学科…って暗!連絡先は…ちゃんとケータイ持ってるのね。私の連絡には必ず反応すること、いいわね?」

「は、はい。」

発情スプリング発言は無視ですか、さいですか。発情だと思春期発情期みたいになるから絶対ダメなんだけど…。


「あー良かったわ。ちょうど小間使いが一匹欲しかったところよ。」

「(本人の前で小間使いって言う?しかも一匹って…)」

「それじゃあ、部活内容について…」


そう言いかけたところで、ノック音が響く。

「いいわよ」

目の前の彼女がそう答える。

いったい誰だろう。もしかして新たな入部希望者だろうか。


「すまん。今すぐ教授らを言い負かしてくれ!」

ドアが開くや否や、体育会系の男が息を切らしながらそう言った。

この後の流れ:

体罰を隠ぺいする教授陣を論破してくれと頼む体育会系男子

体罰ではなく、愛の鞭だったのを生徒が逆上して過剰防衛したことが原因であると、依頼主を論破

逆上して掴みかかる男子を太極拳で吹き飛ばす女子(過剰防衛)

事情を聴きに来た教授を言いくるめ、万事解決

時は立って、発条が卒業の日、ヒロインが「あんたみたいな操縦しやすい奴、私が面倒みてあげてもいいわよ」と逆告白。発条が断り、十年後、女性初の首相となっているヒロインの姿がそこに!!!!


ハルヒみたいな強引な女の子に振り回される、気弱な男子の日常。めだかボックスの影響が強い。

論破のエピソードが思いつかなかったため3か月塩漬け。


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